- 出版社:新潮社
- サイズ:16cm/582p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-144121-9
全国アホ・バカ分布考 はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)
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(2件のユーザーレビュー)
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- 税込価格:820円(23pt)
- 発行年月:1996.12
- 発送可能日:1~3日
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ユーザーレビュー- 「全国アホ・バカ分布考 はるかなる言葉の旅路」
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/03/01 01:49
柳田国男も喜ぶだろう
投稿者:高杉親知(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
愉快で知的で、言語地理学の最高の入門書ではないだろうか。1990 年、「探偵! ナイトスクープ」のプロデューサーだった松本修は、番組内で関西の「アホ」と関東の「バカ」の境界を探ったことから日本全国の方言調査をすることになる。そこから導かれたのは、かつて柳田国男が「蝸牛考」で日本語に導入した、古形が周辺に残るという方言周圏論だった。一時期、過小評価されていた方言周圏論だが、本書で示された「アホ」、「バカ」等の分布はこれに見事に当てはまり、素晴らしいと言う他はない。結論の特番が日本民間放送連盟最優秀賞を受賞したのも納得だ。
最近の言語学者は文法中心で、あまり語源の探求をしない。しかし言語学の素人である氏はテレビ業界の強みを生かし、視聴者から情報を募ったり、アンケートを全国の教育委員会に送ったりして、日本方言学会で発表するほどの結論を得た。
周圏論以外にも、沖縄の「フリムン」の語源が「触れ者」ではなく「惚れ者」であることを証明したところや、「バカ」の語源の俗説を打ち破るところが読み応えがある。「バカ」は「馬鹿」でも「莫迦」でもなく、もっと教養と美意識に裏打ちされた表現だったのだ。本書で確認して欲しい。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2001/03/18 23:34
やっぱり方言は奧が深い
投稿者:小萩(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の松本氏はあの「探偵ナイトスクープ」のプロデューサーで、番組内でこの「アホ・バカ」の分布を調査したことがきっかけでこの言葉の謎に取り組み始めます。学会発表までこなし、これまで謎の多かった(というかほとんど調べられていなかった)この「バカ・アホ」という言葉を調べ上げる経緯が記されています。
私の実家の方では「フーケ」ですね。でも実際に使っているのはもうお年寄りばかりですが…。これは「ホウケ」の変化したものだそうです。古い言葉は地方(京都から遠い)の方言に残っているという説は知っていましたが、これほど同心円を描いて残っているというのは驚きでした。
方言といえばこの本でも触れられていますが、やっぱり方言を考える時には今の行政単位よりも昔の藩の単位で考えなくてはならないこと。私は子供時代は父の仕事で長崎県内を転々としました。中学に入る時に諫早市に両親が家を建てたのでそこに住むようになったのですが、諫早はこれまで暮らした場所とは違いました。方言がわかるのです。なぜか。それは私の両親が佐賀県出身ということがポイントでした。諫早は一応諫早藩という小藩だったのですがこれは鍋島藩の支藩で、昔の国でいうと肥前の国なんですね。だからほとんど同じなのではなかったのでしょうか。諫早市の隣の大村市は結構言葉が違いますから(大村は大村藩。キリシタン大名で有名な大村純忠、ですね)。もしかしたら諫早氏は戦国時代に秀吉から(というか鍋島氏から)佐賀の地を追われたことも関係があるのかもしれません。
ちなみに長崎県内でも長崎市内は天領でしたし、島原は島原の乱のあと、小豆島や大阪からたくさんの人が移住した(島原の乱で農民が死んでしまったため)ということですので結構言葉が違います。まぁ、よその人には全くわからない違いだとは思いますが…。
きっと地方出身の方には楽しい一冊だと思います。







