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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2002/06/28
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/173p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-137327-2
文庫

紙の本

月の砂漠をさばさばと (新潮文庫)

著者 北村 薫 (著),おーなり 由子 (絵)

月の砂漠をさばさばと (新潮文庫)

税込 825 7pt

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みんなのレビュー184件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

日常にころがる幸せのひとつぶひとつぶを集めた本

2012/08/19 20:29

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:桔梗 - この投稿者のレビュー一覧を見る

小学3年生のさきちゃんと お話を作るのが仕事のお母さんとの ほのぼのとした暮らし
ふたりの日常生活の一コマ一コマを切り取って描く12このお話
くすっと笑ってしまう話やじんわりする話 涙がこぼれそうになる話もある
まるで ピンクや水色や黄色…
いろんな色のこんぺいとうが詰まった小さなお菓子の袋を開けた時のように
ふわりと心が温かくなる

まっすぐなさきちゃんと その真っ直ぐさときちんと向き合ってあげるお母さん
私も子どもの言葉や気持ちのひとつひとつを こんな風に同じ高さで受け止められる母でありたいと思う

いつまでもいつまでも 日常に転がるこんな至福を 子ども達が覚えてくれていますように 

そう祈りたくなる

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紙の本

可愛らしいイラストに軽〜い気持ちで読み始めましたが予想外に心にズッシリと響き渡った1冊です。

2004/12/24 14:42

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

母と娘の二人だけの生活。
まるで友達のように二人の時間を大切にしているお母さんとさきちゃん。

作家のお母さんは毎晩さきちゃんにお話を作って聞かせてくれます。
このお話がまた素敵なんですよね。
思わず「羨ましい!! 私も一緒に聞かせて!!」と思ってしまいました。

さてこの物語、お父さんの存在は少ししか出てきません。
それは「くまの名前」でさきちゃんの名前が変わることに感じていることや、「さそりの井戸」でお母さんが世の中には思いもしない出来事が起きてしまう哀しさを感じていることで伝わります。
決して甘く優しいだけの本ではない部分がこの本の良さなのかもしれないです。
「星の王子さま」ではないのですが、大人になるとかつて子供だった事を忘れてしまうのか、子供の意味不明の行動って叱ってしまいがちになりますが、子供には子供の理屈がちゃんとあるのだなぁと改めて感じてしまいました。
子供だった時代があるのに、大人になるとすっかりと忘れてしまうのですよね。

軽く読み始めたのですが思わずズッシリと手応えのあった本でした。
イラストと文章の優しさで調和されてますがかなり奥の深い本です。

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紙の本

ささくれた心の保湿剤

2003/06/07 11:16

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ネージュ - この投稿者のレビュー一覧を見る

いつでもどこでも持ち歩きにピッタリの1冊としてお薦め。
 おかあさんとさきちゃん母子の日常の一片が、くっきりと描かれています。短いほんのりとしたお話がたくさんつまっていて、どこから読んでも大丈夫なのがいい。お話のテンポと内容に、おーなり由子さんの挿絵がまたマッチしています。

 子供は意外にもいろんな心配事を抱えていて、その解決のために一所懸命考えてとった行動が、大人には理解できず叱ってしまったりすることはあるでしょう。「川の蛇口」の中で、台風を迎えた二人は話をしています。さきちゃんがもう少し小さい頃、台風で増水し今にも溢れそうな川の水を減らそうとある行動にでました。大人なおかあさんは初めて事の真相を聞いたのです。子供の発想送の豊かさと、大人の現実性が好対照となって浮き上がったお話にできあがっています。
 ミステリー作家の北村薫さんという印象からは、かけ離れたお話のように感じていましたが、洞察力があってこそ日常の出来事を活き活きと描けるのかなぁと思うようになりました。

 お気に入りのブックカバーをかけいつも持ち歩いている私ですが、今度は自宅用に大判「月の砂漠をさばさばと」を購入するつもりです。

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紙の本

神様だったら

2016/08/12 23:50

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ー怒らないよ」本当は、《それに、神様だったらそんな意地悪なことしないよ》と続けたかったのです。(略)ただ、これだけは言ってあげたいと、同じ言葉を繰り返しました。
「怒らないよ」

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紙の本

クールで、あたたかな、母子の日常。

2002/07/23 13:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まーしゃ@B◎◎KRACK - この投稿者のレビュー一覧を見る

ちょっとトボケたところのあるおかあさんと小3のさきちゃんが主人公
のお話です。タイトルは、おかあさんが歌った替え歌からきています。
♪さぁば〜さばとぉ〜さばの〜みそ煮がゆぅきーました〜♪

このおかあさんは作家さんなので、毎晩、寝る前にさきちゃんに即興で
お話を語ってくれるのですが、これがまたすっとんきょうなお話ばかり
だったりします。

何か特別な事件が起こるわけではありません。ただ淡々とすぎていく毎
日のなか、ほんのちょっとしたことが積み重なって、思い出にとなって
いくんだな、とほのぼのとします。でも、けして甘すぎない。特に、最
初の「くまの名前」で、けっこうガツーンときます。このあたりが、子
どもとおとなの違いか…というかんじかな。

