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2011/01/06 09:18
投稿者:わたなべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは大変面白かった。傑作だと思う。第二次大戦下、地中海のとある島からイタリア半島へ空襲をかける兵隊のヨッサリアンが、なんとかして戦争(任務)から逃げようとするのだが、キャッチ=22と呼ばれるデタラメな軍規によってえんえんと阻まれる。彼を取り巻く軍隊の面々はそろいも揃って気違いばかり、というスラップスティックなサタイア。時間軸や視点がころころ変わるスタイルの自在さも魅力的だが、一種狂躁的な出口のなさや、主人公も含めた人物たちの愚劣さや卑小さのほとんど叙事詩的な典型ぶりの美しさ、など、いかにも西欧文学作品といった趣で、そして何より、戦争に対するこのスタンスは、アメリカ人以外ではあり得ないものであって、アメリカ人によって書かれねばならなかった作品なんだろうなあと強く感動した。ラストはちょっと甘いかなあと思ったが、この作品の場合バッドエンドは安易なので、方向性としてはこれで良いと思うので、いまいち納得できなかったのだが、しかしこういう大作のラストというのは本当に難しいのだなと思ったりもした。
投稿元:
2008/10/23 01:08
こんなに愉快な、破天荒な、狂気にみちた戦争小説を私はほかに読んだことがない。(といってもまあ私の読書量なんてたかが知れてるのだけど)
訳文の古さも今では感じられないこともないだろうが、それは別にしても、内容がとんでもないので、一度読んだだけでは唖然としてしまって、この小説の面白さはつかみにくいように思える。時系列もばらばら、登場人物は性格も行動も支離滅裂。しかし、何度も何度も、暇な時にふと手にとってペラリとめくったり、そんなことをしながら読み返しているうちに、気がつけば、その登場人物たちのヘンテコな魅力と、物語そのものの麻薬のような面白さにとりこになってしまう。
私はもう15年も前にこの小説を読んだけども、今でも、きっとこれから先も、生涯でもっともユカイな小説を選ぶとしたら、このキャッチ=22を選ぶだろうと思う。それくらい面白い。
投稿元:
2011/01/22 00:19
深夜のアメリカTV番組「MASH」に夢中だったころ、戦争ものというだけで、ついうっかり手に取ってしまった小説。
・・・で、衝撃的に面白かった。
戦争の不条理さを真正面から描くのではなく、裏返してまた裏返してみたような小説(それって元通り?)。
『あいつらはあたしたちにキャッチ22を見せる必要がないんだよ』とばあさんは答えた。『法律ではそういう必要はないということになっているんだから』『どういう法律がそんな必要なしと言っているんだ』『キャッチ22だよ』
また、も一回読んでみようかな。
表紙のサイケデリックな絵は、おなじみ真鍋博氏。
投稿元:
2011/09/15 22:47
狂っているのが戦争か、
戦争が狂っているのか。
狂っているのが人間か、
人間が狂っているのか。
壊れているのは法規かそれとも精神か。
投稿元:
2016/01/04 22:57
意図的にか時系列が章単位でころころ前後するため、
非常に流れをつかみにくい。
読んでるこっちもおかしくなりそう。