- 出版社:早川書房
- サイズ:16cm/629p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-15-079851-6
ふさわしき復讐 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
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- 税込価格:1,008円(28pt)
- 発行年月:1995.3
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ユーザーレビュー- 「ふさわしき復讐」
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2002/05/19 07:03
赦しと和解の物語
投稿者:呑如来(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはミステリーというより恋愛小説と言った方がしっくりくる作品だろう。そして本作最大の見どころはリンリー、デボラ、サイモンの三角関係がどのように決着するのかにある。
そのメインディッシュに、サイモンの妹であるシドニーとジャスティン、リンリーの弟ピーターとサッシャ、リンリーの母ドロシーとロデリックの恋愛模様が興を添える。恋愛における心理の複雑さ、傷つかないために自分で自分に嘘を重ねていく愚かさ、等の描写には頷けるところが多い。
また、脇で、リンリーとその母、リンリーとピーター、デボラとその父、サイモンとシドニー、という家族間の和解の物語がそれぞれに演じられていく様子は、「赦し」という人生における重大なテーマの哲学的な解釈となっていて感動的だ。
動物たちの場合はなんと単純なのだろう、と彼女は思った。彼らは疑問も恐怖も抱かずに恋をする。彼らは予想というものをせず、おおらかに愛する。もしも人間がそんなふうになれたら、だれも傷つくことはないだろう、と彼女は思った。だれも許し方をおぼえる必要などないだろう。(P,620)
本作でわかるセント・ジェイムズ(サイモン)とデボラの絆が素晴らしい。







