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陰陽師

  • 出版社:文芸春秋
  • サイズ:16cm/333p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-752801-0

陰陽師 (文春文庫)

夢枕 獏 (著)

  • 全体の評価 4.59件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:57016pt
  • 発行年月:1991.2
  • 発送可能日:24時間

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ユーザーレビュー- 「陰陽師」

全体の評価
4.5
評価内訳 全て(9件)
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★★★★☆(2件)
★★★☆☆(1件)
★★☆☆☆(0件)
★☆☆☆☆(0件)

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2003/09/10 15:50

静かな時間

投稿者:メイトト(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

清明の雰囲気や話し方や物腰といい、この本を読んでいるとまるで静かでゆったりとした時間が流れていくようです。
作者自ら気に入っていると言う清明と博雅の会話はすばらしく、二人が酒を酌み交わす場面での酒の香り高いこと。
下戸の自分でも一緒に酒を酌み交わしたいと思わせるすごさ。
それに酒の肴も文字を追っているだけで良い香りがしてきます。
清明人気は清廉潔白な聖人君子ではなく、ほどほどに人間らしく、しかしそこはかとなく超絶したような絶妙な描写にあるのでしょう。
博雅の「良い漢」ぶりにも十分に好感が持てます。
人の哀しさ、呪についてこれからもこのふたりに語っていってもらいたいです。

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2003/04/22 00:58

もっと早くに読めばよかった!と思う本です

投稿者:和音(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画の「陰陽師」を見た後だったので、読んでいて頭の中での晴明と博雅は、野村萬斎さんと伊藤英明さんでした。でもイメージを壊される事もなく、むしろ細やかな表情が思い浮かぶようでよかったです。

雅な風景描写、同じ言葉を2回繰り返すことによってできる深み。平安時代というのがどのような時代であったのか感じ取る事ができます。そして、普通は不思議な力を他人には見せないものという決まりのようになっていますが むしろ晴明はそのような事にこだわらず不思議な力を他人に見せてそれを面白がっているようです。これも晴明らしいというところなのでしょうか? シリーズ1作目ですが、次が早く読みたくなるシリーズです。

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2002/09/02 18:26

いつか晴明神社にお礼参りに行きたいです

投稿者:ナオコ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は、私が心から感謝している一冊です。私は、高校推薦受験の時、先生方から「愛読書について面接で聞かれることが多い」と聞き、困りはてました。受験に向けてどんな本を読めば良いのかわからなかったのです。周りの人はその頃流行だった「五体不満足」を読んでいました。確かに、五体不満足はすばらしい本です。でも、受験者の多くがそれについて言うほど五体不満足は流行っていました。だから、面接で愛読書を問われたとき私はあえて「陰陽師」と答えました。理由は友達の大切さを教えてくれるから。それに、私は小学生の頃から平安時代が好きで、安倍晴明は関連書籍を買いあさるほど大好きだったからです。私は推薦受験に見事に合格し、今は第一志望だった高校に通っています。私の地元はものすごく田舎で、当時晴明を知ってる人は殆どいませんでした。でも家から遠い高校に入学してからは晴明仲間がいっぱい出来ました。現在、友達と安倍晴明な毎日を送っています。中学のとき学校嫌いだったのがウソのように、今は学校に行くのが楽しみでなりません。

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2001/06/08 02:53

さらりと読みながらも考えさせられる

投稿者:ゆーき(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 クールな陰陽師の晴明と、お人好しの武士/博雅のコンビがおりなす、平安オカルト事件簿…といったところか。このホームズ&ワトソン的な二人が、平安の世に起きる鬼だの妖怪だのあやかしだのの事件に遭遇し、それを解決していくのだが、一話一話が独立した物語になっていて、さらりと読みやすい。
 だが、その「さらりと」読む間にも、どこか哲学的な部分(というと敬遠されてしまうかな?)があって、ふと読みながらいろいろ考えてしまう。「人とは何ぞや?」とか…。
 ひさしぶりに非常に面白かった1冊です。

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2001/05/23 21:30

闇が闇として

投稿者:バイシクル和尚(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 平安という時代、まだ人と自然がお互い譲り合っていた時代でこのころは妖しがその存在を認められていた。だからこそ安倍晴明なんていう怪しい人物が成立するのであろう。安倍晴明の飄々とした「生き方」が著者の飄々とした「書き方」と非常によく合っていてサラサラと読めてしまう。それゆえ何かもの足りなく思えてしまうかもしれないが、この小説はそんなところが良いのであると私は思った。京極夏彦のボリュームに疲れた人なんかにおすすめ。

