電子書籍
おすすめです。
2022/03/26 19:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:matsuzaka - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても良い本。
ロジカルに、科学的に、とことん優しく前向きで、読んでいてずっととても楽しかった。
こうやったらうまくいったよ、それはこういう考えに基づいてやったから、といった感じで、根拠を明瞭にしているので、頭に入りやすいし、納得感が高い。
難しい単語を使ってけむにまくことは1mmも無い。これが、立場の違いとはいえ、最近DXのセミナーをしてくれた人との対比が強烈な印象で、お金を払ってDXコンサルしてもらうんだから、あの人よりオードリーさんに頼みたいと切に思う。残念な現実。
オードリーさんの説明のうまさは、相手の立場に立っていて、本当に頭がいい人なんだなと思う。すごい。
倫理的、道徳的にも、科学や美意識などのエッセンスも織り交ぜながら語られる様々なことは、共感、発見、学びも多く、大変参考になる。すぐに実践したくなる。
紙の本
すごい人の話
2022/08/13 17:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロケロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この人の頭はどうなってるのかと思い、この本を買いました。
簡単にいえば、今現在ではなくて、さらに未来を想像して、何をすべきかかを判断する。
なかなか出来ないことです。
考え方を知れただけでも、勉強になりました。
紙の本
民主主義のかたち
2020/12/30 05:46
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍の中で台湾が「社会の繁栄」と「防疫対策」を両立させることに成功したことは、健全な民主主義体制が根付いている証拠だとオードリー・タンは自信をもって述べている。民主主義を定型化された運用方法は持たないとしたうえで、一つのテクノロジーに過ぎないとしている。資源の争奪戦を行うのではなく、人々が協力して、より多くの価値を生み出すためにはどうすればいいのかを、考えていくの民主主義の中にある資本主義ともいえる。立法・行政の透明化が、台湾の民主主義の鍵であったことに、改めて納得した。
投稿元:
レビューを見る
[オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る] オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る
オードリー・タン
プレジデント社
本書を読んでいくつも感銘を受けたことがあるが、その第一はデジタル民主主義の指針を示したことにあるのではないかと思う。いわば、民主主義2.0とでも言うべきものだ。もちろん、台湾の人々の国民性(どのように、政府も含む他者とどのような関係を取り結ぶかということ)にもかかわるので、一般的な2.0とはならない可能性もあるのだが、特に、日本は民主主義だけではなく、もっと様々なことを台湾から学ばなければならないのではないだろうか。
たとえば、オープンデータについて、様々な試みがあるが、オードリーが日本から学んだという内閣府のRESASのシステムだが、うまく更新ができているのだろうか、あるいは、活用できているのだろうか。オードリーの「よいしょ」としかみえないのだが。
また、オープンガバメントについても、これまた、お上に(長いものに)すぐに巻かれる日本人の国民性とくらべて、いかがだろうか。やはり、ある種の危機感をもった台湾の人々との違いを垣間見る思いがする。
