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商品説明
昔話は子どもが育っていく姿を、美しい面も汚い面もひっくるめてトータルに語る。昔話が語りかける命とは何か、子どもが成長するとは何か。昔話に隠されたメッセージを現代に伝える。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
秘められたメッセージがたくさんある。
2006/06/04 21:42
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝光 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学校でも読み聞かせの授業が増えきています。子供たちはお話を聞くことが好きですが、何でも読んでやれば良いというものなのでしょうか?又、どういう風に読んでやれば良いのでしょうか? そんな疑問を解きたいとこの本を読みました。
何百年も語り語り継がれてきた昔話は、単なる子供向けの童話ではなく、そこには子供に伝えたいさまざまなメッセージがあるとのことです。昔話は沢山ありますが、そこには、“子供が成長してゆく色々な姿”や、“成長する時に出会う社会の色々な場面、生き方”などが語られています。
とかく、教訓的なものとか、道徳的なお話が有名ですが、それらは実は少数で、多種多様なお話のパターンがあるそうです。
一見残酷な話でも、それは生物が生きてゆくということは、生命をめぐる戦いを絶えずしてゆかなければならないことを伝えていたり、社会のしくみで起こる悲喜劇を示していたりしています。
しかし、そんな昔話を 残酷だとか、教訓的にしなければと考えて編集者がかなり変更されたものが現在の書店などには並んでいるので注意が必要とのこと。
“3匹の子豚”の話は、オリジナルでは1匹目、2匹目は食べられてしまい、3匹目の子豚は逆にオオカミを食べてしまうという物なのですが、今一般に出ているのは、1,2匹目は3匹目の子豚のところに逃げて行き、オオカミもあきらめて森に帰ってゆく、、などとなっている。これらは昔話のメッセージを単なる童話として殺してしまっているとの事。
又、読み聞かせをする時には、とかく表情豊かに読んでやりがちですが、それはその場を楽しませるには良いかもしれないが、メッセージをちゃんと伝えるには逆効果で、トツトツと特別な抑揚をつけずにお話した方がよいらしい。
昔話を聞いた子供がそのメッセージの意味を理解してゆくのは、何年も後になってかもしれませんが、知らない間に心の肥やしになっているのでしょう。
この本では、色々な昔話を例にだして、どういうメッセージが読み取れるかを具体的に教えてくれます。 自分の子供への接し方についても、見直さなくちゃ という気にさせられる本でした。