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2001/04/04 19:53

行間に在るもの

投稿者:藍桐(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私はめったに同じ本を何度も読むということがない。だって、そんな時間があったら次から次へと出版される新しい本が読みたいから…。この本はそんな私でも何度も読まされてしまう珍しい一冊。
 時代背景は平安、主人公はちょっと人間離れした陰陽師、だから確かに好みはかなり分かれるかもしれないが、それにしても静かに流れる物語の中で言葉では描ききれないものを行間で読ませるその筆力は圧巻。
 最近、某テレビ局でドラマ化されたからそこから興味を持ったという方にも是非読んでもらいたい。絶対に同じストーリーでも二度楽しめるからだ。静かに流れる平安の空気とそして今は失われてしまったかもしれない目に見えないもの、手に取れないものを通して伝わってくる大切な何かをつかんでもらいたい。
 

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/07/16 15:01

ショートショートな怪談話

投稿者:GTO(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 清明と博雅のやりとりが、絶妙です。博雅と酒を飲みたくなります。
 一つ一つの話が短く、通勤や通学、ちょっとした空き時間に読むのに適しています。有名な話もいくつかまじっているが、それはそれでこの作者がどのように扱うのか楽しめます。
 夢枕獏の筆致は、サラサラとしていて、ドロドロとした人間たちの執念怨念の世界を、清明の目から見たように達観的に描いていて、爽やかでさえある。短編では物足りない人は、謡曲「鉄輪」を題材とした「生なり姫」があります。
 内容が内容だけに、おどろおどろしさを思う存分味わいたいのであれば、岡野玲子のマンガの方を勧めます。
 映画は、大失敗でした。特に、SFXがちゃちで、見ていられませんでした。(日本映画は予算が限られているので仕方がないのかもしれませんが)

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2002/05/24 03:10

晴明と博雅のコンビが絶妙

投稿者:くろねこ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

晴明と博雅のコンビは、実にいい雰囲気。
晴明が謎をかけるようなことを言い、博雅が煙にまかれてすねる感じ。
その癖、お互いがお互いを、ものすごく好きで、大事に思っている。

晴明に持ち掛けられる様々な不思議に関する依頼。
それを解決に出向く時、その隣りには博雅が。
その時の2人の掛け合い。

−「ゆこう」
−「ゆこう」
−そういうことになった

このリズムがすごく好き。
私の好みにぴったりくるのです。

また、博雅は、確かに、ある意味単純なところもあって、分かりやすい。
でも、それでいて、決して、晴明に心酔したとしても、彼に流されることはない。
武を重んじながら風流を解し、特に笛の名手である漢。
いい漢だな、博雅は。
晴明がつぶやくのもよく分かります。
自らは、あやかしの者たちとばかり接していると、こういった、
博雅のような男はきっと、大いなる癒しにもなるのでしょう。

さらに、博雅は、晴明のように考えての結果でなく、理屈でなく、
直感で真実に切り込む力を持っているのです。
その何気ない言葉が、時に、晴明の思考に新たな方向性を与え、
ことを解決に導くことさえある。
時に、その人のよさを周囲に利用されたとしても、
おおむね、誰からも愛される男。
これって、ポアロに対するヘイスティングスの位置みたいですね。

この巻からも、映画に取り入れられたエピソードがあるようで、
読んでいて、「おお、これは」と思うところがあるのも、
なんとなく嬉しいところ。

それにしても、夢枕獏、これを書くのに、ものすごい資料に
目を通したのでしょうね。
出典となっている古典の多さには舌を巻きます。
その中から、私でも知っている有名なエピソードを含め、
様々に作品に取り込んでいる。

「魔」というものの多くは、人の心の外ではなく、
内に存在しているのかもしれないですね。

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2001/05/29 05:27

異形よ、聞け

投稿者:春都(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 時は平安。闇が闇として残り、人も鬼も物の怪も、同じ都の暗がりの中に、時には同じ屋根の下に、息をひそめて一緒に住んでいた。安倍清明は陰陽寮に属する陰陽師。妖しのものを相手に、親友の源博雅と力を合わせ、この世ならぬ不可思議な事件を解決する。

 陰陽師とは、語りかける者である。ふつうの人間であれば見ることすらもできないような「異形の者ども」の声なき声を、その叫びを聞き、あるべき場所に帰らせるために語りかけることのできる者、それが陰陽師なのだ。

 こちらに未練を残し、あちらとの狭間で頼るものなく漂いつづけ彷徨いつづける「闇の者」に、安倍清明は優しく、ときには厳しく言葉を連ねる。これは陰陽の力を持ってしまった自分にしかできない業だと、彼はもしかしたら思っているのかもしれない。

 もっと伝記物のようなのを想像していたのだけど、これは「連作ミステリ」だ。ほとんど「妖術」としか言えない安倍清明の力でもって、謎を解決していくっていう。呪とか式神などの知識も、京極堂のほうで習っていたので、すいすい読んでいけた。

 夢枕獏が「こいつ(安倍清明)を書きたい」と思い続けていたのがよく伝わってくるけど、心ゆくまで書くなら、この短編集では物足りないに違いない。将来、長編で見れるだろう。もうあるのかな?

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