オードリーを年齢とかセクシャリティといった局面で理解しようとする日本の報道がみられるが、ポイントはそちらではないだろう。オードリーの学歴を超越した学びについての視点をこそ、理解すべきではないのか。いかに主体的に学ぶことが大事であるのか、教育する側の視点から脱却できない日本の初等教育からの伝統は、すでに、限界が見えているのではないだろうか。もちろん、教員養成もそうだ。たとえば、典型的には将棋の藤井くんが高校中退を選択したことが、個人の判断の問題と考えられているが、それは、義務教育でもない高校教育が乗り越えられない大きな溝だろう。オードリーは中学を中退したと言っているが(オフィシャルには、義務教育の中学の修了におそらくなっているだろうが、校長がおそらく裁量しているのだろう)、校長が個人的な中退を認めたのは、オードリーがインターネットを通じた自己学習を認定したからということなのだろうと思う。個人の能力や適性に応じて、柔軟に対応できることこそ大切なのであって、尊重すべきは、本人個人の判断であるということが、きわめて重要なのではないだろうか。
日本のだめなところは、まさに、形式主義、悪く言えば、無責任、そうしたシステムがおそらく、滅びの道なのだろうと思えた。
本書をよみながら、インターネットでキーワードを検索しながら理解を深めることができたが、学びのあり方も含めて、様々考えながら読むことができた。
最近の必読書ナンバーワンなのではないだろうか。
投稿元:
レビューを見る
コロナウィルスの封じ込め対策で注目を集めた台湾
その中心にいた人物がオードリー・タン
身近なニュースで言うと…
マスク不足にならないようにマスクマップを作ったり
保険証を利用して人々に平等にマスクを配布できるようにしたり…ということいを国として取り組んだことで注目を集めました。
台湾のデジタル担当政務委員であり、
AIがいかに人々の役にたつのかを実践してきている方
前にNHKで放送していた
落合陽一さんとの対談もものすごく興味深かった
難しくなりがちなAIの話を分かりやすく説明しつつ
未来への取り組みなどを落ち着いて話すオードリーさんの話はAIの世界が全くわかっていない私でもおもしろい!と感じて見入ってしまった。
そのオードリーさんが日本向けに書き下ろしたという本
うわ~もう本当におもしろかった!!
なんだろう…
慈愛に満ちているのよ…
行間と字合いからあふれる慈愛!!
AIと考える未来が人にとっても地球にとっても
よいものになるのではないかという希望にあふれている!
AIが悪者になる~!とか
AIが人間の仕事を奪う~!とか
言ってる考えの人たちよ…これを読め~!!
って言いたい。
台湾で一般の人をも参加して作る政策案やら
地方から進めていく5Gプロジェクトやら
自分たちで編纂する百科事典やら
「自分たちの国は自分たちで作る!」っていう
台湾の人々の国への思いがすごい
逆にそれを利用して「悪いことやったれ~」的な人はいないのか…
日本だったらそんな人おりそう…っと思うのは私の偏見か…
っていうか日本のデジタル庁って…イケてるのか?
って、アナログな私に言われたくないか…
まあそこは置いといて…
この本のタイトルにもあるように
AIが人間の未来に大きく関わってくるのなら
その未来は明るいものでありたい
いや、きっとそうなるはず!
という明るい気持ちになれる本。
投稿元:
レビューを見る
オードリー・タンが尊敬する人第1位になった。考え方が素晴らしいすぎる。
あと台湾にめっちゃ興味が湧きました!
投稿元:
レビューを見る
繰り返し登場する「誰も置き去りにしない」「インクルージョン」「共に考え、良くしていく」の考えを多くの人が持ち行動できたら、暮らしやすい人が増えるだろうと無理なく納得できるわかりやすい文章。
デジタル、AI大推進!!という強行でなく、弱点もふまえてよりよい世の中に役立てようというアプローチ。
そもそもの姿勢やお人柄にとても賛同したので、全体的に贔屓目で読んでしまう。
資本主義の競争原理の弊害、としていた「精神の余裕のなさ」をデジタル技術で軽減させられないか
の部分に、世界全体で時代が変わるべきなんだなと思う。
星野源とも通じるこの考えが、これからのスタンダードになる、なってほしい。
国の制度や文化にも少し触れていて、柔軟でうらやましいことが多々。
ここ15年で変わったという台湾をもっと知りたくなった。台湾いきたいなぁ…
投稿元:
レビューを見る
