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イソップのお話 新版(岩波少年文庫)

イソップのお話 新版 (岩波少年文庫)

イソップ (著), 河野 与一 (編訳)

  • 全体の評価 53件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:75621pt
  • 発行年月:2000.6
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商品説明- 「イソップのお話 新版」

有名な「イソップ寓話集」から、少年少女のために選りすぐった300編。「ライオンとネズミ」「北風と太陽」などのだれでも知ってるい話から珍しい話まで、原典ギリシア語からの訳。86年刊に次ぐ新版。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧- 「イソップのお話 新版」

カラスとキツネ 13
セミとアリ 14-15
肉をくわえたイヌ 16

著者紹介- 「イソップのお話 新版」

イソップ

略歴
〈イソップ〉紀元前6世紀頃のギリシアの寓話作家。クレサントスとイアドモンに奴隷として仕え、解放後、寓話を語りつつ諸国を巡る。前550年代にデルフォイの地で罪をきせられ殺される。

ユーザーレビュー- 「イソップのお話 新版」

全体の評価
5.0
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★★★★☆(1件)
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7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/08/29 23:59

イソップという賢い奴隷がおりました。

投稿者:和田浦海岸(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

日下公人著「『逆』読書法」にイソップ寓話を取り上げている箇所があり、忘れられません。こんな言葉です。
「イソップ寓話は、子どものために書かれたものではありません。イソップという賢い奴隷が、人間のさまざまな面を風刺して書いたものです。だから、現代社会を読むときにも、十分な智恵がつまっているのです。子どものころから、こうした童話や寓話をたくさん読んで育つと、心の中にはいつでもどこかでそうしたお話が脈々と息づいています。ふとしたときに、ある話が生き生きとよみがえってきて、『あ、この人がケチをつけているのはほんとうは嫉妬心があるからだな』・・というように、問題の本質的な部分が見えてきたりするのです。本を読んでも難解な述語のジャンルを通して一筋の道を感ずることができます。・・・」
さて岩波少年文庫のこの本は河野与一編訳です。
表紙になった話も、他の本で読むより面白くできています。
残念なのは「オオカミと羊」の話が、この文庫には載っておりません。ですが「オオカミと子ヒツジ」の話がありますので、
その全文を引用してみたくなりました。
「オオカミが、川で水をのんでいる子ヒツジを見て、なにかもっともらしい理屈をつけてたべてしまおうとおもいました。そこでじぶんは、川上のほうにいるのに、子ヒツジがにごらせたものだから、水がのめなくなったと、もんくをいいました。そこで子ヒツジは、じぶんは口のさきだけでのむのだし、それに川下のほうにいるのだし、川上の水をにごらせるはずはないといいますと、オオカミは、はぐらかされたので、『しかし、おまえは去年、おれのおやじのわるくちをいったじゃないか。』と、いいました。
子ヒツジが、そのころは、まだ生まれていなかったといいますと、オオカミは子ヒツジにいいました。
『いくらおまえがうまくいいぬけをしても、やっぱりおまえをくうことにする。』人をひどいめにあわすために理屈をつける人には、いくらいいわけをしてもなんにもなりません。」
さて、河野さんの訳の最後は
「いくらいいわけをしてもなんにもなりません」
とあります。
これを塚崎幹夫訳によりますと、
「どんなに正しい弁解も効果がない、ということをこの話は教えている。」
となっております。
中公文庫の塚崎幹夫訳「新訳イソップ寓話集」がお薦めですが、
現在品切れのようです。
ちょいと、「星の王子さま」みたいな読みやすさを期待するむきには、まず河野与一編訳からはいるのがよいと思います。
どちらも岩波少年文庫で手軽に読めますからね。
それはそれとして、これを読んでもらって大人になった現代人は、
ハハ〜ン、外交ではどの国を思い浮べるのでしょう?

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1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2002/06/09 21:49

子どもに読み聞かせるイソップならこれ

投稿者:mikancat(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

余計な脚色はなく、シンプルに原典から訳されている。かといって大人向けの訳ほどそっけないわけではない。そしていかにも大人向けのきわどい寓話ははずされている。子どもに読み聞かせるイソップならこの本がおすすめ。岩波少年文庫は装丁がシンプルで価格がお手ごろなのも嬉しい。

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/09/23 13:15

人を信じない。

投稿者:kumataro(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

イソップのお話 河野与一編訳 岩波少年文庫

 短文の寓話(ぐうわ、たとえ話)が300ページ続きます。いっきに読むのはつらい。ひとつひとつの教訓めいたお話は、本来もっと長いのでしょう。要点が記されている本と解釈しました。登場するのは、動物、神さま、人間で、動植物については擬人化されています。オオカミ、キツネ、子ヒツジ、ライオン、犬などがよく出てきます。16ページにある肉棒をくわえた犬が橋の上から川面を見ている光景からは、1Q84村上春樹著を思い浮かべました。水面に映った自分を自分とわからず、あいつがくわえた肉を手に入れようとするのです。斜め横方向から見ると、空間内に肉棒がふたつあるわけで、それは1Q84の空に月がふたつある光景と一致するのです。
 イソップという人がひとりで作成したというよりも彼の名を借りて大勢の人たちが長年かけて合作してきたものという推測をしました。心に響いた小品は、ライオンがネズミに助けられる話、キツネがライオンに慣れる話、アリは昔人間だった話、金のかたまりを盗まれたけちんぼうの話、おなかと足がけんかをする話、人間は正しいことよりも利益を求める生き物という話でした。内容は、悲観的で、性悪説に立っています。悪人の性質は直らないと断定しています。
 教訓として読むか、ストーリーを楽しむかに分かれるのですが、わたしは後者にして、各お話しの最後にある2~3行の教訓部分は読みませんでした。
 悪は叩く。悪とは、自分の所有するものを奪う者です。紀元前2600年ぐらいに成立した物語群だと思うのですが、何千年が経過しても人間の性質は変わらないのです。作者であるイソップさんが語る、人間とはそもそも、なんたらかんたらという声が聞こえてきます。生きることのつらさや悲しさを感じる作品群です。そして終わり近くの数編では、華々しい名誉よりも、自分の家で質素に暮らすという結論に達するのです。

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