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- カテゴリ:一般
- 発売日:2000/07/24
- 出版社: 小学館
- サイズ:25cm/127p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-09-607007-6
紙の本
目をみはる伊藤若冲の『動植綵絵』 (アートセレクション)
京都錦小路の青物問屋の跡継ぎとして生まれ、絵の道に専心し、鮮やかな色彩と装飾性に満ちた独自の画境を開拓した伊藤若冲の傑作「動植綵絵」全30幅と、70数年ぶりに発見された幻...
目をみはる伊藤若冲の『動植綵絵』 (アートセレクション)
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商品説明
京都錦小路の青物問屋の跡継ぎとして生まれ、絵の道に専心し、鮮やかな色彩と装飾性に満ちた独自の画境を開拓した伊藤若冲の傑作「動植綵絵」全30幅と、70数年ぶりに発見された幻の絵巻「菜虫譜」を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
江戸時代の画家、伊藤若冲の代表作『動植綵絵』30幅を詳細に紹介。
江戸時代中期の京都の画家、伊藤若冲。「若冲の前に若冲なし、若冲の後に若冲なし」といったたとえがぴったりの孤高の存在の彼の絵は、色彩の美しさ、細密な描き方でつとに知られている。本書では、彼の代表作『動植綵絵』30幅をすべて詳細に紹介。近年とみに彼の絵が注目を集めているのは、執拗なまでに細部にこだわった描写もさることながら、絵の題材となる動植物を画面の中にいかに配置するかという、いわばデザインセンスが卓越しているからにほかならない。また、このたび70年ぶりに発見され、全貌が誌上初公開される絵巻物『采虫譜』も本書の目玉のひとつである。若冲の描写力、デザイン力、構図のすごみがひしひしと伝わる待望の一冊です。【商品解説】
著者紹介
伊藤 若冲
- 略歴
- 〈伊藤〉1716〜1800年。京都生まれ。40歳で家督を譲り、残りの生涯は画業に専念した。狩野派、宋元画、明清画などを学び、独自の画風を作りあげた。
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書店員レビュー
若冲の生涯の傑作『動植綵絵』全30 幅、そのすべてを収録
ジュンク堂書店池袋本店さん
若冲の生涯の傑作『動植綵絵』全30 幅、そのすべてを収録。70 数年ぶり
に発見された幻の絵巻『菜虫譜』も収めた絢爛たる世界。
紙の本
幻想の風情とともに、色彩感の鮮やかさに目を奪われます。
2009/03/19 15:24
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『動植綵絵(どうしょくさいえ)』三十の絵に、惚れ惚れさせられました。色遣いの鮮やかで華麗なこと、目を見張るばかり。幻想的な風情、目くるめく浮遊感も素晴らしく、伊藤若冲(1716-1800)の名品の数々を堪能することができました。
絵の一部分を抜き出して、原画サイズに拡大して掲載されていたのが有難かったな。若冲の絵の色彩感が、すぐそこにあるように伝わってきて、目を奪われました。描かれてから二百五十年近くも経つというのに、これほどの鮮やかな色を保ち続けているというのが、不思議な魔法のように感じられてなりません。
『動植綵絵』三十の絵のなかでも、海の幻想博物誌風の「貝甲図(ばいこうず)」、虫たちの饗宴の風雅な趣にほのぼのさせられる「池辺群虫図(ちへんぐんちゅうず)」、エロスとエキゾチシズムとファンタジーの三位一体にくらくらさせられた「老松白鳳図(ろうしょうはくほうず)」、こぼれ落ちんばかりの白梅の花と不気味な枝ぶりの妖しさにぞくぞくした「梅花小禽図(ばいかしょうきんず)」、この四枚に、格別の美しさと妖しさがあって魅了されました。
『動植綵絵』に続いて収録された『菜虫譜』の絵も、何とも言えない風雅の趣が感じられて、気持ちがほっこりと和みましたね。
若冲の絵に関心がある貴方でしたら、この値段は決して高くありません。おすすめの画集です。
紙の本
構成がシンプルで、見やすい
2018/08/08 17:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うむうむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全30幅の『動植綵絵』を、若冲の彩色、若冲の生命力、若冲の幻想、若冲のリアリズム、若冲の風景に分けて、1ページに1枚ずつ紹介、部分的な拡大図も豊富です。本の構成がシンプルなので、見やすいです。後半に「貝甲図」「群魚図」「池辺群虫図」も掲載されています。
