- 出版社:新潮社
- サイズ:16cm/350p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-147911-9
クリスマス黙示録 (新潮文庫)
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- 税込価格:530円(15pt)
- 発行年月:1996.11
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- 本
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ユーザーレビュー- 「クリスマス黙示録」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2005/07/14 11:28
多島斗志之、意外にもアクションものもイケル人だったのですね!
投稿者:うさしー(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
12月のワシントンDC。日本人の留学生カオリ・オザキは14歳の少年を車ではねてしまう。少年の非が認められ、カオリは罪に問われることはなくなったが、少年の母親ヴァルダ・ザヴィエツキーは納得できず、復讐を宣言し姿を消す。カオリの警護を命ぜられた日系FBI捜査官タミ・スギムラは彼女を守りきれるのか・・・
簡単にあらすじはというと以上のような説明でしょうか。でもこれだけだと、ただアクションものというだけの気がしますが、読んでみるとちょっと違います。
もちろんアクションものとしても楽しめるのですが、さすが多島斗志之。人種の壁、というか日本人とアメリカ人の意識の違いというものが、この物語の下地にはあるのです。
カオリはアメリカには留学で来ているものの、恋愛も楽しんでいる裕福な家の日本人。事故に関しては法的に無罪を認められたのに、どうして執拗に命を狙われるのか理解できない。
タミはアメリカ国籍の日系人。自分ではアメリカ人だと思っているのに、日本人扱いされるこの時期が憂鬱で仕方ない。
ヴァルダは苦労して一人息子を育てているアメリカ人。息子を殺しておきながらカオリが無罪になったのが許せない。
事件の起きた12月はアメリカ人にとってパール・ハーバー、いわゆる真珠湾攻撃を連想させる時期らしい。だからこの時期、日本人はアメリカ人に敵視されやすい。
そのせいもあってか、大方のアメリカ人はヴァルダに同情的だ。現在友好的に見える日本とアメリカだが、全てがそうとは言えないようだ。
戦争は終戦をむかえても、しこりが残る。たとえ戦争を知らない世代になっても簡単にはなくならない。
日本では韓国のドラマや映画などがブームになっているが、ニュースをみていると、韓国からみた日本はあまり良い印象がないようだ。これも戦争が大きく影響しているようで、この物語とどこかダブって見えてしまう。
暗いものが漂うアクションものだが、読みごたえもあるので、手にする機会があったら是非読んでみてください。







