- 出版社:新曜社
- サイズ:22cm/374,24p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7885-0754-4
鏡という謎 その神話・芸術・科学
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- 税込価格:4,725円(135pt)
- 発行年月:2001.3
- 発送可能日:7~21日
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商品説明- 「鏡という謎 その神話・芸術・科学」
心を魅了し、心を悩ませる存在−鏡。それは真実への窓となり、現実をあざむき、過去を映し、未来を占う。好奇心の赴くまま、その不思議を探訪する、鏡のエンサイクロペディア。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「鏡という謎 その神話・芸術・科学」
リチャード・グレゴリー
- 略歴
- 〈グレゴリー〉イギリスの視知覚心理学者。イギリスで最初の体験型科学センター「エクスプロラトリ」の創設者。ブリストル大学神経心理学名誉教授。著書に「見るしくみ」など。
ユーザーレビュー- 「鏡という謎 その神話・芸術・科学」
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2001/05/21 20:39
鏡と我々の認知世界
投稿者:田口善弘(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
鏡をテーマにした著書は多いが、本書は認知心理学者が書いた鏡をテーマにしたエッセイである。扱うテーマは鏡の歴史から量子力学まで多岐に及ぶが真骨頂はなんと言っても視覚による認知の部分である。視覚は3次元の外界を2次元で表現するという段階で既に解釈の多義性を不可避的に持っている。俗にいう錯覚とかいう現象はこの多義性により現実とは異なった外界認識をしてしまったことに他ならない。
面白いのは、知識的にはこれは錯覚だと解っていても錯覚は解消しない、ということである。著者は言う。鏡にうつった像もこの錯覚に過ぎないと。我々は鏡にうつった像が虚像に過ぎないと知っていても鏡にうつった像が見えなくなったりはしない。「あたりまえじゃないか」と思うかもしれないが、もし、鏡にうつった像からの情報を「正しく」認知できれば我々は「鏡にうつった像」を認知するのでは無く、「実体」の方を認知するべきなのだ。つまり、鏡にうつった自分の背後をみた場合、我々には「鏡の向こうに世界がある」ようにしか見えないが、「自分の後ろの世界が見えている」と「かんじる」のが正しい認知なのだ。
意味がわかるだろうか? なぜ、そのような「正しい」認知機構が進化しなかったのか? 答えは簡単だ。自分の姿を見ることができる「鏡」を日常的に持てるようになったのは、ここ数世紀のことにすぎない。それまでは、顔だけが見える手鏡や、その前には水面に姿をうつすことくらいしかできなかった。「鉛直」に直立した鏡の像を「認知」するようになってから我々はまだ間が無いのだ。それゆえにこそ我々は鏡に神秘を感じるに違いない。
本書は「良質の」科学書としてお勧めできる。
(田口善弘/中央大学 理工学部 物理学科 助教授 http://www.granular.com/tag/index-j.html)
<目次>
1 鏡のなかの自分
2 芸術のなかの鏡
3 鏡の歴史と神秘
4 鏡映像の謎
5 物質と光
6 鏡の作り方・使い方
7 右利き・左利き
8 あざむくのは鏡か知覚か
9 鏡の国を探検する
10 最後に振り返って







