紙の本
この巻は1冊まるごと「歌合せ」です。真葛は道真を向こうに回して大活躍です。
2002/04/27 00:23
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投稿者:toripyon - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上天皇の御前で開かれた「歌合せ」。読み上げ役に選ばれた博雅が読む歌を間違えて、それが後世に残った、ところは史実のようです。当時の(貴族の)方々がみんな日記に書いたんだろうな、「博雅が間違えた」って。それが残るから恐いわけで。で、そういった催しを邪魔しようとする道真を晴明が阻止します。ここで登場するのが囲碁です。その玄妙な仕組みを持って「悪巧み」を妨害するのです。それから「どうにも優劣判定がつかない」のに、無理やり判定され、負けてしまった歌詠みが亡霊となるのですが、博雅のやさしい言葉で「成仏」していきます。「もっとも効く呪は、やさしいことば」だそうです。しかし、あの「古今伝授」とか、「歌詠みの奥義」ってどんなことなんでしょう。すっごいわかりやすい、和歌のコツなのかなあ。知りたいです。「歌合せ」ってこんなのだったのでしょうか。優雅と言うか、暇と言うか、そのお金は農民の方々の血税だろうというか、平和な世界です。
電子書籍
天徳内裏歌合
2020/11/25 22:07
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投稿者:ao - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌合の邪魔をしたい菅公と囲碁を通して渡り合う真葛ちゃんの大物っぷりが詰まった第七巻でした。晴明の活躍はその分控えめで、一巻丸々を使ったストーリーは展開が若干遅いように感じましたが、博雅の受難っぷりには笑えました。凄いことしたのに最後まで不憫(笑)
紙の本
真葛が大活躍
2002/07/23 23:41
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師第7巻。この巻では真葛が大活躍。歌合せの邪魔をしようと企む怨霊・菅原道真を相手に碁を打つといった話だけれど、それがただパチン、パチンと単純に打ってるのではなくて、やたらスケールの大きな演出がほどこされてます。印象に残ったのは忠見を浄化した博雅に対する晴明の「他人を救って自らは墓穴を掘る、そのような特殊能力のあらわれもあるのさ。しかもそれは偉業なのに生涯誰にも理解されることはない」といった言葉。つくづく博雅は報われないキャラだなぁ、と思ってしまった。
紙の本
オリジナルキャラ「真葛」「菅公」出ずっぱり
2001/07/22 02:31
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投稿者:ゆーき - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢枕獏の同名小説の漫画化。
「菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵らむ」
以上1話。
博雅が講師をつとめる歌合わせの話…なのだが、それをオリジナルキャラ「菅公」が邪魔をし、「真葛」が応戦する、といった話(それも囲碁で勝負している)。
原作のエピソードもちらほらとあるが、ほぼオリジナルストーリー。まあ面白いのは面白いのだけど、とにかく長い! 1冊まるまるこの話なので、途中でちょっと息切れも…。
これもオリジナルキャラ「真葛」「菅公」が好きかどうかで評価は別れるかも。
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「原作を越えた」と原作者の夢枕獏に言わしめた作品。絵の美しさと大胆な展開が他の追随を許しません。漫画の域を超えています。特に後半の、原作からどんどん飛躍していく物語に関して、僕はおそらくその10%くらいしか理解できていなく、正直なところ「玄象と巻き物かわいいな」、くらいの勢いの駄目読者なのですが、その世界観には大いに感銘を受けました。
10巻以降、辞書みたいな厚さで、腕が疲れます…。
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図書館の本
晴明ではありませんが博雅の力って博雅事態が把握していないあたりが面白い。
今回は菅原道真と歌合せの話。
真葛が大活躍?でした。
囲碁もそんな力と意味があったんですね。
知らなかった。。。。
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天徳4年(960年)の内裏歌合せを舞台にそれを台無しにしようとする菅原道真さんとそれを阻止しようとする晴明サイドとのかけひきのお話。
このお話はよくまとまっていて、なかなか奥深く読ませてもらいました。
道真さんが良いキャラクターだよね。
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7巻まで読了。
安倍晴明の家に居候?する女の子真葛ちゃんが可愛くてたまらん。菅公をあんな風に手球に取れる子はいません。ツンデレっていい。
博雅も相変わらず晴明のラブコールに気がつかない鈍さ。
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囲碁や歌が現実を守る道具になる状況は作品から遊びとファンタジー性を感じて最高にロマンチック!でも、もしかしたら昔の人にはファンタジーじゃなく、現実を守る必要な儀式として遊びを行っていた部分もあったのかなぁ・・・。
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2016.1.9市立図書館(長女)
天后の巻。
「菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵(あた)らむ」の一話。史実にもある盛大な天徳内裏歌合(有名な壬生忠見と平兼盛の恋の歌勝負もこのとき)の勝敗を巡ってオリジナルキャラ真葛と以前にも登場した菅公の鬼が(その裏で晴明もまた東宮の御巫安倍高子を相手に)囲碁を打つ。博雅は負ける右方の講師(歌の読み上げ)の大役。
碁盤にも黒白の石にも宇宙のすべてが詰まっているという世界観に圧倒される。博雅に複雑な表情を見せたり鬼に真っ向勝負を挑んだりする真葛がかわいい。
ちなみに歌合で負けた壬生忠見の怨霊についてのくだり、夢枕獏の原作では1冊め冒頭の玄象の話の中で登場するが晴明&博雅コンビによって見事に救済されてよかった。「言祝は最上の呪」
このあたりが原作から離れて独自色が強くなっていくターニングポイントだったのか?
