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商品説明
ディカプリオからドラえホンまで縦横無尽に書き綴った、阿部和重初の私生活エッセイ。『anan』の連載をまとめたもの。「占い」に関する書き下ろし3篇も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
阿部 和重
- 略歴
- 〈阿部和重〉1968年山形県生まれ。日本映画学校映像科・映画演出コース卒業。94年「アメリカの夜」で群像新人文学賞受賞。他の作品に「ABC戦争」「インディヴィジュアル・プロジェクション」など。
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紙の本
アブストラクトなゆーわく
2002/04/06 14:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:竜二 - この投稿者のレビュー一覧を見る
阿部和重さんのエッセイ集。阿部さんらしい、知的でどこかしらクールな文体で幅広い時事を扱っている。視点が阿部さんらしくて、物事を見るときの自分の考え方を変えるのに役にたった。
紙の本
紅白に出たい、阿部和重さん
2004/07/04 22:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もくりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
はたして、「anan」の読者と阿部和重さんの読者は一致するのでしょうか?
阿部さんの小説には、ストーカーの家庭教師やスカトロ大好きロリコン警察官などが登場します。「anan」の読者、つまり「20代から30代」までの女性が追い求める「キムタク」的な人間とはまったく逆ベクトルな登場人物たちです。彼女たちの日常生活において、このような人間達と遭遇してしまったら、彼女たちは目を背けるであろうし、あるいは罵詈雑言、または無視といった態度を取るかもしれない。そういった意味で阿部さんの小説は、若い女性が好き好んで読むものではない。
しかし、このエッセイは「anan」に連載されたらしい。
しかも、一年も続いたらしい。
不思議だ。
書かれているエッセイもどーでもいい内容で、例えば、芥川賞に何回も候補されているにもかかわらず、賞が貰えないことから「小泉今日子文学賞」の設立を目論んだり(なぜ、小泉今日子なのか? その理由は書かれていない)、「小泉今日子文学賞」を設立しても受賞できなくては意味がない、と考えて芥川賞=紅白という図式を捻りだし、作家から歌手(ミュージシャンから作家になった、辻仁成の逆バージョン)になって紅白出場を目指したりする。
つまり妄想だ。しかし、阿部さんの書く妄想は、どこか冷たい。醒めている。書かれている内容の馬鹿さ加減とのギャップ、温度差が楽しい。
その温度差は、筆者の書く文章、つまり、強固な客観視=第三者=覗き見趣味からくるものだと思う。
もしかしたら、覗き見趣味=ワイドショー的な文章に、おばさん予備軍である、若い「anan」女性読者が惹き付けられたのかも知れない。
ちなみに阿部さんは現在、「EYESCREAM」という雑誌でエッセイを連載している。陰謀論や輸入盤CD規制問題などを相変わらずの「阿部節」で論じている。
紙の本
2000/5/21朝刊
2000/10/21 00:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
若手作家の初エッセー集。やや硬く、思弁的な語り口に特徴のある著者だが、女性誌の連載が意外にはまっている。得意の映画については抑え気味。テレビドラマや占い、ドラえもん、果たせぬ自身の歌手デビューについて……。「何となく惹かれるもの/こと」を書いたというのだが、読者との距離が微妙にずれているところに味わいがある。「紋切り型の演出を試みる際には、いまでは相当の覚悟が必要とされるというわけです」。小説のプロットと同様、読者の関心を巧みに誘いつつ、考え抜かれた構成で「紋切り型」からの脱出に成功している。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000