- 出版社:朝日新聞社
- サイズ:15cm/630p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-02-264295-5
理由 (朝日文庫)
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(12件のユーザーレビュー)
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- 税込価格:900円(25pt)
- 発行年月:2002.9
- 発送可能日:1~3日
- 本
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商品説明- 「理由」
【直木賞(120(1998下半期))】【日本冒険小説協会大賞(第17回)】【「TRC MARC」の商品解説】
ユーザーレビュー- 「理由」
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2003/04/30 18:54
理由
投稿者:chokola(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
他の作品と比べると話が進んでいくペースは遅い。登場人物の関係が複雑。でも、この人は本当は誰なんだろう? どうしてここでこんな事をしているんだろう? 誰が犯人なんだろう?って先が気になってしかたない。キャラクターに引っぱられているうちに普段ほとんど意識する事のない家族、家について考えることができたのは私にとって大きなことだった。
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2002/12/25 00:32
ひとそれぞれの「理由」が殺人にいたるまで
投稿者:yhoshi2(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京の下町に突如現れた巨大なマンション、その20階で起きた凄惨な「一家」4人殺害事件が小説の発端。ところがこの4人、実は全く赤の他人同士であったことが判る。なのに数か月あたかも家族のようにこの豪華マンションでひっそり暮らしていた。彼らは「占有屋」の実行部隊。ローンが払えなくなって競売に付されたマンションに善意の賃借人を装って住みつき、新しい持ち主の入居を妨害するという悪質な新商売。ところが事件の背景を探っていくとそこにはなんとも多彩な人間たちと、彼らの織り成すもつれた関係がつぎつぎに明らかになってくる。ローン地獄のサラリーマン、お受験戦争に巻き込まれた小学生、老人介護施設からふっと掻き消えた老婆、20歳の未婚の母、やっぱりうまくやっていけない嫁と姑などなど。総勢6家族15名以上のユニークなキャラクターが登場。現代の都会の片隅に確実に生息していそうな人たちのやりとりや実感がリアルに描かれていて飽きない。誰しもが経験したおぼえのありそうな「せりふ」が随所にでてきて身につまされることしきりなのである。人が生きていくにはそれぞれにとってのかけがえのない(と信ずる)「理由」があり、それらが日常の中で他人の「理由」と様々な衝突や葛藤を生み出していく。その挙句が殺人もという次第。読み進むうちに、この小説のテーマが実は殺人事件そのもではなく、登場人物それぞれの心理のひだを描き出すところにあるらしいことがわかってくる。わたしたちの周りにもひとりやふたりは容易にみつかりそうな一見フツーのヒトたちの心の中に潜んでいる「闇」。それが本当は怖いのだというお話。
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2002/11/28 09:24
面白いと判っているから読んだ。面白かった。
投稿者:みーちゃ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
一目見たとき、その分厚さにこの本は読み応えがある!と思った。難しい説明や書評は他の人に任せて、この人の小説はどんなに厚くてもかえって読みたい!と思わせてくれる。
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2002/09/01 22:07
理由
投稿者:hibiki-c(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
再読、再々読に耐える傑作。
本筋の殺人事件のWhodunnit?(誰がやった)およびHowdunnit?(どうやった)は当然のように重厚で興味深く、これは物語内できちんと消化される。しかしよく読むと他にもうひとつ、殺人とは直接無関係なオマケのwhoが仕掛けられていることに気づく。
ルポルタージュに仮託した手法だけに、本筋の問題の方はwhoもhowも途中でゆるゆる明かされる。が、オマケのwhoの方は結局文字上では明かされない。というか、Who done it?の「it」が何かさえも、問題視しようとしなければ問題にならない。
なので、これは深読みしすぎなのかもしれないけど……。
とはいえ、これだけ端正なスタイルを持った小説なのに、通して読むと一部だけその端正さを破っている章がいくつかある。表現上のミスという可能性もあるが、わざとだとすると上記のような読み方ができる。だとすると……、凄い。
本題だけ読むと、ルポの体裁をとった普通小説。しかし、「オマケのwho」を問題にする場合は、まぎれもない推理小説。このオマケのwhoは、「動機」「機会」「手段」いずれも文中で明確にされている。
が……、言わぬが花か。
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2002/08/27 16:22
女性の社会的地位
投稿者:ランドリィ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族ってなんだろう、家ってなんだろうと考えさせられました。また、たくさんの登場人物が出てきますが、ハウスマヌカンな人のキャラクターと老人ホームに入っているおばぁちゃんの苦渋の歴史に本当にはっとさせられました。女性は本当につらい目にあってきたんですね…
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2003/03/28 00:27
ドラマとノンフィクションの間
投稿者:茶太郎(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近某テレビ局プロデューサーによる「ドラマとドキュメンタリーの間」という講演会を聴きました。まさにこれがそれ。ルポのようなタッチで描いた虚構の世界。作られた世界なのに限りなく現実に近い恐怖感を覚えました。工場跡地を再開発して建てられた、SFの世界に出てくるような現実離れした未来型マンションと、ローンという裏技を使って実力以上のハイソな暮らしを手に入れようとして失敗した人々…。そしてその隙間を縫うように生きていく「占有屋」という嘘で塗り固められたような家族。しかし嘘の中に実は今まで求めていたけど決して得られなかった家族愛、安らぎを見つけていった。結局それは蜃気楼に過ぎなかったのだが、虚虚実実の現代社会においてはそれが実は本物の愛だったのかもしれない…。まさにいろんなものが交錯して一つの事件に束ねられてゆく、そんな日本社会の縮図を見たような気がします。
