- 出版社:中央公論新社
- サイズ:18cm/193p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-12-101642-4
水戸光圀語録 生きつづける合理的精神 (中公新書)
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- 税込価格:714円(20pt)
- 発行年月:2002.5
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- 本 新書
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2002/06/10 12:08
「黄門様」の智慧と歴史観が見えてくる明解な「語録」
投稿者:小林浩(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
徳川光圀(1628-1700)と言えば、諸国漫遊の勧善懲悪ドラマ「水戸黄門」があまりにも有名だが、本当の彼はどんな人物だったのか。本書は『水戸義公全集』(角川書店、品切)や『水戸義公伝記逸話集』(吉川弘文館、品切)などの資料にあたり、光圀自身の言葉や、彼自身のものとして伝えられる言葉を、7つのテーマのもと77項目にまとめて、「黄門様」の実像に迫ったコンパクトな新書である。7つのテーマとは、「人の生き方について」「仕事の心得について」「為政者〈リーダー〉について」「人の使い方について」「人の育て方について」「悪しき習慣について」「歴史について」であり、それぞれが章題となっている。もっとも印象深いのは、最終章「歴史について」だ。日本初の本格的通史と言われる『大日本史』の編纂を指揮した彼は、一大名、一政治家としての枠に囚われず、日本の歴史を客観視しようとする。権力者寄りの史観に媚びることなく、記紀神話を史実とは異なるものととらえたり、南朝を正統と見なすなど、いくつかの決定的側面において、彼の判断は非常に冷静だった。また、門外不出の公家資料を精力的に収集し、保存・公開に努めるなど、一歴史家としても手腕を発揮する。本書の著者もそうした姿勢に着目して、彼の思想が後世に言われるような「尊王思想」とは別の次元にあることを指摘する。77の短い引用(読み下し文)に、それぞれ懇切で簡明な解説が付されており、暗記しておきたい決まり文句も多数。テレビドラマを見ている人も見ていない人も、本書に示された光圀の素顔を十分に楽しめるだろう。
※色々あります、「水戸黄門」本→こちら
人文・社会・ノンフィクションレジ前コーナー6月10日分より
(小林浩/人文書コーディネーター・「本」のメルマガ編集同人)







