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ゴドーを待ちながら
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1990.10
  • 出版社: 白水社
  • サイズ:20cm/196p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-560-03496-6
  • 国内送料無料

紙の本

ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット)

著者 サミュエル・ベケット (著),安堂 信也 (訳),高橋 康也 (訳)

ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット)

2,376(税込)

ポイント :22pt

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評価内訳

舞台袖の暗闇のなか、役者たちは待ちつづけている

2003/12/20 23:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 暗闇のなか、かすかに流れる客入れの音楽。
 役者たちは、待っている。何を? 何かを。

「ときには、わたしも、それがとにかくやってくると思う。すると、なんだか、まるでこう妙な気分になる。なんと言ったもんか? ほっとして、同時にこう……慄然として」(ヴラジーミル)

 筋書き。作り物の。拵え物の。そんなもの待ってやしない。
 でも、仕方がない。世界はそんなもの。だから、生きてる。

エストラゴン そいじゃあ、両方の意見が違う、それだけのことじゃないか。
ヴラジーミル 四人ともいっしょにいたんだぜ。一人だけが、泥棒一人は救われたと言う。他の三人より、そいつを信じなけりゃならんのはなぜだ?
エストラゴン 信じるって、誰が信じてるんだ?
ヴラジーミル そりゃ誰もかれもさ、その筋書きしか伝わってないんだ。
エストラゴン 世の中のやつはみんなばかさ。

 永劫回帰。
 否定肯定。

エストラゴン 悪くないな。いい眺めだ。さあ、もう行こう。
ヴラジーミル だめだよ?
エストラゴン なぜさ?
ヴラジーミル ゴドーを待つんだ。
エストラゴン ああそうか。

 時は唯、過ぎ去る。
 川の流れのように。

ヴラジーミル おかげで時間がたった。
エストラゴン そうでなくたってたつさ、時間は。
ヴラジーミル ああ、だが、もっとゆっくりな。

 変わりたいのか変わりたくないのか。
 変われないのか変わりたくないのか。

「そうかもしれない。変われないのはおれたちだけだ」(エストラゴン)

 幻。
 光。

「ゴドーさんが、今晩は来られないけれど、あしたは必ず行くからって言うようにって」(男の子)

 キリストとは救世主。
 救世主は十字架の上。

「おれは、一生、自分をキリストといっしょにしてきたんだよ」(エストラゴン)

 死と再生のカーニヴァルは終り、沈黙の世界が訪れる。
 考えること、耳を澄ますこと。やがてそれすらも消滅。

エストラゴン 為を思ったら、おれを殺すよりしかたがない、そうだろ、ほかのやつと同じだ。
ヴラジーミル ほかのって、どの? え、どのだ?
エストラゴン 何十億のほかのやつらさ。
ヴラジーミル 人おのおの小さき十字架を背負いか。つつましくて、だが、行きつく先は。
エストラゴン まあ、それまで、興奮しないでしゃべることにしよう。黙ることはできないんだからな、おれたちは。
ヴラジーミル ほんとだ、きりがないな、わたしたちは。
エストラゴン それというのも、考えないためだ。
ヴラジーミル いつも言いわけはあるわけだ。
エストラゴン 聞かないためだ。
ヴラジーミル いつも道理はあるわけだ。

 暗闇のなか、役者たちは、いつまでも、唯、待っている。
 あらゆる全てを失った空っぽの言葉が、風に舞っている。

エストラゴン おれは、このままじゃとてもやっていけない。
ヴラジーミル 口ではみんなそう言うさ。
エストラゴン 別れることにしたら? そのほうがいいかもしれない。
ヴラジーミル それより、あした首をつろう。ゴドーが来れば別だが。
エストラゴン もしきたら?
ヴラジーミル わたしたちは救われる。


「ええとどこだ? ええとだれだ? ええといつだ? 訊きっこなし。おれ、と言え、おれ。信じっこなし。そういうのは、質問、仮説、とかいう。先へ進め、進みつづけろ、そういうのを進むっていうのか、そういうのをつづけるっていうのか。ひょっとしてある日、よしよし先へ進んでる、ある日ふと、おれはただ単になかにいたのかもしれん、どこのなかにだ、昔のように外に出る代わり、外に出て昼も夜もできるだけ遠くで過ごす代わりに、遠くといってもそんなに遠くなかったぞ。ひょっとしてそんなふうにはじまったのかもしれん」(S.B 「名づけえぬもの」)

