- 出版社:新潮社
- サイズ:16cm/310p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-113404-9
柳橋物語・むかしも今も 改版 (新潮文庫)
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- 税込価格:580円(16pt)
- 発行年月:1989
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ユーザーレビュー- 「柳橋物語・むかしも今も 改版」
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2002/07/31 23:13
涙。
投稿者:凛珠(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
山本周五郎は主人公を苛める作家だ。
「柳橋物語」は、おせんが哀れで仕方が無かった。赤ん坊なんて棄ててしまえば良いのにと、じれったかった。しかし、まだ若い娘は男に告白をされただけでその男を好きなのだと錯覚してしまうことがある。山本周五郎はそうした女性の微妙な気持ちを知ることが出来、嫌な感じでなく書くことの出来る作家だ。私がこの作品を読んだのは感受性の旺盛な十二・三歳の頃だったので、読み終わった時に涙が止まらなかった。
「むかしも今も」もまた泣いた。努力すればきっといつか成功するというのは奇麗事で、現実には幾ら努力しても報われぬことが多いだろう。その意味では山本周五郎の作品は美しいだけで現実性が希薄ということになるのかもしれない。それでも私は周五郎の作品を読んで、束の間でも感動したいのだ。







