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商品説明
シベリア北東端に分布するチュクチ語とコリャーク語という言語に、フィールドワークを通じて取り組んできた記録。2人の言語学者が、未知の土地で言語をどのように掘り起こし、記述してきたかを紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
今,世界ではグローバル化が進む一方で,近代文明から隔絶した自然環境のなかで小さな民族が伝統的な生業を営む辺境地域は,縮小の一途をたどっている。それとともに,それらの民族の伝統文化も急速に失われつつある。筆者たちは,つい30年ほど前までは外国人研究者に対して固く門戸を閉ざしていたシベリア北東端のチュクチとコリャークという先住民族のトナカイ遊牧地にそれぞれ単身入り,彼らの言語のフィールドワークを続けてきた。筆者たちのフィールドワークは,物理的な危険性の高さや,分け入る地域の奥深さという意味だけで「探検」なのではない。彼らの学術的な探検は,未知の「土地」をめざすことが,未知の「領域」をめざすこととリンクしたとき,初めて真の意味を持ったのである。筆者たちのシベリアでのフィールドワークは,3つの「領域」に分け入ることでもあった。それは,第一に,地道に「言語の文法」を綴るという言語学の本来あるべき「領域」へ回帰するための探検行であった。第二に,チュクチ語,コリャーク語を世界の言語のなかで相対化するという言語類型論的「領域」への探検行であった。そして,第三に言語をとおして彼らの「文化の文法」を紡ぐという「領域」への探検行でもあった。本書では,未知の「土地」への探検行と,これら3つの「領域」への探検行を有機的に重ね合わせながら,筆者たちの研究の軌跡を活きいきと描いていく。自室のPCに向かい既存の言語データを指で操る「アームチェア言語学者」とはひと味もふた味も異なる,地に足をつけた「フィールド言語学者」の仕事ぶりが伝わってくるはずである。
【商品解説】
目次
- 目 次
- 序 章
- 未知の「土地」と未知の「領域」へ / 私たちがめざした三つの「領域」
- 第一章 未知の「土地」への探検行
- 近くて遠い私たちのフィールド / 新旧両大陸の「橋渡し」的言語 / 消滅の危機に瀕した今こそ
- 第一節 コリャーク─町から村へ、村からツンドラへ
- 空の交通手段 / 陸の交通手段
- 第二節 チュクチ─モンゴルからチュコトカへのはるかな旅
- モンゴル草原での少年時代 / 空・海・陸から見放されて / 極北大回りの旅 / 札束をバックパックに詰め込んで / 食料不足に直面する / アル中男との同居 / アパートを警察が包囲する
- 第二章 未知の言語との遭遇
著者紹介
呉人 徳司
- 略歴
- 〈呉人徳司〉1965年中国内モンゴル自治区生まれ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授。博士(文学)。
〈呉人惠〉1957年山梨県生まれ。富山大学人文学部教授。博士(文学)。
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