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左眼を忘れた男 I wanna see you(講談社ノベルス)

左眼を忘れた男 I wanna see you (講談社ノベルス)

浅暮 三文 (著)

  • 全体の評価 32件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:98728pt
  • 発行年月:2002.3
  • 発送可能日:購入できません
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商品説明- 「左眼を忘れた男 I wanna see you」

気が付けば病院のベッドの上。指一つ動かせない身だが、なぜか外の風景が見える。どうやら後頭部を強打され、左眼が眼窩から飛び出し、彷徨っているらしい。視覚だけを頼りに行き着いた摩訶不思議な真相とは?【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「左眼を忘れた男 I wanna see you」

浅暮 三文

略歴
〈浅暮三文〉1959年西宮市生まれ。広告代理店勤務を経て、「ダブ(エ)ストン街道」で第八回メフィスト賞受賞、文筆活動に入る。他の著書に「カニスの血を嗣ぐ」「夜聖の少年」などがある。

ユーザーレビュー- 「左眼を忘れた男 I wanna see you」

全体の評価
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2002/07/07 12:02

剥き出しの左眼はどこへ行くのか

投稿者:川原 いづみ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

何者かに後頭部を強打された時に、飛び出してしまった左眼。ベッドの上で身動きできない状態になってしまった被害者には、その左眼に映る映像が見えていた。
襲撃犯人は誰なのかという謎よりも、左眼が無事に持ち主の元へ戻れるのかが気になって仕方がなかった。左眼が様々な出来事によって移動していく様にハラハラドキドキ。だって、剥き出しの目玉ですからねぇ。踏まれたりしたら、グチャッ、でおしまいですよ。傷が入ったらどうするんですか。土の上を転がっていく目玉を想像しただけで身悶えがします。うわぁ、バイキンがゴミが虫が‥‥‥。
読み終えて思ったのは、ただ純粋に無くした目玉の話とその行方の話だけにしても良かったのではないかなと。ここだけ抜き出しても面白いと思うので。
ミステリ枠から飛び出しても通用するセンスを持っているように思います。
今後どのような小説が生まれるのか、楽しみです。

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2002/04/26 22:15

眼窩から飛び出した左眼が写す事件の真相

投稿者:氷川友美子(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 浅暮三文は、ファンタジー作品『ダブ(エ)ストン街道』で第8回メフィスト賞を受賞してデビュー。他の作品に、管理社会を拒んで地下の廃墟に住む〈土竜〉と呼ばれる少年たちを描いた、ビルドゥングス・ロマン『夜聖の少年』などがある。異形コレクションでは、問題作、実験作を意欲的に発表。『玩具館』には「喇叭」、『マスカレード』には「カヴス・カヴス」が収録されている。
 講談社ノベルズに発表された『カニスの血を継ぐ』は、嗅覚が極度に発達した男が主人公の斬新な作品であった。今回は、左目の視覚だけを頼りに事件を追う物語。着想のユニークさは健在だ。

 平凡なサラリーマンである主人公は、気が付けば病院のベッドの上にいた。指ひとつ動かせない身だが、なぜか外の風景が見える。どうやら後頭部を強打された衝撃で、眼窩から飛び出た左目が写す映像らしい。左目は、ズボンの裾に引っかかり、赤ん坊の手に握られ、子猫の口に咥えられて、様々な場所を彷徨っていく。不安定な視界の中、時によぎる犯人の姿。どうやら左目は犯人を捜し求めているらしい……。

 肉体から開放され、時に彼方を写し、時に細部を写す、超然とした左目の存在。その描写の鮮やかさが本書の読みどころだ。しかし自由自在な視点の移動は、冒険心を誘うが、同じく不安感も誘う。自由な左目と不自由な肉体との対比は、悠々とした可笑みと男のもどかしくもやるせない思いとの対比ともなっている。ファンタジックな設定ながら、ミステリの趣向も巧みに盛り込まれているので、その実験的な融合も楽しめる。 (bk1ブックナビゲーター:氷川友美子/ライター)

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