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ベケットの戯曲

2000/11/24 09:26

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tori__ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「戯曲が不思議なところはなにか『読みづらい』と人に思わせるところで……」と始まる文(出版ダイジェスト・白水社の本棚・「戯曲の読み方」宮沢章夫)を眺めていました。「『資本論』よりも『千のプラトー』よりも……『断じて戯曲』が誰もが読むのに苦労すると答える」と続きます。『千のプラトー』より──というのが私にとっては驚きでした。
 ベケットは、アイルランド生まれ、1906-1989、劇作家、小説家。ノーベル賞受賞、主な作品『ゴドーを待ちながら』他、です。
 ベスト・オブ・ベケット3『しあわせな日々/芝居』所収の全三巻へのあとがきに訳者は、ベケットは欧米ではけっこうお客を呼べる劇作家でもあること、日本では、前衛、難解、陰々滅々、自閉、エリート主義、と敬遠されることが多いこと、とか書いています。
 前衛、難解……ということとつまらないということはまた別です。不前衛、不難解……且つおもしろいという組み合わせもあるように、且つつまらないという組み合わせもあります。前衛、難解……で且つつまらないという組み合わせも可能だし、且つ面白いという組み合わせもあり得ます。
「……ときどき……呻いたらどうかしらっていう考え……身をよじるってことは彼女にはできなかったので……まるでほんとうに……苦しくてしかたがないみたいに……でもできなかった……どうしてもだめだった……彼女の性格にどこか欠点があるのか……」──こんな改行のない、「口」がしゃべる台詞が延々と約15分続くという「わたしじゃない」(ベスト・オブ・ベケット2所収)などは、ページを開いて字面を目にすると、ああ前衛、ああ難解……と思われます。
 『消尽したもの』(ドゥルーズ、ベケット)は薄めの本ですが、ベケットのテレビ放送用シナリオが4本収録されています。それはドゥルーズのエッセーと同じように読みづらいといえます。「13 カットして、Cにもどり、椅子、カセット、ためらって立ちつくすF、ドアの近距離ショット。五秒」(幽霊トリオ)──こういう形式に慣れていないとほとんど何も読みとれません。
 ベスト・オブ・ベケットに収録された作品は形式的に取っつき悪くはありません。前衛、難解……による面白さを持つ作品──でなければ味わえない面白さがあります。
 先入見をのぞけば、ベケットの戯曲は面白い読みものでさくさく時間もたっていきます。
 『ゴドーを待ちながら』第2幕のはじまりのヴラジーミルの歌う歌、
犬が一匹、腸詰めを/パクリとひとつやったので/肉屋は大匙ふりあげた/あわれな犬はこまぎれに//それを見ていたほかの犬せっせ、せっせと、墓づくり……/白木づくりの十字架に目につくようにこう書いた//犬が一匹、腸詰めを/(……以下繰り返し、途中ト書き入る)
 たとえば、それを延々と思い描いて聞き続けることを想像する時間は面白い時間ではないでしょうか。
ヴラジーミル おかげで時間がたった。
エストラゴン そうでなくったってたつさ、時間は。
ヴラジーミル ああ、だが、もっとゆっくりな。
 (ゴドーを待っているあいだ、ポッツォとラッキーが現れて去っていった後のふたりの会話。)
 ベケットは、前衛、難解……なイメージがあります。このイメージは面白さへのとっつきを悪くするという悪さをしますが、反面、前衛、難解……なイメージは一般的に本棚の飾りとしては喜ばれるところもありますので、お部屋のインテリアとしてこのイメージはこれはこれでとっておくというのもいいかもしれないです。

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2004/11/12 03:42

投稿元:ブクログ

戯曲として読んでいたときは、小難しさが素敵な本だったのだけど、舞台を見たら、単に面白いコントだということに気がついた。

最高!(2004/11/06)。

2010/05/15 16:49

投稿元:ブクログ

邦題「ゴドーを待ちながら」。ベケットの代表作。では収まらず、20世紀を代表する作品と言っていい。何も起こらない。どこにも行けない。というよりかは、どこにも行かないし、行き着ける場所自体がない。その感じ。ベケットにしかこういうものは書けないし、ベケットはこういうものしか書けない(書けなかった)。んだとやっぱり思う。(08/12/7)

