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私物国家 日本の黒幕の系図(知恵の森文庫)

  • 発行年月:2000.6
  • 出版社:光文社
  • レーベル:知恵の森文庫
  • サイズ:16cm/382p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-334-78001-6

文庫

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私物国家 日本の黒幕の系図 (知恵の森文庫)

広瀬 隆 (著)

紙書籍

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国家だけではない、地方政治も行政もすべて私物化されている

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2002/09/04 22:53

評価0 投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

相変わらずの広瀬節だが、電力の自由化に横槍を入れた東京電力の動きなどが明らかになった昨今、いつにも増して説得力がある。しかも官僚の腐敗は日常的になり、族議員は堂々と業界寄りの発言を繰り返す。今くらい、この本が面白い時はないかもしれない。

中でも面白かったのは、今日本国中で作られている最新型の揚水型ダムの話。「電力の必要な昼に水を放流し、発電、電力需要の少ない夜間に水を上流に戻し、昼の需要に応える環境配慮型のダム」。実は発電より揚水にかかる電力の方が3割くらい大きい。そのロスを原発でカバーする、作れば作るほど電力が不足し、建設コストは電気代に上乗せされる。恐ろしいというよりバカらしいほどである。

無論、ゼネコンに対する批判もあるが、弱い。政治家の名前も沢山出てくるが、驚きが無いのは我々の感覚が麻痺しているせいだろう。しかし、今回の主眼はマスコミ批判。今日の事件を、明日になったらもう追わない。それをいいことに、同じ犯罪を同じ連中が何度でも繰返す、それを許しているのは、現代マスコミという告発。全くその通り。広瀬の行革批判についても反論できない。

最近は、広瀬の本を読んでも、「またか」と軽く受け止めることが多かったが、今回は新鮮。例えばこの本は1997年に出版されている。当然、ここで描かれている東海村の原発事故は、JOCのそれではない。しかし、そうとしか読めない。それは何故か? 事故を一時的に取り上げはしても真相追究はせずに、報道をやめてしまう、それが原因ではないのか。神戸の震災にしても年一回の特集で何が変わるか、その不自然さに、マスコミ以外は皆、気付いている。こういった流れの延長線上に長野県の田中知事の当選があり、記者クラブの廃止がある。

それにしても毎回添付される力作の系図、相変わらず判りにくい。作る苦労はわかるが、却って本当の関係が見えない気がする。もう少し、工夫すれば説得力は増し、労は報われるはずだ。勿体ないと思うのは私だけだろうか。

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評価3 投稿元:ブクログ

2014/11/07 21:55

[ 内容 ]
日本国民が国家から押しつけられた借金は、1人400万円、1家族1000万円超!それを生み出した原因は、歴史的人脈にあった。
不良債権を生み、経済と国家を崩壊させ、ひたすら私腹を肥やすのは誰か?
生ぐさい事件の数々の裏にひそむ、この国のすさまじい血脈を追跡し、暗黒事件の高度なメカニズムを解きあかした初めての記録。

[ 目次 ]
序章 誰かが、どこかで、動いている
第1章 日本人がかかえた借金の額と泉井事件の黒幕
第2章 東京信用組合破綻事件とオレンジ共済組合詐欺事件
第3章 大蔵官僚腐敗と不良催権処理
第4章 ゼネコンの悪の系譜が生んだ自治体と厚生省の腐敗
第5章 行財政改革とビッグバンの怪
第6章 日本最大の官僚組織・電力会社と軍需工場・三菱重工

[ 問題提起 ]


[ 結論 ]


[ コメント ]


[ 読了した日 ]

評価5 投稿元:ブクログ

2011/05/16 01:03

広瀬隆ふたたび! 彼を振り返ることは、とりもなおさず今いちど、真の私たちのこの国を考えることになる気がします。

たとえば、今こうして任意に頁を開いてみると・・・・・、
「竹下登が一族に入り込んだ竹中工務店は、戦前・戦中に、満洲・中国・インドネシア半島に続々と海外侵略の拠点を築きあげ、大日本帝国の軍隊を内部から動かした軍閥産業のひとつであった。そのため、満洲竹中工務店の社長だった竹中錬一は、戦時中の総理大臣・米内光正の三女・和子と結婚した。」(単行本215頁)

ともかく、どの頁どの頁を開いても金太郎飴のように、誰かが誰かを利用して、富と権力の勢力増長を目論んで、娘はそのための生贄同然、政界・財界はまるで近親相姦のごとく戦国時代を思わせる政略結婚、これが今も続いているのだといいます。

そして彼らは国家を私物化する。

事実は小説より奇なりといいますが、広瀬隆の書くものは原発ものにしろ権力論にしろ、一見絵空事のような、もしかしたらフィクションではないかと目を疑うようなアプローチや展開で、それこそ奇をてらった妄想ではないかとさえ思えるほどの奇想天外さで、いつも驚かされっぱなしなのですが、それはまったく逆で、推理とか予測とか想像などいっさい入り込む余地のないほど、徹底した資料に基づくデータ主義を貫き通して、禁欲的なまでにまともに書かれています。

ですから、いわゆる物語としての面白身に欠けるといえばいえなくもありませんが、フィクションのようなちょっと揺さぶれば消えてしまいそうな、砂の城を描くより数百倍もリアルな事実そのものが、とてつもなく豊かな重くてダイナミックな太筆で迫って来るのです。

まだこの本のすごさの1/10も書けていません。

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