おーなりさんの挿し絵が、このほのぼの親子を、よりほのぼのと描いて
います。とっても仲がよい親子なんだけど、友だち関係ではなく、ちゃ
んと「親と子」しているところがまたよいです。

けしてノスタルジックなわけでもなく、メルヘンなわけでもなく、現実
にクールでいて、あたたかく、明日からもまたがんばろう!という気持
ちになれる本です。

【B◎◎KRACK】 No.141 2002/07/17発行●ちょっと大きな本棚


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紙の本

ほのぼのとしたお話です

2022/02/28 23:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前NHKの「おやすみ日本 眠いいね!」にてMCのピース又吉氏が、おすすめ本として紹介しており気になり購入致しました。

 著書北村薫氏の本書は、9歳のさきちゃんとお母さんのほのぼのとした日常を描いた作品となっております。

 私が好きなお話は「川の蛇口」です。ある日、町に台風が来てさきちゃんは、自分の小さい頃のことを思い出します。風が強く心配になり、家の窓を開けて風を通して怒られたこと。
洪水で家が流される様子をテレビで見て、水を減らすために蛇口をひねって怒られたこと。
 子供の行動も、背景には子供なりの考えがあるものです。自分の子供のことになると、頭ごなしに怒りがちだが、一歩引いて子供なりの背景を理解する余裕が大切であると考えさせられました。
 
また、本書はおーなり由子氏のイラストが所々に入っております。北村氏の文章と、おーなり氏のかわいいイラストの相乗効果で、さらにほのぼのとした作風になっております。夜に子供の読み聞かせする時にもおすすめの一冊です。

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紙の本

親子二人でのんびりと

2017/08/08 23:22

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

作家の母とその娘の生活を切り取った小説。文章は簡素でイラストも多いから、大人の絵本みたいな感覚で読めます。

この本を読んでいると、電車で耳に入ってくる親子の会話とか、夏期講習で相手してた小学生とのやりとりをふと思い出しました。そういう何気ない楽しい時間を連想させる力がある本だと思います。

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紙の本

やさしくなれるよ。

2016/02/12 18:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:狂人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ほのぼのとしたお話と、イラストもついています。普段、本を読まない人にも読みやすいんじゃないかな?何でもない普通の生活が一番幸せだなあ…と実感しました。

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紙の本

心癒される作品

2011/12/17 16:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

9歳のさきちゃんは、お母さんとふたり暮らし。何気ないけれど、
温かく愛情あふれる日常生活がそこにはあった。ほのぼのとした、
母と娘の物語。

母と娘。ふたりは寄り添い、信頼し合い生きている。何気ない会話の
中には、相手への愛がいっぱい詰まっている。それは、読んでいて
泣きたくなるほどだ。みんながこういう親子関係なら、虐待などという
悲惨なことが起こらないのに・・・。おだやかに、本当におだやかに
時が流れている。その心地よさに、いつまでもいつまでもこの本を
読んでいたいと思ってしまう。さきちゃんはこれからどんどん大きく
なる。けれど、大人になっても、今持っている心を大切にしてほしいと
思う。「お金や高価な物なんかたくさんなくていい。もっと大切なものが
この世の中にはある。」そのことを、いつまでも忘れないでいてほしい。
読んでいると心が癒され、和んでいくような感じがする作品だった。
イラストも、作品の内容にぴったりでとてもよかった。

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紙の本

日常こそ小説的。日常は小説よりも...

2012/05/30 12:38

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る

小学3年生のさきちゃんと作家のおかあさん。二人の「ともだちおやこ」の極めて日常の会話で成り立つ物語。小さな小さな事柄も、子どもにとってはけして小さくない、そんな当たり前のことを大人になって忘れている、と気付かされることがあります。
親子で会話する中で、ふと気付く子どもの成長、自分の変化。純粋に興味を深める子どもの「まっすぐさ」に、自分のことを振り返ったりします。本書はなんとなく「わけあり」をにおわしますが、お父さんの登場はなく、あくまでもお母さんと子どもの会話。だけれども、「お父さん」が読んでも、子どもから教えられること、はたまた自分が子どもであった時のことなどを思い出させてくれます。
自分に同年代の子どもがいればなおさら、本書の「日常での会話」が温かく、ゆるやかに、でもある意味刺激的に映ると思います。特別な出来事ではなく小さな日常の中に、ドラマはあるんですね。素人からするとそんな日常をテーマにする、ということがかなり困難だろうと思いますが、ドラマチックではないにせよ、なにか深い「あたたかみ」が読後に残る内容です。
ただ、実際の子どもと親、という日常は、実はもっと「刺激的」なんですよね。真剣に耳を傾け、眼を開いて見てみれば、これほど「勉強」させられることはないんです。子どもと大人の差は、「経験」の差であるけれども、子どもが持っていて大人が忘れているもの、って少なくないんです。敢えて眼をつむって、耳を閉じて、知らないことにしていることがいかに多いか、思い知らされることがあります。大人は自分が子どもであったことを忘れてしまう、忘れようとしてしまうことがありますが、それって損しているのかもしれません。「大人の世界は、現実は~」と自分に言い訳をしているだけなのかもしれません。
子どもと接していると、まさに「事実は小説より云々」という言葉が当てはまります。真正面から向き合うと、日常に色を添えることができます。あ、もしかしたら、子どもに対して、だけではないかもしれません。今日出会う人、明日出会う人、この人たちとの出会いに真正面から向かえば、やっぱり刺激をもらえるんです。そう考えれば、大人だって成長できる。明日が楽しくなる。