2004/11/07 16:36

投稿元:ブクログ

ディディとゴゴにとってゴドーは何だろうとか待ってることの意味は何だろうとか、考え出すと止まらない感じです。奥深い。

2005/05/08 15:09

投稿元:ブクログ

どうしてだか読みかえしてしまう一冊。話のすじも構成も厄介な不安さと緊張を孕んでいるのにけっこう笑えたりもするから不思議なものだ。読後はなぜかすごくくつろいでリラックスしてます。

2007/03/09 11:50

投稿元:ブクログ

難解だ。
記憶が正しければ、漫画パタリロの中でゴドーという名のスパイというか諜報員というか、そんな人が出てくる。本名がベケット。

2006/10/27 02:12

投稿元:ブクログ

役者にとってこれほど恐ろしくつまらなく、
これほどやりがいのある戯曲も珍しいのではないだろうか。

でもこれだけで十分。二番煎じはいらないね。

2006/11/08 22:33

投稿元:ブクログ

イライラするけど、最後まで読み通ないではいられませんでした。退屈だけれど読ませる。そして、読了後になってから、ボディーブローのように何かが効いてきます。傑作なのか?僕にはそれすらもわかりません。

2008/08/11 18:34

投稿元:ブクログ

たぶん読後感がなんともいえない。タイトルにまずぐっとくるじゃないですか。
そんで、ひたすらゴドーを待つ。待つ。待つ。だけど、ゴドーは現れず。え?みたいなね。

2008/09/12 09:19

投稿元:ブクログ

いままで読んだ中で一番好きな戯曲かもしれません。
登場人物のセリフで好きな言葉や、考えさせられる言葉がいっぱいある。
ト書きで指定されている中に、ユーモラスな動作が多く、それ一つ一つがわざわざ指定してあるということは、作者の意図が隠れているんだと思うけれど、解釈しきれないところもあって、考えていくのがおもしろい。
だいたいが二人でのかけあいだし、場面もこの戯曲内の一つの位置づけとも言えそうな繰り返しがあるから、いかに観客を飽きさせず、魅せる事ができるのか、試してみたいけどすごく怖いなー!
観客にもなりたいし、仲間内でやるぶんなら演技手にもなりたいし、ただただ読者でいるのも楽しい、すごくお気に入りな一冊になりました。

2008/05/18 10:34

投稿元:ブクログ

不条理劇で有名なベケットの代表作。

最高にストレスを感じます。
現れることのないゴドー(God神)を2人の男が待っている話です。

意味不明な場面も多々見受けられるのですが、
台詞に重さと軽さを両方感じられ、
なんとも不思議な気分に浸ります。

キリスト教学を事前に学んでおくと
さらにこの作品の奥深さを読み取れます。

2012/02/14 15:07

投稿元:ブクログ

伊坂幸太郎さんとラーメンズの「後藤をまちながら」でちょいちょい気になっていたのですが、長々と未読でした。

うーん、カフカみたいな不条理さを想像していたのですが、なんというかシュール?とにかくよくわかりません。これはあの暗喩だろ…とか思って見ても、きっと作者はそんなのをお見通ししていてだろうなぁとか思ってしまってどう深読みしていいのかが分からない…。
また再読します。

2012/12/21 12:11

投稿元:ブクログ

謎の存在「ゴドー」がやって来るのを待つふたり
様々な解釈はあろうが、僕はゴドーを「女」だと思っている
妄想によって欲望を満たすこともできないふたりは待ち続けるしかない
ゴドーの出来と同時にふたりの友情は終わるのかもしれないが…

ベケットが刑務所の慰問で上演したところ
これがバカウケだったらしい

2013/02/04 04:07

投稿元:ブクログ

題名がすばらしく良い。

ゴドーという男(?)を待つ、ヴラジーミルとエストラゴンという男二人。
そこを通りかかる金持ちのポッツォとその奴隷ラッキー。
そして「今日はゴドーさんは来ません」と告げる少年。

昨日会ったポッツォも少年も、二人に会うのは初めてだと言い、エストラゴンも彼らのことを詳細には覚えていない。

似たようなこと違うこととして、違うことが同じようなこととして繰り返される日々。

果たしてゴドーは来るのか、来たほうが良いのか、来ないほうがよいのか…。

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