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ユービック

  • 出版社:早川書房
  • サイズ:16cm/324p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-15-010314-3

ユービック (ハヤカワ文庫 SF)

フィリップ・K・ディック (著), 浅倉 久志 (訳)

  • 全体の評価 4.53件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:86124pt
  • 発行年月:1978
  • 発送可能日:1~3日

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ユーザーレビュー- 「ユービック」

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評価内訳 全て(3件)
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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2011/06/19 13:31

映画『インセプション』も、この作品にインスパイアされたのでは?

投稿者:yjisan(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画『インセプション』を鑑賞していて、真っ先に思い出したのが本作品。クリストファー・ノーランは絶対にこの悪夢世界を参考にしていると思う。



舞台は超能力者、そして超能力を無効化する不活性者が闊歩する近未来世界。死亡直後の人間を「安息所」に入れて冷凍睡眠状態=「半生人」にすることで、「半生人」との霊的交信を可能にする科学技術も開発されていた。

ランシター合作社は、読心能力者や予知能力者によるスパイ活動から人々のプライバシーを守るために、腕利きの不活性者を派遣する大企業だ。社長のグレン・ランシターと部下の不活性者たちは大実業家スタントン・ミックの依頼を受けて、超能力者狩りを行うべく月面に着陸した。しかし全ては、不活性者たちを月におびき寄せるために超能力者集団・ホリス異能プロダクションが仕掛けた狡猾な罠であった! 超能力者側の爆弾でランシターは殺されてしまう。

超能力のテスト技師ジョー・チップと不活性者たちは辛くも月から脱出し、ランシターを「安息所」に入れて、彼の助言を仰ごうとする。しかしランシターを地球の「安息所」に担ぎ込んだ時には既に手遅れで、彼を「半生人」として復活させることに失敗してしまう。

それからしばらくして、ジョーたちの周りで異変が起こっていることに気づく。喫茶店で出されたコーヒーは腐っていて、ポケットから取り出した貨幣はもう使われていない古い時代のもの。そして彼ら自身の身体も老化し始めていた・・・・・・全てのものがとめどなく朽ちていく死の世界。

時を同じくしてジョーたちは更に不思議な現象を経験し始める。死んだはずのランシターの名前と姿があちこちに出現し始め、テレビCMや落書きを通じてジョーに語りかけてきたのだ。そのメッセージによれば、この時間退行現象を食い止めることができるのは「ユービック」と呼ばれるスプレーだけだという。1人、また1人と犠牲者が増える中、ジョーはユービックを、そしてこの異変の原因を求めて、必死の探索に乗り出した・・・・・・!



超能力者、不活性者、半生者。物語当初から既に灰色な世界は、時間退行現象によって益々グロテスクになっていく。現代の消費社会を諷刺する乾いたユーモア、ミステリ仕立てのサスペンスフルな展開、そして次々と明かされる意外な真相。絶望的な圧迫感と巧妙なプロットは、ディック作品の中でも出色の出来映えだ。孤軍奮闘するジョー・チップの姿も感動的。ディックらしからぬ(笑)、見事な結末もいい。

多くのSF作品が時代の経過と共に色褪せる中で(まさに「時間退行現象」?)、ディックの作品だけは古さを感じさせない。むしろ物財とテクノロジーに囲まれた豊かで快適な生活を送っているのに人間関係の希薄さゆえに幸福を実感できない現代(「無縁社会」)においてこそ、ディック作品に込められた人間賛歌のメッセージが鮮烈に伝わってくる。

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2001/08/27 11:20

ユビキタス?快読SF

投稿者:しょいかごねこ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ディックの作品の中でも非常に楽しんで読める小説だと思う。異形のエスパー集団、訳のわからないパラレルワールド、最後まで解けない謎、どんでん返し、なおかつディック特有のなんかよくわかんない部分など、エンターテインメント性をふんだんに備えた快読SFである。
 さて、SF顔負けの変化を続ける現代のコンピュータ社会であるが、最近ユビキタス・ネットワークという用語をたびたび耳にするようになった。このユビキタス(ubiquitous)という単語は、神の偏在、という意味らしい。どうも変な神学用語を使って素人を煙に巻くための策略としか思えないのだが、実は作品中にも述べられているように、このユービックという言葉も、同じ単語(の名詞形、ubiquity)を語源にしている。
 本書は別にコンピュータネットワークとは全然関係ないけれど、使っているパソコンやソフトが瞬く間に古くなって使えなくなるこの御時世を、全てが退行してしまう世界で特効薬ユービックを探し求める主人公達の姿に重ねてみるのも面白いかも知れない。

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2003/06/25 19:35

内容紹介

投稿者:bk1(不明|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

一九九二年、予知能力者狩りを行うべく月に結集したジョー・チップら反予知能力者たちが、予知能力者側のテロにあった瞬間から、時間退行がはじまった。あらゆるものが一九四〇年代へと逆戻りする時間退行。だが、奇妙な現象を矯正するものがあった——それが、ユービックだ! ディックが描く白昼夢の世界

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