紙の本
伊藤若冲の生涯と「動植綵絵」
2002/06/03 17:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サニー - この投稿者のレビュー一覧を見る
1716年に京都に生まれ1800年に死んだ伊藤若冲の生涯と、畢生の大作「動植綵絵」と解説。
「動植綵絵」三十幅を、実際に見たことはないが、この本で見ても、素晴らしい。
プライス・コレクションのプライス氏が、実物を見て、男泣きに泣いたというのもうなずける。
伊藤若冲の後世に遺すべきものを制作するという強い願望と、京都錦小路の青物問屋の経済的背景があってできたことなど、若冲の絵を理解するうえで参考になることが多かった。
生涯独身であったことや、黄檗宗とのかかわりなど、若冲の生涯は興味深く読んだ。
日本の花鳥画の最高傑作の一つである「動植綵絵」が、保存がよく200年以上たっているが、描きあげたばかりのように鮮やかであるのは、幸いである。
紙の本
現実と幻想
2020/11/02 22:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
圧倒的な色彩。若冲ワールドの真骨頂です。リアルでありながら幻想で何か歪んだ感じを受ける、圧倒的なパワーを持った作品の数々。何度見てもインパクトがあります。
紙の本
華麗な色使い、大胆な構図などで独特の夢幻的雰囲気がある。或る意味では極めて現代的なポップな感覚が魅力
2000/09/14 18:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:高橋洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸中期の正徳と寛政年間にかけて活躍した画家、伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう。1716-1800)といえば、日本の花鳥画の最高傑作のひとつとされる「動植綵絵」の作者として知られる。京都の青物問屋の跡継ぎとして生まれ、初めは狩野派を学び、次いで、中国の宋元画を数多く模し、さらに光琳風を研究して、動植物画のジャンルに、独自の写生的で装飾的な画風を確立した。
「動植綵絵」30幅は、若冲の支持者で、優れた漢詩人でもあった京都・相国寺(しょうこくじ)の大典(だいてん)和尚によって相国寺に長らく保存され、1889年(明治22年)、宮内庁に献上された。狩野博幸(かの・ひろゆき)著『目をみはる伊藤若冲の「動植綵絵」』は、この「動植綵絵」全30幅と、70年ぶりに発見された“幻の絵巻”「菜虫譜」を収録し、彼の絵の色彩の魅力、独特のリアリズム、その知られざる生涯などが、分かり易く、興味深く書かれている。著者の狩野博幸は京都国立博物館学芸課美術室長で、日本近世美術史専攻。歌麿、広重、葛飾北斎などについての著書もある。若冲の絵画作品、人物・生涯へと連なる、画家としての全体像を知る上で格好のガイドとなろう。
「老松孔雀図」「薔薇小禽図」「群鶏図」「紫陽花双鶏図」「牡丹小禽図」など「動植綵絵」を構成する作品群は、いずれも華麗な色使い、大胆な構図などによって独特の夢幻的で生き生きとした雰囲気が立ちのぼって来る。ある意味では、極めてポップな感覚に満ちており、200年以上の年月をタイムトリップして、現代絵画に紛れ込んでも違和感を与えないかもしれない。とりわけ、「南天雄鶏図」で描かれている、傲然たる様子で胸を張り、勝将軍のように画面の中央に立ってあたりをにらみつけている軍鶏(しゃも)の存在感はまことに見事としかいいようもない。
若冲は、修業と模写を中止した後、鶏を観察して写生を続け、草木や鳥、虫や魚を観察した。それらの姿を知り尽くすことで、それらの内に宿る精妙な「神」のようなものを絵筆によって捉えることが出来るようになる、と若冲は、大典和尚に信念を語っていたそうであるが、「動植綵絵」を構成しているこれらの作品を見ると、若冲の信念は、彼独自の画風として実現していたのだと思えてくる。
本書に、「動植綵絵」と共に収録された「菜虫譜」は、1927年(昭和2年)の恩賜京都博物館の若冲展に出品された後、ぷっつりと姿を消していたのが、栃木県葛生(くずう)町の吉澤家の蔵から発見された。およそ12メートルにおよぶ絹本で、まずはじめに「菜虫譜」の題字が出て、絵が始まる。野菜や果物が季節に従って登場し、延々と続いていく。そのうち、蝶や、さまざまの昆虫が植物と共に現れ、爬虫類、両生類から最後にはガマガエルまでも登場しなんともユーモラスでもある。これまた他の追随を許さない独自の境地が感じられる作品だ。 (bk1ブックナビゲーター:高橋洋一/評論家 2000.09.15)