すばらしい。これほどまでに優しい本はなかなかないと思う。最近は閉塞感すら感じる民主主義も悪くないなって感じてしまった。
投稿元:
レビューを見る
【本書のまとめ】
台湾人にはインクルージョンと寛容の精神があり、これが「政治への直接参加」と「政治を常にアップグレードしていく」という意思を育んできた。過去の政治運動のころから若者に醸成されていたこの意思は、「デジタル民主主義」の諸制度――人々がインターネットを通じて積極的に政治参加するための仕組み――を支えてきたものである。
デジタル民主主義に必要なのは、多数の人間と理解し合い、共通する価値観のもと共同で問題に取り組む精神だ。それは言葉を変えれば「プログラミング思考」であり、次世代の若者達にはプログラミング教育を通じて、この思考を身に着けることが大切だ。
【本書の概要】
①台湾は市民と政府の間に強い信頼関係がある
台湾が新型コロナウイルスの感染封じ込めに成功したのは、「どのようにすればみんなが協力できるか」という考えのもと、市民と政府が信頼し合っていたからである。
コロナ対応のため、民間人主導でマスク追跡システムが構築された。市民がマスク購入の際健康保険証を提示し、政府がそのデータを情報共有することで、各地域におけるマスクの在庫をマッピング化した。これにより、必要な人に効率的にマスクを届けることが可能になった。市民が政府を信頼し、政府が市民の信頼に答える関係性があったのだ。
この信頼関係の存在は、台湾がデジタル民主主義を進めるにあたっての必須条件であった。
②デジタル民主主義
デジタル民主主義とは、人々が積極的に政治参加するための仕組みをインターネットにより拡充した民主主義のことである。
台湾には昔から、「政治への直接参加」と「政治を常にアップグレードしていく」という精神がある。野百合学生運動からひまわり運動に至るまでの政治運動を通じて、それぞれの時代における若者は「不公平を感じれば立ち上がり、社会に参加することで変革を成し遂げてきた」という経験があった。これが台湾人の政治参画意識の高さにつながっている。
現代の間接民主主義は、「国民の意見が伝わりにくい」という弱点がある。この弱点を克服するために、デジタルの力を用いて、「政府と国民が双方向に議論でき、誰もが政治参加をしやすい環境にする」ことを目指したプラットフォーム「vTaiwan」「join」を構築したのがオードリー・タン氏だ。
一般市民の小さな意見を傾聴できるシステムがオンライン上に担保されているわけだが、こうしたシステムが成功を収めているのは、前述した台湾人の政治参画意識の高さも要因として挙げられるだろう。
タン氏はデジタル民主主義の可能性について以下のように述べている。
「たくさんの意見を一人の人の意見にまとめるのではなく、インターネット上で全ての意見をまとめる中から共通の価値観を見出していくのが重要である。デジタル民主主義に危険が潜むのを認める一方で、インターネットでは一つのテーマや問題について共に話し合うことで、民主主義を前進させていくことができる。ここにデジタル民主主義の可能性を見ている。」
③デジタル教育のあり方
デジタル民主主義を発展させる上でのキーワードの一つとし���、「プログラミング教育」が挙げられる。日本でも2020年から必修授業になったカリキュラムのことだ。
タン氏は、プログラミング教育のあり方について、「子ども達にプログラミング言語を無理やり覚えさせるものではなく、プログラミング思考を身に着けさせるものであるべきだ」と語っている。
プログラミング思考とは、「一つの問題をいくつかの小さな問題に分解し、多くの人たちが共同で解決する」プロセスを学ぶことである。プログラミング教育の意義は、「まず自分が何の問題に興味があるのかを知り、その問題をプログラミングで解決することは可能か?」という素養を身に着けさせるためであって、ただ覚える目的でプログラミングを学ぶのは非効率なだけである。
プログラミング思考のベースとなる考え方は3つあり、「自発性」「相互理解」「共好」だ。
自発性とは自分自身で能動的にこの世界を理解し、何ができるかを考えること。
