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スターシップと俳句

  • 出版社:早川書房
  • サイズ:16cm/326p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-15-010580-4

スターシップと俳句 (ハヤカワ文庫 SF)

ソムトウ・スチャリトクル (著), 冬川 亘 (訳)

  • 全体の評価 3.52件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:42012pt
  • 発行年月:1984.10
  • 発送可能日:購入できません

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ユーザーレビュー- 「スターシップと俳句」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/11/04 23:28

光笑と過夢が裂衝飛沫する、タイの現代音楽家による異色「俳句クジラ」SF!!

投稿者:虹釜太郎(http://www.360records.net)(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイ国籍で、タイのバンコク生まれの、現代音楽家にしてSF作家ソムトウ・スチャリトクルのこの小説にはスッポコな俳句がいろいろでてきます。「赤とんぼ 羽をむしれば とんがらし」とか思わず脱力してしまいますが、なぜかその脱力っぷりにひかれて読み進んでしまいます。百万年におよぶヒト=クジラ間の通話不能状態がついに破られることになるこの舞台ではなぜかスッポコな俳句が鍵を握っています。ウルトラマンの異色シリーズとしてタイで制作された映画『ハヌマーン』を見直し、「Electronica with baroque polyphony」と評されるねじれたメロディーとパカスカイなキュートさにあふれるタイ人クリケットパールによる、タイの「デクネェ〜オ」も大喜びのタイで突然変異した戦闘妖精雪風のようなアジア発の機械生物を想像してしまう、変容と変形を重ねるビートがここちいいタイ発スッポコ最新電子音楽『エンドジョイ』(http://blog.goo.ne.jp/clayinfo)を聴きながら読み進めると、スッポコな俳句にすっかり調子を狂わされ心地よい気分に。「サマザマナ モノオモイダス サクラカナ」な俳句をタイ人である作者が、つくり出してるかと思うと、可笑しいです。著者はホラー映画ファンにして、ローラー・コースター狂であるということですが、そんな著者のデザインする遊園地でぜひ遊んでみたいものです。ヒチリキやシャクハチの響きとクジラの超越的な啓示がどうシンクロするのか!? 同じ著者の『ヴァンパイア・ジャンクション』 に比べるとずいぶんリラックスして書き飛ばしていて、人類とクジラとのファースト・コンタクトという一見硬質なテーマからは想像できない脱力な笑いを誘発することに成功している異色作! 光笑と過夢が裂衝飛沫する衝撃の展開は、くじら座タウ星に達する頃には、あなたもパソコン黎明期の対話ソフトの奏でる俳句のような「HAIKU」を口ずさんでいるかもしれません。

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/07/07 01:56

文化による視点って、、、?

投稿者:kokusuda(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

海外の小説や映画で日本や日本人を扱った作品があります。
私自身も日本文化をすべて理解しているかアヤシイですが中には
「何を考えているんだ?」という海外作品もいくつか存在しています。
本作も日本が舞台で日本人ばかり登場しますが、、、。

2022年3月3日、人類は異種族とのコンタクトに成功した。
その相手は「クジラ」。
成功したのは生物学者でも言語学者でもない1人の少女。
日本の生存大臣の娘でハワイに向かう途中だった「イシダ・リョーコ」だ。
クジラは彼女に日本の最大権力者に向けたメッセージを伝え、会談を要求したのだ。
その会談で明かされた事実とは、、、。

2001年、最大のそして最後の世界大戦が勃発した。
「千年紀大戦」と呼ばれた戦いは勝者は無く全世界に壊滅的な結果を残した。
人口が激減し小国に分裂したアメリカと閉鎖的な国だった日本だけが生き残った。
もはや国家として機能しているのは日本だけだ。

ハワイで生まれ育った日系人ナカムラ・ヨシロウは声を出さない弟タケオと
戦後の混乱を生き延びてきた。
彼らはイシダ・リョーコと出会うことで日本に渡ることを決意する。
生き残るための最後の選択だった。
しかし、日本に渡ったためにタケオに隠された秘密が動き出し、
地球の生命と未来を左右することに、、、。
日本人たちは世界の滅亡を前にして自決し始める。
地球は全生命はどうなってしまうのか?
人類が生き残ることはできるのか、、、?

舞台は日本、登場人物は日本人なので、普通に考えれば親しみやすい作品のように思えます。
しかし、21世紀の日本で禅を生活の基本や政策にし、和服を着て雅楽を聞きながら
生活し、名誉のために自ら死を選ぶ人間が大半を占めるようになるでしょうか?
世界の滅亡を前にして至高の美や名誉のために切腹する日本人や茶の湯やわびさびを
基準にする日本人が多いとは思えませんが、、、(笑

日本に悪意があるのか?と思えてしまう作品ですが、作者は良かれと考えて
書いた作品のようです。
本国のタイでは作家としてより作曲家として有名です。
小説も発表していますが日本ではあまり訳されてません。
欧米では本作を読んで「日本のイメージ」を持った人も出てきたみたいで
よく似た作風の作品も発表され一部で問題になっていたようですが(笑
いずれにしても評価するのが難しい作品です。

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