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プロレス少女伝説

  • 出版社:文芸春秋
  • サイズ:16cm/350p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-755401-1

プロレス少女伝説 (文春文庫)

井田 真木子 (著)

  • 全体の評価 4.53件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:48913pt
  • 発行年月:1993.10
  • 発送可能日:購入できません

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第22回大宅壮一ノンフィクション賞 受賞作品

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商品説明- 「プロレス少女伝説」

【大宅壮一ノンフィクション賞(第22回)】【「TRC MARC」の商品解説】

関連キーワード- 「プロレス少女伝説」

ユーザーレビュー- 「プロレス少女伝説」

全体の評価
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評価内訳 全て(3件)
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2001/10/23 10:09

立花隆とは一生口きいてやんない

投稿者:しっぽ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「立花隆とは一生口きいてやんない」
 そう決めたのは、この本にまつわる彼のコメントを目にしてからです。
 『プロレス少女伝説』という本は大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した、女子プロレスを題材にしたルポです。クラッシュギャルズが引き起こした女子プロレスの大ブームが少しずつ翳りを見せ始めていたそのころに、女子プロレスの世界に足を踏み入れた、神取しのぶ、天田麗文、メデューサ・ミシェリーという、三人のまったくちがったタイプの女子プロレスラーたちの、生い立ちやプロレスに関わるようになったいきさつを書いています。

 さて、立花隆がどこに出てくるかと言うと、彼はこの本が受賞した文学賞の選考委員の一人だったのです。
 この手の文学賞では、受賞者が発表になると、総括として選考委員のコメントなども同時に公表されることが多くあります。
 その選評に目を通してみると、ほとんどの選考委員がこの『プロレス…』の受賞を推していたのに、ひとり立花隆だけはかなり強い姿勢でそれに反対していました。彼は発表された選評のなかで、その理由として次のようなことを述べていました。
 作品としての構成力や文章力は十分に賞をとるに値する。しかし、プロレスという題材がいけない。
 プロレスというのは「知性と感性が同時に低レベルにある人間だけが楽しむことができる」もので、その特殊な世界の中でのできごとなどは、わざわざノンフィクションとして世に問うような大事な出来事などではない、ということでした。
 繰り返しになりますが、これは雑誌に掲載された選考委員の一人としての公式の選評です。決して、インタビューでつい勢いづいてしゃべってしまったとか、飲んでる席でポロっと言ってしまったとかいうたぐいのコメントではありません。

 なんやねん、その話をきいてそう思いました。

 子柔道で日本チャンピオンにまでなりながら、柔道界の体質を嫌い、ごくあっさりとプロレスに転向していった神取。日本人と中国人のハーフで、十二の歳まで日本に住んでいる両親と離れて南京で暮らしていた天田。レスラーを足掛かりにエンターテイメントの世界へ進むことを夢見ていたメデューサ。三人がなぜプロレスという世界に足を踏み込み、そこで何を見て、どんな足跡をのこしていったのか。
 それは確かに女子プロレスという閉鎖的で特殊な狭い世界でのできごとかもしれない。しかし一方で、女子プロレスという世界に熱狂する観客の少女達が大勢存在し、そこになんらかの価値を見つめているのも確かだ。
 たしかに、取るに足らないくだらないことなのかもしれない。ある人々から見ればね。だけど、だからといってそれを切り捨ててしまったら、彼女たちはどこへ行けばいいんだろう。
 プロレスは不思議なもので、見方によってはすごくたくさんの意味をそのなかに読み取ることができる。その多彩さやいかがわしさ、夢のような豪華さやむっとする汗臭さ。そんなものが混じりあっているのが本当のプロレスなのだと思う。
 プロレスというものを通して初めて、世界と正面から向き合うことを覚えた人だってたくさんいる。だから、プロレスの世界で彼女たちが生きてきた足跡をたどっていくことは決して意味のないことではないと思う。

 慣れない日本での巡業暮しの中で、他の日本人選手達から距離を置かれていたメデューサは笑いながら作者に言った。
 「誰かが私を永遠に受け入れなくても、それは問題にならない。私は他人に受け入れられるために生きているのではなく、自分の人生を見きわめるために生きている」

 強くならなきゃ、22才のぼくはそう思った。

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1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2001/03/18 00:55

1980年代の日本をコラージュしたノンフィクション・ノヴェル

投稿者:鍼原神無〔はりはら・かんな〕(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 1983年、フリーライターの著者、井田真木子は、知人に誘われ女子プロレス会場にはじめて脚を運びました。当時は全日本女子プロレスで、クラッシュ・ギャルズのブームが、ちょうど盛り上がろうとしていた頃。

 ローティーンの女の子向け雑誌に、女子プロレスラーへの取材記事企画を持ちかけた著者は、会場に通いはじめます。

 「数ヵ月前、初めて会場に行ったとき、女子プロレスの観客はおおむね中年男性で占められていた。彼らは、裂きイカを口にくわえてビールをちびりちびりやり、ときどき、リングにのんびりした野次を飛ばす」
 「こういった会場の隅に、小学生らしい年代もまじえたローティーンの女の子たちの一群が出現しはじめたのは、いつの頃のことだろう」

 これは、K-1とか、パンクラスとか、格闘技が、マスコミを通じて世間に認知されるようになるより以前の話。北斗晶やアジャ・コングが、全日本女子のリングのうえで、ベビー・フェイスとヒールってプロレス的な約束事を無意味にしちゃう直前の話です。

 第22回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞したこのノンフィクション。クラッシュ・ギャルズの活躍、そして解散・引退ってうねりを縦軸に、中国帰国子女のレスラー天田麗文、アメリカからニホンに来てレスラーになったデブラ・ミシェリー、そして柔道から女子プロレスに転向した頃の神取しのぶの3人に肉薄したドキュメント文学。

 この国の社会の内でまだ認知がされていなかった頃の女子プロレスの内で、さらに異分子であった3人の肉声が、1980年代の女子プロレスと日本とをコラージュしてゆきます。

 著者の井田真木子は、とても特異な才能に恵まれた人と思います。彼女の書くもの、アタシは、ありきたりのルポルタージュとは思わない。
 彼女はいつも、自分が「部外者」であることをわきまえながら、そのことを踏まえて、取材対象の肉声を聞き出してゆきます。
 ですから、大所高所からの裁断でまとめられたドキュメントとも違う。井田の書くものは、いつも基調が生活者の視点にあって、この国での生活のリアルが描き出されてゆきます。

 ヘタな小説よりよほど読みごたえのあるノンフィクション・ノヴェル、と呼んでも、決して、著者や、この本を誹謗したことにはならないでしょう。

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2001/12/28 16:28

知りたかったような知りたくなかったような

投稿者:つる(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私が中学生の時にクラッシュギャルズや、ダンプ松本が全盛期だった。毎週放送を楽しみにしていた女子プロレスの話だけに、のめり込んで読んだ。
 プロレスの裏側というか、結局は「会社」であり、プロレスラーも「従業員」だったのかな、と思うとちょっとさみしい。その意味では読まない方が幸せだったかも。でもクラッシュギャルズと聞いて懐かしい人にはお勧めします。それにしてもどこに行ったのだろう? あの人はいま? ライオネス飛鳥&長与千種。

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