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熱量、情念量、流血量、どれをとっても船戸最高作。厚い、暑い、熱い、篤い!上下巻1200ページ、寝床で読み始め、止まらずに12時間かけて一気読みしたけど、興奮の余りそれから12時間寝られなかった。国益のために自衛隊が派兵されている今、下巻のラスト前の灰色熊の独白は、我々日本人にとってとてつもなく重い。
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刺激を求める若者が、ふとしたことから日本企業の守護神と言われる人物と出会う・・。裏切り、破壊、復習・・。長編だがそのテンポの良さに一気に読破した。
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日本を代表する冒険小説家、船戸与一氏の油の乗り切った頃の一冊。
ちょっととっぴょうしのない描写もあるが、最初から最後まで手に汗握らせる展開はさすが!日本のエンターティメント小説の中で10指には入ると思う。
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(昔書いた感想を引っ張ってこようシリーズ)
ハードボイルドってジャンルはさっぱり読まないんで、これは読んだ唯一無二に近いような。これそれなりにおもしろかったんで、その後もまた読もーと思って、結局さっぱりと手を出してません。うーん。
そんなわけで、最初の方では主人公が「一人前の男になるんだ!そして、そうなったあかつきには車も今みたいなホンダ・アコードごときじゃなくアルファ・ロメオかポルシェ、ベンツだな…フフフ。そして、やっぱり女も超一級品じゃなくってはな…」とか言ってるのに、こ、こ、これがハードボイルドと言うものなのか!!と超ビックリしました。こんないじましい世界だったのね(笑)
でも主人公はその後順調に成長を遂げ、その後はこういったみみちい(失敬)ことは口にしなくなりました。やれやれ。
ラブストーリーも盛り込まれてますけど、相手のシャヒーナちゃんがカッコ良かったなあ!ドキドキした!
ラストに向けての怒涛のような流れ、カッコ良かったなー。(なんかちょっと話のテンポが高村思い出すなーとか思ったんだが)
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あの「灰色熊」のような男になりたい。
香坂正次は胸に野心を秘め、
海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。
彼に認められた正次の前には、血と暴力の支配するアフリカの大地が開けた。
その仕事は、砂漠の小さな鉱山を、敵の攻撃から守ることだった―
人の世の地獄、野望と絶望を謳いあげた大ロマン。
船戸与一氏の作品には魂を揺さぶられます。
人間模様がいくつも重なり、壮大な物語へ昇華されていく過程がダイナミックに展開し上下各700pを超える作品を一機読みさせてくれます。
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一気に読んだ。面白かった。
ただ、主人公が復讐を決意する心理をもう少し詳しく書いてほしかったのと、そのせいか主人公が決意して以降、いきなり厳重な警備をかいくぐった暗殺も余裕のスーパーマンになっていることを素直に理解できなかったこと、さいごの復讐についてももっと書いてほしかったところが残念だった。
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それまでハードボイルド系をあまり読んでこなかったので、
この本のインパクトは凄かった。これ以降好きなジャンルにハードボイルドが加わった。船戸作品の中では一番好きかな。
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2012.5.9~25 読了。
評判通りの面白さ。ハードボイルド色も満載で次はどうなるというワクワク感、疾走感がある。特にアフリカを舞台にしたくだりでは絶体絶命のピンチから切り抜けるシーンが何度も出てくる。後半の主人公が発揮する不死身ぶりはまさに一切の欲がふっ切れた死兵の強さ。日本シーンに入ってからはアフリカシーンでの冴えに比べると色褪せている印象もある。特に最後の麻薬密輸船の船長が抹殺されるサブストーリーは無くてもよかったのでは…?灰色熊の断末魔シーンは圧巻だがそこに至るまではやられっ放し過ぎ、攻めには強いが守りには弱かったということか。
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久しぶりにアクション小説に手をつけました。上巻では冒頭の件がハッキリしないまま(何となく察しはつきますが…)です。下巻に向けてまだ一波乱ある事を期待します。
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海外進出日本企業のために非合法活動を行う灰色熊(グリズリー)に憧れる主人公 香坂正次がそのメンバーに加わり、北西アフリカ=マグレブに渡る。
思いもよらない裏切り、愛、友情、を経験して正次は変貌していく。
ハラハラドキドキ、一気読みの長編作品。
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初めて船戸与一さんの作品を読んだ。以前勤めていた会社の女ボスが船戸与一さん大好きと言っていたが、うん、なんだかよくわかる。ハードボイルドすぎる!というか執念深すぎる!倍返しどころじゃない復習劇だわ、これ。
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船戸氏の描く物語の舞台は、異国が多い。しかも、濃密で凝縮しており、映画のような臨場感で迫ってくる。本作でもその筆致は健在であり、読者を西サハラの灼熱の太陽の下に誘ってくれる。
時代は、約30年くらい遡り日本の企業が資源を求めて旺盛に海外に進出している頃の話である。
海外事業所で発生したクライシスを秘密裏に武力解決する伝説の日本人とそれに憧れる若者との邂逅からストーリーは始まり、アフリカ西端の地で傭兵として武力衝突を経験するくだりまでが上巻である。主人公のキャラクターがどんどん変わっていく過程も面白い。
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ただのチンピラだった主人公が一級の男になることを夢みて危険な戦いに身を投じる。
普通に生きていれば体験することのない数々の修羅場を経て、最終的にどんなすごい男になるのか期待。
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結構厚い本だったけど、あっという間に読了。薄めの理由で飛び込んだ世界が、とにかく濃い。日本に住む人間とマグレブに暮らす人間の感覚の違い、環境によってこんなにも差が出てしまうのかと愕然とする。
上巻の最後は、ルセロがどちらにも転べる状態。先が楽しみ。
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2回目読了。
日本の国益を守るための裏稼業をしている隠岐浩蔵(灰色熊:グリズリー)と、グリズリーに憧れる主人公香坂正次。ただただ、大きな男になることを夢見て真っ直ぐに行動した男は信じていた相手に裏切られ、復讐の鬼と化す・・。
北アフリカ、マグレブ(モロッコ、アルジェリア)の雰囲気を感じられる傑作冒険小説。
古い小説なので現代との状況の違いはあると思うが、西サハラ暫定政府、ポリサリオ戦線など北アフリカの政治関係についても少し学びになる。