紙の本
本書が推薦図書に入っていない、大学の政治学の講義ってあるのかしら
2023/04/08 19:02
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻頭の国家の定義や巻末のくだりを
一読して血が沸騰した方ヮ、
是非政治家を目指してみてください。
本書の和訳文ヮ殆ど問題ないが、
一点だけ、判断力と訳している部分ヮ、
バランス感覚と訳し替えた方がいい、
と森嶋通夫氏がどこかに書いていましたっけ。
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マックス・ウェーバーが1919年に学生団体に対して行った講演の記録です!政治について考えさせられる一冊です!
2020/04/30 09:38
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ドイツの社会学者マックス・ウェーバーによって著された書で、1919年にミュンヘンの学生団体のために行った講演の内容をまとめたものとなっています。この当時は、ちょうどドイツ帝国が第一次世界大戦で敗北し、革命によって帝政が廃止されるという事態になっていた頃で、こうした状況の中で、ウェーバーは「あらゆる政治行動の原動力は権力(暴力)である。政治は政治であって倫理ではない。そうである以上、この事実は政治の実践者に対して特別な倫理的要求をつきつけずにはいない。では政治に身を投ずる者のそなうべき資格と覚悟とは何か」という鋭い問題提起をしました。今なお、深く考えさせられるこの彼の一言ですが、ぜひ、一度、多くの方々に読んで、政治というものについて考えていただきたいと思います。
紙の本
政治に対する古典として一読の必要があります。
2020/11/23 19:17
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
講演録なので、非常に短い一書ですが、最後の発言がインパクト大です。
政治家に必要なものは、情熱・判断力云々とありますが、まさに然り、と頷けます。
時代を経ても人間の感覚はそう大きくは変わっていない、と、いにしえの多くの方々が語っている通り、本書を一読しておくべき気がします。
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政治は政治であって倫理ではないという思想をもとに、政治家が持つべき資格ち覚悟について痛烈な問題提起をおこなった本。
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政治は暴力であるという正論と政治のパラドックに悩む そして覚悟としていますが その心がよくわからなかった。
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政治とは何か。政治を職業にするとはどういうことか。そして、政治を職業に、「天職(ベルーフ)」にできる人物とはどのような者か。淡々と、けれど情熱的に語られるウェーバーの政治観。
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政治とは、非常に広い概念であり自主的に行われる指導行為は全てその中に含まれる。その中でも一般的に「政治」といわれる、政治団体や国家の指導・またはそれらに影響を与える行動について取り上げる。
タイトルの通り、職業としての政治、すなわち政治家としての素質・条件、またはトップに従う官僚たちの心得などについて多くのページを割いている。
金権政治・権力政治についても批判的な視点から論理的に書かれており、20世紀前半の論理ではありが、現代の政治を考える点で十分有用である。
この本は、1919年第一世界大戦敗戦直後のドイツミュンヘンで、大学生の団体のための講義として話された内容である。政治に関わる者に対する厳しい視点が強調されているため、インテリや政治を志す学生にとっては挑発的な話でもある。
独裁的な政治を批判した彼のこの講義の数年後、ドイツではヒトラーが登場するわけだが、それを考えるとなんとも皮肉である。
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職業ということはお給料が貰える。お給料が貰えるから、職業として政治が出来る。さもなければ一般人は政治が出来ない(本業を別に持っている人だけが政治参加できる)。そこが近代的な政治システムと、それ以前のたとえば貴族制などとの違いである。などという話。
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WW?に敗戦したドイツ・ミュンヘンの書店?で講演したもの。当時の革命に陶酔する知識人・学生は、ヴェーバーにとってモドカシサの対象であった。彼らは“善意志から善なる結果が生まれると信奉する政治的未熟児達”である。ヴェーバーは巻末で以下のように述べる。天職(Beruf)としての政治家たりうる人とは、いかなる困難、社会の卑俗さに直面しても「それにも関わらず!」と言い切れる者だけである。
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前々からくわしく読みたいなと思っており、政治学の授業のプレゼンで取り上げてみた本です。政治の本日や政治に携わるものの倫理などについてのレクチャーで、今もなお有効な本だと思います。政治になんて直接関わらないと思っている人でも選挙権はあるんですし一度は読んでみた方がいいと思います。また、職業としての学問も大学院に進んだわたくしにとってきちんと読んでみたい本の一つです。
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マックスヴェーバー氏が職業政治家とはなんぞやということについて語っている。けれど講演向けの原稿らしいので、正直わかりにくかった。……もっとも、私の読解力が足りないのだろうけれど。
薄いとはいえ、内容をつかむのはなかなか大変です。政治の知識がある程度ある方へお勧めします。
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心情倫理家か責任倫理家か!?生きるためには後者ですな。現代の文脈でも十分通用するウェーバー先生の献身の講義録
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前回に引き続きウェーバーの晩年の著書
これもドイツが1次大戦後、革命の機運があったドイツでの青年らに向けての講演
職業としての政治の始まりから政治のために生きる人と政治によって生きる人の移り変わり
後半からは政治家としてのあるべき素養
情熱、責任感、判断力についての内容
最終的には政治的倫理とは、心情的倫理とは
など、なかなか難しい内容だった。
時代が100年ほどずれているせいもあるが、当時の世界情勢やギリシャから始まるデモクラシーなど政治の変遷にある程度精通していないと例え話も難しく読むのが大変です。
自分も、もう少し政治について学んでから再読してみようと思います。
前もそうでしたが、一見の価値があるのは間違いないです。
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『プロ倫』もいいけど、こっちの方が入りやすい。
全ての政治家の座右の書のはず。
政治は悪魔との共同作業。
倫理的な飾りはいらんのですよ。
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ウェーバーの死の前年に学生むけに行われた講演である。まず、近代国家の特徴として暴力の独占があげられ、行政スタッフと物材の関係によって、支配の分類がなされたあと、報酬をえる職業としての政治の必要が指摘され、独裁や宰相制、選挙や政党、弁護士やジャーナリストの政治家としての適性が語られ、イギリスやアメリカ、そしてドイツの議会や選挙の分析が行われる。最後に「政治の倫理的故郷」について言及され、激情的な革命の心情倫理と現実的な日常の責任倫理との対比が描かれ、その総合によって、「情熱」「責任感」「判断力」をそなえた政治家が誕生すると書かれる。ウェーバーは革命のロマンティシズムよりも、日常に踏みとどまることに深い感動を覚えるといい、「現実が自分の立場からみて愚かで卑俗であっても、断じてくじけない人間、どんな事態に直面しても『それにもかかわらず』と言い切る自信のある人間、そういう人間だけが政治への天職をもつ」と、結んでいる。トロツキーなど社会主義者への言及もあり、インドの政治思想(『実利論』)や、ドストエフスキーの「審問官」・シェイクスピアのソネット・中国の官僚制(李鴻章)への言及もみえ、ウェーバーの学問の広大さを知ることができる。政治家がとりつかれ身を滅ぼす悪魔の力にも言及されており、政治家を目指す人はよむべき著作であるし、政治に関心をもつ人なら誰であれ読んでみれば、考えさせられる著作である。