紙の本
まるで、雪の朝、窓を開けたときにとびこんでくる空気のように
2004/01/15 05:49
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投稿者:うすかげよういちろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
はずかしいことに、この本を読むまで、短歌って、もう、だれもやっていない文学だと思っていた。
たしかに、高校の教科書には、昔の歌人の歌が載っていた。
でも、まさか、この現代でも、現代のことばを使って、現代の感覚を短歌で詠っている人がいるなんて、思いもしなかった。
それに、短歌をするために、安定した教師という職を辞めてしまうなんて。
そんなことって、ほんとうに、あるんだ、と思った。
信じられないが、ほんとうだ、ということはあったのである。
ぱらっと、ページを開けると、そこは、あたり一面、才能のきらめきの世界だった。
まるで、雪の朝、窓を開けた瞬間のように、それは、新鮮な空気を、ぼくに送ってくれた。才能のきらめきが発する光に、目がまぶしかった。頭も、くらくらした。
ぼくは、まねして、いくつか、歌ってみた。
読むのと、つくるのとは、大きく違うということに気づいた。
自分に手の届かない世界が、また、ひとつ見つかって、ぼくは、悲しくなった。
努力では補えない、短歌のむずかしさを知らなかった、自分が、今でもはずかしい。
紙の本
新人類歌人
2002/05/21 12:49
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投稿者:ラフ - この投稿者のレビュー一覧を見る
俵万智さんの出世作であるが、今はやや色褪せ気味の
新人類という言葉が当時は輝いて見えた。
短歌の世界というとややかたっ苦しい感じがするので
あるが、この本を読むと型破りで短歌が身近に感じる事
ができる。
この本をきっかけとして短歌に興味を持ち、自分で短歌
を書かれた人も多いと思う。
それほどインパクトの大きい作品である。
紙の本
短歌を気軽に楽しむには最高の本。
2001/02/02 20:53
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投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本はもうかなり前に話題になったものだ。新感覚の短歌として俵万智の名は一気に有名になった。
私はこれを中学生の頃読んだ。短歌や俳句というものを教科書でしか知らなかった私には、目から鱗が落ちる思いだった。そしてその題材のメインは「恋」というその頃一番興味深いもの。すぐに読み終わってしまった。
短歌っておもしろいなと思った。
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もう何年経ったんだろう。
迷った挙句、本屋さんで買った記憶がありますが、もう随分前のことのようにも、
まだつい最近のことのようにも思えてしまいます。
彼女の短歌はもちろん、サラダ記念日、という言葉が、とても新鮮に感じられましたね。
そして今も活躍している俵万智さん、すごいなぁ・・・と思います。
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歌というのは文字の制約上、ある程度の前提経験が必要となりますので……
そういう意味では完全には味わいきれなかった部分が多々です。
もう何年か後にもう一回読み直してみようかと思います。
(06/2/11)
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俵万智を初めて知った本。短歌がこんなに身近に感じられたことはなかったため、とても感銘を受けた。あれは、いったい何年前だったか。また、もう一度読んでみたい。
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左手で文字書く君の仕草青(ブルー) めがねをはずす仕草黄みどり
おそらくは来ることのない明日なら語りつくして眠らんとする
ゆく河の流れを何にたとえてもたとえきれない水底の石
明日会う約束をしてこんなにも静かに落ちる眠りのみどり
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若造は「カンチューハイ2本」の句が好きです。
◆この本への思い入れはこちら
http://wakewaka.ti-da.net/e2517063.html
◆俵まちさん関連のプチ自慢はこちら
http://wakewaka.ti-da.net/e2518669.html
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授業でやった作品。
かわいらしい作品ばかりで、心がぽかぽかする本です。
恋心が短歌できれいに書かれていてとてもいい作品です。
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今読んでも色褪せないみずみずしい表現。
ドキッとした歌
愛持たぬ一つの言葉 愛を告げる幾十の言葉より気にかかる
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時代は少し経過していますが、心の感情はいつの時代も変わらないのだなと感じさせてくれる本です。
背伸びをせず、等身大での言葉にとても心を打たれます。
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本書は有名な割には、ちょっと期待はずれだったかな。
好きなのはこのへん。
「左手で吾の指ひとつひとつずつさぐる仕草は愛かもしれず」
もっと甘い歌のイメージがあったけど、読んでみたらそうでもなかった。どれも身近にある、生活に寄り添っている歌が多い。
カンチューハイとか「おやっ!?」の歌も好きかな。
五七五七七のリズムは、心地良い。
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鳴り続くベルよ不在も手がかりの一つと思えばいとおしみ聴く
金曜の六時に君と会うために始まっている月曜の朝
今我を待たせてしまっている君の胸の痛みを思って待とう
思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ
見送りてのちにふと見る歯磨きのチューブのへこみ今朝新しき
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昔、国語の教科書で俵さんの名前を聞いた。
印象的な名前だったし、何より「サラダ記念日」というのが
ココロに引っ掛かりを与えていた。
この本には、サラダ記念日を含め10以上ものテーマ?で
書かれた短歌があって、全部読もうとすると結構な量になる。
読んでいて、語句の使われ方などから時代を感じたし
以外と野球の話が短歌に使われていて面白かった。
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爽やかな、風が抜けるような短歌が好きです。
食卓のビールぐらりと傾いてああそういえば東シナ海
「おやっ!?」という言葉流行りて教室の会話大方オヤッオヤッで済む
奪い合うことの喜び一身に集めてはずむラグビーボール
君の愛あきらめているはつなつの麻のスカート、アイスコーヒー
ワイシャツをぱぱんと伸ばし干しおれば心ま白く陽に透けてゆく
ふるさとに住む決意して眼閉ずればクライクライとこっそり聞こゆ
なんとなく冬は心も寒くなる電話料金増えて木枯らし
金曜の六時に君と会うために始まっている月曜の朝
三脚とカメラをいつも連れてくる二人っきりでいようよ今日は
愛された記憶はどこか透明でいつでも一人いつだって一人