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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:1988/10/28
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/446p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-227301-8
文庫

紙の本

ガープの世界 上巻 (新潮文庫)

著者 ジョン・アーヴィング (著),筒井 正明 (訳)

ガープの世界 上巻 (新潮文庫)

税込 825 7pt

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みんなのレビュー53件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

奇妙だが不思議にリアルな小説世界

2002/05/28 12:28

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔読んだ『ガープの世界』を、どんな話だったっけとパラパラとめくってたら、やめられなくなってしまった。確か映画を(レンタルビデオで)観て、それから原作を読んだと思うんだけど、それほど強い印象は受けなかったように思う。しかし、いま読み返してみると、この本の凄さ・尋常でなさがよくわかる。現代の『カラマーゾフの兄弟』、と言うと「ぜんぜん違うよ」と叱られそうだし、文学的・思想的な深遠さは比ぶべくもないかもしれないけど、「こんなやついない。そんなことあるわけない」というユニークな登場人物やエピソードなのに、現実の人や出来事よりもリアルで真実味があるという点では共通するものがあるように思う。メインストーリー自体は通俗的ともいえる古典的な「物語」であるところも共通している(注意深く読むとミステリ並の精緻な伏線が張られているのがわかる)。よくもこれほどと思うくらいにぎっしりと詰め込まれた数々のエピソードは、過激なくらいの暴力やセックスや社会批判に満ちているのだけれど、不思議なやさしさ・哀しさ・おかし味が流れていて、まったくギラついた感じがしない。リアルとユーモアとのバランス感覚(洗練されすぎて上っすべりしていないのがいい)が絶妙で、いつまでもガープの世界、彼の言う「笑いが私にとっての宗教なのです」という小説世界に居続けたいと思ってしまう。とにかく、奇妙だけれど現実の人間以上に魅力的で忘れがたい「生きている」登場人物に出会うだけでも、この本を読む価値がある。

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紙の本

アーヴィング最高傑作

2021/07/29 22:21

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジョン・アーヴィングを一躍アメリカを代表する作家にした作品であり、最高傑作としてもいいだろう。またジェンダーやセクシャリティなど、今読んでも新鮮な刺激を与えてくれる作品でもある。

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紙の本

おかしくて、悲しい家族は彼の作品の真骨頂

2019/01/26 22:32

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ホテル・ニューハンプシャー」と並び称される作者の代表作。おかしくて、悲しい家族たちのお話というのは同じ構成。もちろん、熊も登場する。何年か前にヘレンクローズとロビンウイリアム主演の映画を見て感激していたので、やはりジェニーが登場するとグレンクローズのきりっとした白衣姿が目に浮かぶし、ガープはロビンウィリアムスにしか思えない。もちろん、ロバータはジョンリスゴーでしかありえない。だから、ロビンウィリアムスの悲報を知った時には、ガープのことがすぐに思い出され、ロリータが嘆き悲しんでいるのでは思ってしまった。彼の作品の登場人物には悲劇的な最後をとげた人が多いのだが、幸せな一生だったのかなとも思える人も多い。優しい家族に包まれた生涯は羨ましくもある

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紙の本

風通しのよい自伝的長編

2001/03/12 09:38

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ジョン・アーヴィングは「小説は長ければ長いほどいい」なんてうそぶいているらしいけど、この自伝的小説も上下巻合わせて約900ページ。自伝的なのに、1人称では語らない。ガープという主人公を立て、ガープの自伝を引用する形で書き進めてる。ガープの作品もまんま引用されている。おまけに、ガープの死後まで記している。変な構成。でもそのおかげで、日本の私小説のような窮屈さ(読者と著者の距離の近さ)はなく、文章がものすごく風通しのよいものになっている。そして、900ページがすいすいと読める。アーヴィングは凄いや、としか言えない。

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紙の本

何の予備知識も無くこの本を手にした人がどんな顔をして讀むのか楽しみ

2002/01/30 23:30

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:フォックス - この投稿者のレビュー一覧を見る

 日本のアービングファンの大多数が村上春樹経由でこの作家を知ったのでは無いかと思っているが、村上春樹経由ではなく、本屋で偶然この本を手にとって、讀んでしまった人がどういう顔をしてこの本を讀むのかとても興味がある。そういう小説だと言えます。
 瀕死の兵士にまたがって無理やり身ごもったガープのお母さん以外にも、へんてこキャラのオンパレード。でもちょっと悲しい笑い泣きという感じでしょうか。本を讀んだら、ぜひ映画も御覧下さい。アメリカを代表する性格俳優(喜劇俳優か?)のジョン=リスゴーが元アメフト選手のおかま役を怪演しています。

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2004/10/05 05:24

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2004/11/09 01:44

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2005/07/28 10:57

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2005/05/16 00:26

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2005/05/19 01:16

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2005/05/29 06:18

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2005/10/15 11:23

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2005/11/15 01:39

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