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2002/08/19 16:56
人を人として存在させているものは……
投稿者:南亭骨怠(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
『人を人として存在させているのは「過去」なのだ……それを切り捨てた人間は,ほとんど影と同じなのだ』。
終盤にでてくるこのセリフに,この物語の主題は集約されているのだと思う。そして,この物語の独特の雰囲気を作り出しているのが,登場人物の日常生活や過去なのだ。
もちろん,この本のおもしろさは,超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件の謎をドキュメンタリーの手法をもちいながら解明していくところにあり,引き込まれて,本を置くことが出来なくなる。現実に起こりうる様々な出来事が,一点に集まり大きな事件を起こす理由になっていく展開は,さすが宮部みゆきだとうならずにはいられない。
引き込まれていくのは謎解きの部分ではあるのだが,この物語を心に深く食い込ませてくるものは,事件に関わった人たちのキャラクターの重さである。
登場人物の過去を洗い出すことにより,それぞれの存在に血が通い,読む者の心を捕らえる。登場人物の辛さや悲しさが実際のものとして感じられ,共感し,共に辛い思いをすることが何度もあった。
宮部みゆきは,我らが隣人の犯罪でオール讀物推理小説新人賞。魔術はささやくで日本サスペンス大賞。龍は眠るで日本推理作家協会賞。本所深川ふしぎ草紙で吉川英治文学新人賞。火車で山本周五郎賞。蒲生邸事件で日本SF大賞を受賞するなど,数々の賞を総なめしている。そして,今までにない試みをした『理由』で直木三十五賞を取るべくして取っている。宮部みゆきファンはもちろんのこと,そうでない人にも一読を勧めます。
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2003/03/16 01:12
ちょっと読むの時間かかったけど…
投稿者:ただち(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本で宮部さんのは4冊目です。正直途中で断念しそうになりました。読みこまないと理解不能というか、話がわからなくなる感じでした。他の本に比べてスピード感がなかったからかもしれません。でも、最後まで読んでよかったと思ったし、ちょっと考え深いところがありました。マスコミのいい加減さというか、人の噂のいい加減さというかそんなところがリアルでした。人が書いたり話したりしてることってその人の意見や考えが入ってしまうので当たり前なのかも? ですけど、本もニュースもまんま鵜呑みにするのは危険だなと思ったりして…そんなこと気付かされるような一冊でした。
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2003/02/19 08:10
宮部作品が面白く読める「理由」
投稿者:ひろぐう(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで読んだ宮部みゆきの小説は、僕にはキャラクタもストーリーもあまりリアルな感じがしませんでした。このリアルさというのは、現実にあるとか、あり得るということでの「リアル」ではなくて、たとえばファンタジー小説の世界や登場人物が「リアル」だという意味でのことです。本来ならそういう話には没入できないはずなのですが、この作家の場合は退屈せずに面白く読める。犯罪ノンフィクションという体裁でルポルタージュの手法で語られるこの『理由』を読んで、その辺のこの作家の特色がよくわかったような気がします。
一概には言えないかもしれませんが、フィクションのキャラクタやストーリーににリアルさを感じるのは、登場人物が物語世界の中で(作家の想像物・作り話というくびきを離れて)個性を持った命あるものとして自由に行動し、それが本筋のストーリーから離れても「生きて」いるのを感じるというようなことだと思います。作者が意図したストーリーに合わせて都合良く「生きる」だけのキャラでは面白くない。そのためには「遊び」のような部分というか、お話の行間から自然に読者の想像力がはばたくような余地が必要だと思います。
そういう意味からいうと、宮部作品は他の作家よりもストーリーや登場人物の設計図のようなものが、細部までひじょうに濃やかにきっちりと組み上げられている印象で、無駄な「遊び」のようなものを許さないような凄味を感じます。もちろん、『理由』の登場人物にもそれぞれ個性があり、小糸静子のような人物は現実にも存在するだろうし、彼女が自身のことを語った時の人間像と、周囲の人間や評判から描いていた人間像が異なるところなど、現実的な意味ではリアルなのですが、登場人物たちが一旦舞台裏に引っ込むと、彼らはマネキン人形のように生命のない存在になってしまう、というようなイメージがあります。これは文体などから受ける個人的な印象かもしれませんが、なんというか、老若男女だれが入れ替わっても本体は同じというような質感です。
ところが、この『理由』は、‥‥超高級の高層マンションで一家4人が惨殺されるという事件が起きる。しかし被害者たちは「家族」ではなかった。一体殺されたのは誰で、殺したのは誰なのか‥‥といったお話で、まさにそのような喪失感、現代の人間関係においての「個」の喪失のようなことがテーマになっているわけです。それに加えて、無人称で無機的なルポルタージュの語り口とがあいまって、この作品は唯一無二の佳編になっているという印象でした。好みのタイプの小説でなくても宮部作品が面白く読めるというのは、このへんの構築美のみごとさのようなものを追って行くのが面白いからだと思います。
ただ、本作が提示した「リアルさを喪失した」人間や社会が現実のものになるとしても、この小説がそういう性質を持っている以上、良く出来た作り話ではあっても「リアル」な感じがしないという自家撞着に陥っていることが弱点でもあり、またこれも面白いところなのかもしれません。(→ホームページ)
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2003/01/26 11:47
日常のある場面
投稿者:なん(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しい、けれど、一気に読み終えた。
本筋とは関係がないのかもしれないが、死んでてもいいからどこに居るか知りたい、とあったのが心に残った。答えが出るまでは追いつづけてしまう。
私は一時間半も同じ画面を見ていた。売り切れだって分かってるチケットを取るために。売り切れ、終了と言う言葉が出なければ待つしかない。
彼女の話にはいつも日常の「あるある」って感じを思わされる。たとえ失踪でも、それは何かに似ている。