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2018/11/20 詳細は、こちらをご覧ください。
『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1032.html
陰陽師 (7) (Jets comics) 天后(てんこう)
菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵らむ 一 〜 六
気の強い美少女眞葛は、囲碁の碁盤を面白がっている。
そこへあらわれた菅公、眞葛と囲碁の対局をすることになる。
賭けるのは、女房歌合わせの左方と右方の勝負。
華やかな宮廷のイベントも怨霊がからむと・・・。
平安時代に囲碁は、貴族のたしなみとして好まれ、
「枕草子」「源氏物語」などこの時代の代表的な文学作品にもしばしば碁の描写が登場する。
2015/11/20 借りる。12/17 読み始める。12/18頃 読み終わる。
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今回は、「菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵らむ」の一話が収録されています。
冒頭では、晴明の屋敷に雷が落ちたというエピソードを、真葛が碁によって雷神となった菅公を捕らえるという話に仕立てています。そこへ、内裏歌合わせで歌を詠む講師の役目を務めることになった博雅が登場して、歌合わせを舞台に物語がすすんでいくことになります。
「こいすてふ」の歌で敗れた壬生忠見をみずからの眷属にしようとたくらむ菅公は、晴明の屋敷で真葛と碁を打つことになり、同時に二人の口から魂と魄について解説がなされています。晴明をめぐるさまざまなエピソードを巧みに配置しながら、キャラクターの魅力を読者に伝えるストーリーに構築していく著者の手腕は、夢枕獏の原作にも増してみごとだと思えます。
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『菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵らむ』960年村上天皇の時代の天徳内裏歌合わせの熱戦と、歌合わせ会場の清涼殿を狙う菅公を阻止するため真葛が囲碁で勝負を仕掛ける話が交差していく熱く濃い内容の7巻。怨霊菅原道真に物怖じするどころか、「大宰府に送られてめそめそ詩を書いていたオヤジ」と言い放つ真葛は只者ではない。この娘、ほんとに何者なんだろう?無邪気な子供っぽさとは反対の色っぽさが今回は感じられてドキドキした。
そして囲碁で結界を作った上に楽の音で結界を完成させるとは…!!晴明の風雅にして強かな闘いにひたすら感嘆符を並べてしまった。「完成させたものが終わらせる」の意味も後で知って、更に感嘆した。
「恋すてふ わが名はまだき たちにけり ひと知しれずこそ 思ひそめしか」(壬生忠見)
「忍ぶれど いろにいでにけり わが恋は ものや思ふと ひとの問ふまで」(平兼盛)
百人一首にも入っているこれらの名句がこの歌合わせで詠まれ一騎打ちしたということ、勉強になりました。惜敗した壬生忠見の無念が心に染みました。1000年前の人達は歌で真剣勝負してたのだなぁ。現代の紅白歌合戦はその流れから始まったのでしょうか…?
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菅公-雷神ともいわれるのに、なんだかキャラクターもののようだ。博雅は相変わらずまっすぐな人。言祝ぎは最上の呪。