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商品説明
人間−機械間インターフェイスはどのように発展してきたのか。オフィスで働く女たち、遊撃戦の戦士、アウトドアの冒険家…。19世紀末の「新人類たち」に育まれた腕時計の歴史をたどる。『世界の腕時計』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
永瀬 唯
- 略歴
- 〈永瀬唯〉1952年生まれ。東京都立大学理学部卒業。理工学系出版社の編集者を経て、現在、科学技術ジャーナリスト、SF史家。著書に「疾走のメトロポリス」「欲望の未来」など。
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紙の本
こりゃもう正面から文明史、思想史、工業技術の社会史、てなもんだ。
2001/06/06 13:37
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投稿者:大月隆寛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
永瀬唯の新しい仕事だ。え、知らない名前だ、って? そりゃあんた、認識不足ってもんだ。『肉体のヌートピア』(青弓社)や『疾走のメトロポリス』(INAX)を読んでみろ。ジャンクなものとだけ認識されてきた「おたく」のゴミタメの中でも、紙と文字への信心をきちんと持てばこういう知性のあり方もまた正しく宿る、って希望の例証になる。
中身はタイトル通り。もともとワールドフォトプレスの『世界の腕時計』に連載されていたもので、そのテの「もの」系カタログ雑誌などではすでに定番アイテムの腕時計から、しかしこやつはその背後に横たわる膨大な「歴史」を腕力沙汰で引きずり出す。基本線がなにせ、サイボーグ・デバイスとしての腕時計、ってんだから、こりゃもう正面から文明史、思想史、工業技術の社会史、てなもんだ。そして何より、読みやすい。芸がある。素晴らしい。そこらのカルスタ乞食のいやらしい衒いなんざ、こういう仕事の前ではとことん卑しく見える。オビもいい。「オフィスで働く女たち、遊撃戦の戦士、アウトドアの冒険家……19世紀末の『新人類たち』に育まれた腕時計の歴史。」これまた見事なもんだ。