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惑星カレスの魔女(創元SF文庫)

惑星カレスの魔女 (創元SF文庫)

ジェイムズ・H・シュミッツ (著), 鎌田 三平 (訳)

  • 全体の評価 4.55件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:92426pt
  • 発行年月:1996.11
  • 発送可能日:7~21日
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ユーザーレビュー- 「惑星カレスの魔女」

全体の評価
4.5
評価内訳 全て(5件)
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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/03/28 16:51

それは、彼にとっては偶然だけど、彼女にとっては必然だった。

投稿者:くらげ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 厄介者を押し付けられた船長
 自分のしでかした失敗のために押し付けられた仕事をこなし、婚約者の待つ惑星へ帰ろうとしていたパウサート。ひとつの惑星に寄った時、少女を助けてしまったことにより、パウサートはひとつの小さな、そして世界を揺るがすような厄介ごとに首をつっこんでしまう。
 魔女であること以外にはただの10歳の少女であるゴスと、細かいことに気配りの利く船長のパウサート。バランスの取れた二人組の、ジェットコースターストーリー。
 普通だけれどもちょっと違う。
 物語に出てくる誰もが、その世界にとっての常識で動いていて、その法に従うべく行動を起こしている。魔女であるゴスは魔女として、船長であるパウサートは一人の宇宙船乗りとして。
 ストーリーにも、キャラクターにも、出てくる全てのものは、今から見ればどこにでもありふれたものである。だからこそ、この作品は面白いのである。
「私が結婚適齢期になる寸前までよ!」
 ゴスが言ったこの言葉を、パウサートが違う解釈の取り方をして使うのは、一体何時になるのやら。

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4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/05/16 21:32

隠れた名作家の残した今でも入手できる唯一の作品

投稿者:kokusuda(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者のシュミッツ氏は寡作な作家で1981年に亡くなっています。
好きな作家なんですが、あまりに作品が少なくて、、、。
この作品も亡くなって6年後に日本で出版されました。

表紙が宮崎駿氏のイラストで有名なんですが、内容は負けず劣らず冒険活劇しています。
カレスの3姉妹(マリーン、ゴス、ザ・リーウィット)は可愛いけれどトラブルメーカーだし(頼りになるけど)
パウサート船長は性格は前向きで頼りになるし、脇役たちは個性的で面白いし、、、。
魔法?用語が分かり難いんですが、それ以上に物語がサクサク進むのでのめり込んでいきます。

作者のシュミッツ氏は本当に寡作で長編を数冊残しただけです。
そのほとんどが入手困難なだけにとても残念ですね。
わずか十数年しか作家活動していませんでしたが大きな影響を与えたようです。
この作品を気に入ったなら探してでも読んでほしい作品ばかりです。
ちなみに最初に出版された新潮文庫版は内容はまったく同じです。

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4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/01/31 17:43

スペース・オペラとSFの幸せな融合

投稿者:tujigiri(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙の画像をよく見てみてください。
そうです。小さくてわかりにくいんですが、あの宮崎駿のイラストなんです。
最初に告白すると、この本を読んでみる気になったのも、ひとえにこのイラストのせいでした(笑)。
なので、正直あまり期待していなかったんですが、これが滅法おもしろい。
読み終えてみると、宮崎駿が仕事を請け負った理由がわかりました。
それはなにか。
主要人物の女の子が、すごく活き活きとしているからなのです。
よく知られているように、宮崎駿は活発な少女を創作のテーマにしています。
男の論理に支配された世界で溌剌と、あるいは気丈に立ち振る舞う女の子。
この小説に出てくる魔女「ゴス」は、そんな宮崎駿の琴線に触れたのでしょう。
本書は、宮崎作品に通じる、どこかファンタジックで牧歌的な物語世界が堪能できる傑作冒険SFです。
物語は、陰謀によって辺境の星を追放され、すべてを失ったパウサート船長が、あれよあれよという間に奴隷の3姉妹を買い取るハメとなり、彼女たちを故郷に送り届けるシーンから始まります。
しかしこの奇妙な少女たちの正体は、宇宙中で畏怖されている「惑星カレスの魔女」だったのです。
マリーン、ゴス、ザ・リーウィットのおしゃまな3姉妹は、魔女(ウィッチ)の名にふさわしく、それぞれが幾つかの特殊能力を持っていました。
なかでもカレスが開発した超高速航法「シーウォッシュ・ドライブ」は、これまで知られていたどの駆動システムよりも強力で、そのうわさを聞きつけた人間が次々とパウサート船長のベンチャー号を付け狙うようになります。
3姉妹の手ほどきによって自身に眠る魔法能力を開花させていくパウサートは、惑星カレス訪問後、ただひとり船に残ったゴスとともに、貿易商人として第2の人生をスタートさせます。
一方でカレスのウィッチたちは別次元から現れた虫世界と闘っており、運命に導かれたパウサートとゴスは、ウィッチにだけ感知できる自然霊的存在ヴァッチの干渉に悩まされながら、謎の虫世界と帝国の軍事スパイの2種類の敵を向こうに回して、生き馬の目を抜くような宇宙を駆け抜けていきます。
シンプルな伏線と、予想外に深い魔法概念がストーリーをグイグイと引っ張っていき、冒頭の低調さから懸念された悪い予感を陽気に払拭してくれるこの小説、解説によると著者のシュミッツはアシモフやクラークの影にかくれてしまい、日本ではなかなか紹介されなかった不運な作家なのだそうですが、SFの権威ヒューゴー賞にノミネートされたこともある実力派作家とのこと。
眉根にしわを寄せず、気楽に楽しめる冒険SFだと思います。
登場人物はどれも魅力的だし、とにかく話のテンポがいい。
小難しいことはなしで胸おどる物語が読みたい、という方には本書を大プッシュします。

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2004/11/24 06:02

ハウルからカレス

投稿者:バウム(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮崎駿氏の映画「ハウルの動く城」が大ヒットらしい。
いや、どっちかという予想通りの大ヒット。
宮崎駿氏の映画は、その舞台が、現在ではない(紅の豚)、ありそうだけど存在しない(千と千尋〜)、あるいは、もしかしたらあったかもしれない(魔女の宅〜)世界、つまりファンタジー。主人公(あるいは、主人公の一人)が女性(女の子)。冒険がある。空を飛ぶ。という条件を満たしている時は、まず確実にクリーンヒットになってると思う。
だから、今回も、見に行くのが楽しみです。
で、「惑星カレスの魔女」です。
表紙が宮崎駿氏のイラストで、中身も宮崎駿氏の映画にしたらヒット間違いなしの条件をそろえてるんです(ま、舞台を宇宙から海洋に置き換えないとだめだけど)。
宮崎駿さん、次回作には是非、これを(気が早すぎ)

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2002/07/02 04:04

たのしい冒険譚

投稿者:sfこと古谷俊一(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

どんどんエスカレートする事態、次々あらわれる強敵と襲いかかる窮地。それを知恵と度胸と意外な力でどんと片づけていく。小気味良いスペースオペラ。

いまだとライトノベル系のお手本ともなる作品ですね。まあ原作は1966年、最初に翻訳されたのも1987年。実際これに感銘を受け影響を受けた作家も多いのではないでしょうか。
シリーズでずるずると展開するような話と違い、一冊で大きく事態が動いて展開して行きます。最近の小説だと、これ一冊のネタで十数冊は書いてしまうんじゃあないでしょうか。

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