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心は量子で語れるか 21世紀物理の進むべき道をさぐる(ブルー・バックス)

心は量子で語れるか 21世紀物理の進むべき道をさぐる (ブルーバックス)

ロジャー・ペンローズ (著), 中村 和幸 (訳)

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  • 税込価格:1,09231pt
  • 発行年月:1999.4
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ユーザーレビュー- 「心は量子で語れるか 21世紀物理の進むべき道をさぐる」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2011/01/06 09:25

世界と内在

投稿者:わたなべ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは大変面白い本だった。人間と世界の関わりを、物質的世界、精神的世界、数学的世界の相関関係としてとらえるという視点は、自然主義的世界観について、ずいぶん「ああそういうことか」的な納得を与えてくれるものだった。自然主義や唯物論の考え方の中には、人間がそこに所属する「世界」そのもののうちに規範性や秩序が内在する、と考える楽天主義があって、いわゆるセム族的な、この世界を超越した「彼岸」に、この世界を意味付ける何か(多くは「神」)が存在する、という考え方と鋭く対立しているわけで、しかし自然主義や唯物論が、単なる還元主義ではないし、ニヒリズムでもないのは明らかなのだが、その明らかさの中にはペンローズが言うような「プラトン主義(的世界)」という発想が横たわっている場合もあるのだろう。やはりもう少しきちんと物理的なものだけでもいいから数学を身につけないといけないなあと反省する。観念的に世界を把握する努力すら怠っていて、なにが精神だちゃんちゃらおかしいわと言われてもしかたがないとか思うのは、まあそれはそれで極論なんだけども。ちなみに、最近流行の多世界解釈をペンローズが批判しているところはやはり非常に納得できるものだった。「実在」と「認識」について、もっとラディカルに考え直す必要があるんじゃないか、というか、安易な文学的想像力に流れるのは文学的にもたぶんつまらない。

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