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商品説明
亡命という経験は彼らの映画に何をもたらしたのか。彼らの到来が世界の映画に与えた変化とは何か。アメリカに亡命したユダヤ人映画作家やアメリカを逐われた元共産主義者の映画作家などを取り上げ、その生涯と作品を考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
吉田 広明
- 略歴
- 〈吉田広明〉1964年生まれ。映画評論家。アテネ・フランセ文化センターの連続講座「アナクロニズムの会」主宰。著書に「B級ノワール論」「ジム・ジャームッシュ」など。
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著者/著名人のレビュー
「B級ノワール論」に続く力作は亡命者とアメリカ映画の関係性を語るものである
ジュンク堂
「B級ノワール論」に続く力作は亡命者とアメリカ映画の関係性を語るものである。400ページを超える大著を続けて出す蛮勇に吃驚する。
著者が選んだ映画作家は30年代ナチスから逃れたラング、サーク、シオドマク、50年代赤狩りでアメリカを離れたドミトリク、ベリー、エンドフィールド、ロージー、60~70年代東欧から亡命したフォアマン、ポランスキーである。フィルム・ノワールを好む著者の嗜好が表れる。
ハリウッドシステムがジャンルという構造を作家に強いる装置として働く場合、それは作家に変容と作家性の維持という矛盾する命題を突きつける。本書で主に犯罪映画作家を凝視することで、アメリカでその芸術が開花したドイツ系作家、ヨーロッパでもジャンル映画の枠組を必要としたエンドフィールドとジャンルを超えた作家性を発揮したロージー、ジャンル映画を超える作品を求められながらハリウッド自体が変質した時代のフォアマンとポランスキーという構図が見えてくる。
作家論の充実ぶりに対しアメリカ映画論としての戦略はやや弱い。構造よりも作家論に傾倒する作者の姿勢はしかし反時代的だが心地いい。
黒書店員 D