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商品説明
研究費を巡る行政の矛盾、一流の研究者が育たない学閥の壁、業績を公正に評価しない日本のアカデミズム…。21番、22番の染色体の解読を果たした著者が、その現在と未来を語り、戦略なき日本の姿勢を問う。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
清水 信義
- 略歴
- 〈清水信義〉1941年生まれ。名古屋大学大学院理学研究科博士課程満了。慶応義塾大学K2タウンキャンパス・ライフサイエンスセンター長。著書に「DNAサイエンス」「遺伝子治療革命」など。
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紙の本
言いたい放題が面白い
2001/09/10 04:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鉄琴奏者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヒト22番染色体の解読に大きな貢献をした慶応大学のチームを率いてきた清水氏ならではの本だ。平易な文体でヒトゲノム計画の実際を素人にもわかりやすく解説してある。私は一気に一晩でこの面白い本を読んでしまった。
立派な成果をあげたのにも関わらず、著者のグループはその後の研究費の配分で割を食ったらしい。そのことに関する不満・憤りに始まり、著者の実感している日本のアカデミズムの問題点を多数あげて、言いたい放題吠えている。
この本からはヒトゲノム計画の情報ももちろん得られるが、この業界が抱える問題に関する筆者の人間くさい意見のほうが読者の興味をひくと思う。
紙の本
実名をあげ日本のゲノム研究を激烈に問う「批判の書」
2000/12/09 23:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鈴木クニエ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今年6月「ヒトゲノム計画」の全世界的な成果発表で、クリントン大統領は各国の名前をあげて研究者をねぎらった。が、大統領は米英についで解析を行った「日本」を言い忘れてしまったという。本書を読むと、これがただのミスではなく、象徴的な事柄のように思えてくる。
著者は21・22番染色体の解読に貢献した慶應義塾大学の清水信義氏。「日本は勝つも負けるも、アメリカとまともに戦おうとしたことなど、あったのでしょうか」と日本のゲノム研究戦略と研究体制を激烈に批判する。いまや日本のゲノム研究の拠点となった理研と東大関係者ら、名だたる有名ゲノム研究者が実名で俎上にあげられた。
関心を持たれにくい研究費の問題も強く指摘。現在、バイオ、特に脳とゲノムは研究費バブルだ。だが本書によると、ゲノムの予算配分はかなり奇妙な事態になっているらしい。さらに部外者には細部を検証しにくいという問題がある。これは研究者や行政官だけの問題だけではない。無関心できた我々の責任でもある。
(鈴木クニエ/フリーライター)
<目次>
第一章 世界に先駆けて二二番染色体の解読に成功した
第二章 バイオインフォーマティクスの日本の未来に向けて
第三章 日本は、とくに研究費の配分に大きな問題がある
第四章 米ベンチャー企業、日本の大手企業、中小企業の動向
第五章 フランク・ラドル教授、ジェームズ・ワトソン博士の想い出
第六章 アメリカで長年研究生活を送り、日本に帰る
第七章 私がこれからやりたいこと
巻末資料
<関連書>
『日本「ヒトゲノム計画」のいま 最先端レポート 』(村上和雄・清水信義/ビジネス社)
清水信義
『「ゲノム」の衝撃』(上田昇/日刊工業新聞社)