相互理解とは、問題解決に至るまでの過程で他人のアイデアに耳を傾け、かつ自分のアイデアをシェアすることを厭わないこと。
共好とは、お互いに交流し共通の価値を捜し出すこと。
これらの考え方を持つことで、物事を見る力や複雑な問題を分析するスキルが身についていく。
【感想】
タン氏は公共精神にあふれた人物である。
私は当初、デジタル担当政務委員という立場の彼女を、リベラルなインテリによくいる、野心を抱えたエネルギッシュな人物だと考えていた。しかし、彼女自身の思想はかなり温和的であり、人々との信頼関係からなる社会的ネットワークに多くの期待を寄せている。資本主義における競争社会を少し穿った目で捉え、「一人一人が互恵関係を結ぶ社会形態が望ましい」という風に考えているのに驚いてしまった。
本書の中で特に印象的だったのは、「民主主義には定型化された運用方法は存在せず、一つのテクノロジーにすぎないとみんな(台湾人)が考えるようになった」という彼女の言葉であった。民主主義がテクノロジーであるならば、その時代に応じてアップグレードされなければならず、したがって憲法にも「こうあるべきだ」という絶対的価値観は無い。実際、台湾の憲法は時代に合わせて何度か改正されている。
台湾人は古いものに対して尊敬の念を抱きながらも、「守るべき価値があるもの」と「変えるべきもの」を明確にし、時代に合わせて改善していくという意識を持っている。
これと同時に、「自分に直接関係することではなくても、能動的に参加していく」という意識も持っている。台湾には「鶏婆(ジーポー)」という言葉があり、これが台湾人を構成する重要な価値観になっている。意味は「母鳥のようにおせっかいでうるさい」ということであり、まさにインクルージョンと寛容の精神だ。
台湾が政治のデジタル化に成功したのは、単にIQ180の天才が存在したからではない。
自らが政治参画意識を持ちながら行動を起こせば未来を変えられるという思想が「国民全体のレベル」で共有されていたからである。
投稿元:
レビューを見る
Assistive Intelligenceと捉え、sustainabilityとinclusionの実現に活用する。AIやDX語る上でこんなに希望に満ちた話は珍しく、しかもそれを閣僚として実現の第一線に立つ人が実績ベースで語っている。無責任な悲観より、楽観するためのコミットが大切、と思い知らされた。
投稿元:
レビューを見る
#flier
台湾はSARSという経験から多くのことを学び活かしている。
歴史から学ぶことは多いが、どれだけの人がその学びを次に活かせれているのか…
投稿元:
レビューを見る
前からインタビューなどを読んでいて気になる存在ではあったけど、著作を読んで改めて考え方が素敵だと感じた。
高齢者等のデシタル弱者も置いてけぼりにしない世の中を、AIを活用して進めていく事が大事。その為に国民一人一人の声を聞いていく場を設けて、社会をAIを使ってより良いものにしていく。
未来が明るく希望のあるものに感じて、少し嬉しかなった。
AIと聞くと、仕事を奪われる等悪い部分も取り沙汰されているけれど、AIと人間の関係はドラえもんとのび太くんみたいなものと事。ドラえもんはのび太くんのことを道具を使ってサポートしてくれるけど、のび太くんの人生をコントロールしたりはしないと。だからAIとどう向き合っていくかは人間次第。なるほど。
投稿元:
レビューを見る
今年一年はコロナを通じて各国の取り組みが比較されました。
まだコロナが完全に収束したわけではありませんが、コロナ対策が功を奏した台湾は世界からも注目されています。
その台湾の役人であるオードリー・タン氏の言葉は深みがあります。
ネットをはじめとするデジタルの利用の仕方やこれからの付き合い方次第で世界は大きく変わっていくんでしょうね。
投稿元:
レビューを見る
彼の様な若くして様々な分野の知見を伴った人材を輩出し、そして政府の中枢に据えることが出来る台湾を、心から羨ましく感じる。
投稿元:
レビューを見る
問題だらけで未来に希望が持てずにいたけど、デジタル技術の活用方法によっては明るい未来があり得るかも。使いかた、使う人の思想で大きく変わる。
世界は繋がることができる。