陰翳礼讃 改版 (中公文庫)
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- 税込価格:500円ポイント:47pt(10%)
- 発行年月:1999.4
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- 対象期間:2013年5月20日(月)~2013年5月26日(日)23:59
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収録作品一覧- 「陰翳礼讃 改版」
| 陰翳礼讃 | ||
|---|---|---|
| 懶惰の説 | ||
| 恋愛及び色情 |
書店員レビュー- 「陰翳礼讃 改版」

この冬もまた、皆節電…
文教堂 カレッタ汐留店さん
この冬もまた、皆節電を心がけて生活を送っている。震災以前に比べると、室内も街も何割かは暗くなった筈だが、相変わらず湾岸から見る夜の東京の街は見事に美しい。この国の都市や建物の設計には実用面のみならず、デザイン的「明るさ」重視の設計思想が強くある。しかし本当に明るさのみが美しさであり人間活動の源泉なのか。
この本は「陰翳」という視点から日本の伝統的生活文化や芸術について書いている。日本の料理や漆器や金箔、そして家居は奥深く取った屋根や庇、あるいは障子があかりを調節する仕掛けとして、生活空間に陰翳を創り出しその美しさと安らぎを醸し出しているのだという。仏像の金箔や能舞台の衣装の金色も闇と陰翳の中でこそ幻想性や深みを増すのであってただ直接的な明るさを求める家居の中ではその美しさや風雅が現れることはないと言う。羊羹は行燈の灯りの中でその漆黒の美しさを増すのだという漱石の「草枕」の紹介も面白い。
四十年近く前に文学者によって書かれたこの本には、節電問題に立ち会っている現在の我々に示唆するものがある。蛇足ではあるが書店の売り上げは従来店内の照度とパラレルな関係にあることも経験的事実ではあるが、本当はもっと「あかり」の質、色、組み合わせ、方法において消費意欲を増すデザインの工夫が有るべきなのだと言うようなことも考えさせられた。
(評者:文教堂書店 カレッタ汐留店 ビジネス書担当 森静男)
ユーザーレビュー- 「陰翳礼讃 改版」
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2012/05/17 18:54
暗いと美しいもの
投稿者:ぽかぽか - この投稿者のレビュー一覧を見る
お歯黒は暗闇で見るから幽美、羊羹は暗闇で食べるから甘みが広がる、漆器は暗闇に映えるよう作られているなど、日本人が明かりを手に入れて失った感覚について書かれていてハッとさせられることばかりであった。今でも明かりを消せば確かめられることもあるから、本を読むだけでなく実際にやってみて日本人ならではの感覚を呼び覚ましてみたい。
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2012/01/23 21:48
日本の美意識を再確認。
投稿者:kumasa - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦前の日本文化について、こんなに実感を持って触れられた本は初めてです。教科書などで学んでいた歴史をなんとなく遠く感じていた自分としては、身近な感じがしてきました。
闇の話や、女性美、マナーの問題、厠(お手洗い)の話と、作者の鋭い視点で過去を懐かしみ、その場にいるような語り口で伝えてくれます。
震災以降、便利すぎた世の中を考え直していた時期に、過去をみつめるいい機会を得ました。
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2001/04/07 00:18
日本美
投稿者:55555 - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰翳礼讃、まさに題名の通りである。
谷崎潤一郎は言う。
西洋の明晰さを好む嗜好を具現化したような陶器の食器よりも、自分は日本の漆で出来た食器のような暈かされた陰翳の美を好むと。
この本には谷崎潤一郎の美に対する考えが詰まっている。
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2001/09/10 23:53
大谷崎の鋭い分析
投稿者:たけみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんと今まで一冊も谷崎氏の本を読んだことがないにも関わらず、なぜか私の中で谷崎氏の作品がどろどろしてて読みにくそうという認識があり、小説ではなくエッセイめいた本作を選んだ次第です。
この本の中にはタイトルの「陰翳礼賛」を含め6つの作品が収録されていますが、一貫して感じるのは谷崎氏の様々なことに対する新鮮な切り口と、私の「どろどろイメージ」を覆す理路整然とした文章です。 「大谷崎」と賞されるにはやはり筆力も必要なんですね(当たり前ですが)。
特に「陰翳礼賛」での、日本人の肌・食べ物などは明かりの少ない場面で最も映えるという記述には、常々「なんでこんなに日本映画は暗いんだろう」と思っていた私にとって、なるほどーという感じでした。 ちゃんと日本映画の監督さんたちも心得ているんですね。
また「懶惰の説」で東洋人は「物臭さ」「億劫がり」であると述べています。 私は日本人・中国人などアジアの人達の方が勤勉であると思っていましたが、読んでみると確かに東洋人には怠惰な面もあるのだ(特に衛生的にというのを私は強く感じましたが)、と思います。
実際そういう側面は私達東洋人の生活・考え方に深く関わっているものでもあるのですから、怠惰な側面を「排除すべきなこと」と一概にはくくれないとも感じました。
この本に収録されている作品は、西洋と東洋との文化の違いや実際の生活においてどのように影響されているかを改めて知ることができる作品ばかりです。 世相の鋭い分析もさることながら、特に西洋がいいとも東洋がいいとも言わない著者の姿勢、聡明さは素晴らしいと思います。