【ことば】ああでもないこうでもないと、何日も考えたよ。いろんな案が出たけど、最後に<<花が咲く>>から<<さき>>って閃いたら、すんなり決まっちゃった。

おかあさんとさきちゃんが、名前のことを話します。生まれたばかりの命に与えられる「名前」。一生つきあう名前は、それに「想い」が詰まっているんですよね。自分にもらった名前も、きっと親が真剣に愛をもって考え抜いてくれたもの。そう思うと、大切にしなければいけないことがわかります。

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紙の本

優しい本です

2022/12/16 19:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

さきちゃんとお母さんの日常を優しく描いています。
私もさきちゃんのお母さんの様に、子供たちの言葉をもっと聞いてあげれば良かった。と感じました。
さきちゃんのお母さんの、さきちゃんに対する愛情が、優しく温かく羨ましいです。
毎日必死に子育てして余裕が無かった事を、子供たちに申し訳なくなりました。
もっと大らかに接してあげれば良かった。
私は「連絡帳」のお話が好きです。

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紙の本

イラストがよい

2020/04/23 13:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る

母子家庭のお母さんとさきちゃんの日常のおはなし。
おーなり由子さんのイラストでほんわかな感じ。
さらさらと流して読める話だけど、父親のいない背景だとか、そういうところを深く読み込もうとすれば色々と考えるところのある話なのかもしれない。
母娘の距離感とか、お母さんが代わってるなって思うところとか、いいな、と思った。

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紙の本

いいお話なのだけど…。

2015/08/14 14:27

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うさこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

何気ないけど、あたたかくて、どこかなつかしいお話が詰まっています。イラストの雰囲気も非常に良いです。
ですが、さきちゃんの年齢が9歳なのに引っかかってしまいました。特に前半部分。何度もページを戻って本当に9歳だったか確認してしまいました。私にはどうしても1年生かそれ以下にしか思えなくて。もちろん現実の世界の9歳とお話の世界の9歳では違うのは分かっています。それにしてもです。最後まで引っかかりながら読んでしまいました。

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紙の本

好き

2019/08/30 09:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る

日常の幸せが、どれほど素晴らしいものなのかということを、感じさせてくれる、幸せな素敵な本だなと思います。

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紙の本

ささやかで幸福な一瞬

2016/02/07 14:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「子どものやることにも、理屈があるのね。あなたのことはとっても可愛い。-でも、あなたの理屈が見えないことは、これからだって、きっとある。そちらから、こちらが見えないことも。-いい悪いではなくて、そういうものよね。」

 小学校三年生のさきちゃんはお母さんと2人暮らし。
お母さんは物語を作る人、つまり作家です。
さきちゃんはまだまだ幼くて、お母さんにお話しをしてもらうのが大好き。
聞き間違いや、いい間違いなど言葉に敏感で、新井さんにくまがもらわれたら「新井くま・・・アライグマ」になってしまう!などという他愛のないやりとりがとても愛おしい。

 月の砂漠をさばさばと・・・行くのはさばの缶詰・・・などと言ってさきちゃんを笑わせる明るいお母さんですが、あくまでも母娘2人の世界であって、父不在なんですね。
さきちゃんはくまがもし新井さんの所にもらわれていったら「苗字が変わる」ということに気が付いており、両親の離婚があって苗字が変わったんだな、という雰囲気をあくまでも漂わす。
そういうことを、露骨に書かず、匂わすということが非常にこの物語、うまいのです。

 さきちゃんの周りにはまだ敵がいなくて、いじめもなくて、仲良しなんだろうけれど、お母さんが冒頭の引用で思うように、いつかさきちゃんは成長して、いろいろな経験をして、いい事も悪い事もあるだろう、しかし、いまはまだ・・・という子どもの無垢なままのある一瞬を見事に切り取っています。

 難しい言葉は使われていなくて、さっと読むとささやかで微笑ましいエピソードの連なりなのですが、その背景にあるものを露骨に口に出すことなく、出しているから、読んでいてほのぼのもするし、さきちゃんが永久に成長しなくて、このままで時が止まってほしい、とも思うのです。

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