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リセット(新潮文庫)
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この著者の新着情報

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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.7
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/446p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-137328-0
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

リセット (新潮文庫)

著者 北村 薫 (著)

リセット (新潮文庫)

680(税込)

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みんなのレビュー171件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

星です。わたしの最初の記憶は、流れる星なのです。

2015/12/24 20:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

時と人のシリーズ第三作。
シリーズといっても、それぞれが独立しています。
時の秘密を忍ばせた三部作です。
そしてこの作品は──── 永遠の時の記憶を封じ込めたのです。

第一部の主人公は真澄。
夕暮れ時、お線香をつけて薄闇の中で振ります。
橙色の点になった端が、手の動きにつれて、すっ、すっと流れました。

─── ね、こんな風にお星さまが流れたんだよね

獅子座流星群。
お父様と見た星の記憶。
三十三年ごとに現れる流れる星たちは、真澄の心の中に大切な光景となって
残るのです。

神戸の芦屋が舞台です。
お父様は六甲ハミガキに勤めていて、転勤で横浜から引っ越してきました。
芦屋には社主が住んでいて、そのお嬢様が八千代さん。
学校のお友だちの優子さん。
三人でかるた遊びをしていて、いとこの修一を読み手として連れてきます。

三人で遊ぶかるたは、石川啄木の短歌で作ってあります。
絵札には、朝顔の種のような黒い大きな瞳の女の子たちが描かれています。
中原純一さんという描き手です。
少女の友の新年号の付録についていました。

絵の女の子が化け物みたいという修一に、八千代さんは、
そんなことないよ、これなんかわたしみたいでしょう、
と一枚のかるたを手に取ります。

次は優子さん。
そして真澄が似ているのはと、修一が選んだ絵札には、
紺鼠のセーラー服を着た短髪の子がいました。
かるたには取り字が書いてあります。

> ことばはいまも

時代の波にもまれ、戦争へと突き進んでいく日本。
二人はやがて勤労学生となり、神戸の軍需工場で働くようになります。


リセットからは、やり直すという意味が連想されます。
しかし北村薫さんの思い描くニュアンスとは少しずれるようです。
巻末は解説代わりに朋友の宮部みゆきさんとの対談になっていて、その中で
主旨が語られます。

リセットとは、
ゲームで失敗したらちゃらにすればいい、
そんな軽い意味ではないのです。

誰しも、生まれるときの環境を選べないのです。
その中で精一杯生きて、次に生れた世界では、めぐりめぐって戻ってきます。
北村薫さんは、リセットという言葉の中に、
不条理に対する救いのようなものを託されているのです。

二人に芽生えた淡い気持ちは、永遠の時を駆けるのでしょうか。
青春小説です。

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紙の本

切なく、心をあたたかなもので満たしてくれる物語

2004/04/25 00:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

物語の肌触りがよかったのです。ぬくもりを感じたり、しみじみと切ない気持ちになったり。

第一部、第二部と、ゆっくりと進んでいく話のテンポ。はじめのうちは、ちょっとまどろっこしいと思っていたんだけれど、いつしかそのゆったりした話のペースに馴染んで行きました。そして、「時」と「時」が結ばれ、寄り添っていく話の展開からこっち、もう目頭が熱くなってしまって。

こういう話には、昔から弱いんだなあ。時を超えためぐり逢いを描いた、こういう話には。読みながら、そして最後の一頁を閉じて、胸がいっぱいになりました。

獅子座流星群というのが、話にうまくからんでくるんですよね。
そして、あの《フライ返し》の場面ときては……(ポロリ)。
さらに、ドイツ語の歌の場面がやって来て……(そうこなくっちゃ!)。

切なくて、心をあたたかなもので満たしてくれる、そんな物語。
北村薫さんの『リセット』。とても素敵でした。

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紙の本

いつかまた出会うと信じて

2007/10/01 23:53

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「スキップ」「ターン」を読んできて、それぞれに感動を覚えました。本作も感動。
でも冒頭と半ばと最後で異なる印象を持ち、それが最終的に繋がっていく所に一番感動しました。
素晴らしい表現力!
北村さんの作品はいつも温かい気持ちになるので好きです。
戦争の実態も垣間見ました。

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紙の本

安定感と優しさ

2003/07/05 15:14

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

「スキップ」「ターン」に続く≪時と人≫シリーズの第3弾である。ここまで読者を引っ張れるのは何を措いても第1弾の「スキップ」が面白かったからに他ならず、何を隠そう僕もそういう経緯でここまで読み進んできた口だ。
 時の歪みをストーリーに織り込んだ作品は北村薫以外の作家にもたくさんあるが、例えば東野圭吾の「秘密」なんかと比べると作家としての力量が格段に違う。北村の場合は文章や構成の下手さによって読んでいてつっかえてしまうようなことが全くなく、淀みなくストーリーを追わせてくれるのである。
 この第3弾においては、前2作に比べて遥かに多くの文献に当たって時代の背景を克明に描いている。あとがき(宮部みゆきとの対談)を読んで、小学生時代の自分の日記まで入れ込んでいると知り、なるほどなあと思った。
 この人の持ち味は、ミステリっぽい筋運びでありながらしっとりとした文章と展開であって、読んでいてハラハラドキドキというものではない。僕は音楽でも本でも、安らぎを求めるのではなく刺激を求めて手を出すほうなので、そういう意味では僕向きの作家ではないのだが、まあ、でもこの安定感は捨てがたい。宮部みゆきは「3作のなかで、この『リセット』がいちばん好きかもしれません」と言っているが、それはこの作品の持つ独特の優しさのせいではないだろうか。
 これから読む人のことを考えて一切ストーリーのことを書いていないので、どんな本だかよく判らないかもしれないが、僕は安心してお勧めする。全く読んだことがないのであれば、まず「スキップ」をお読みになってはいかがだろうか。

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紙の本

意外な展開

2004/05/18 12:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:より - この投稿者のレビュー一覧を見る

北村 薫さんとの出会いです。

私の苦手とする戦争分野だったので、第一章もあまり気乗りしないまま読み進みました。
第2章…「ん??」 この語り始めた男性が誰か全くつかめずに探りながら読みました。
そうきたか…という展開。
今までの作品を読んでいれば想像できたかもしれませんがとにかく意外でした。
案外似たようなことが自分が気づかないだけで起こっているのかもしれないわ…と思いをはせました。

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2004/10/10 16:14

投稿元:ブクログ

第二次世界大戦前夜、芦屋に引っ越してきた小学生「まあちゃん」は、戦争へとひた走る時代を、しかし、それなりに伸びやかに豊かに、少女になって行きます。彼女の周りには芦屋のお嬢様の生活があり、友情やほのかな恋があり、戦争の中でも、少女はやっぱり少女でした。けれど・・・・

私には、中に出てくる、「かの時に言いそびれたる大切の言葉は今も胸にのこれど」という石川啄木の歌から生まれた作品のように思われました。「胸にのこった」言葉を言うために、言いそびれた人の思いがいろんなものを乗り越えていくのだなあ、と。こんな恋は、今は、ないだろうな、とも。

この作者のものは何冊か読んでいます。円紫師匠シリーズなどでは、ほのぼのとしたものを、「スキップ」「ターン」では、苦味を感じていて、これも、多分、苦いのかなあと思って読み出したんですが、ここには、作者の優しい視線があふれていました。どちらを良しとするかは、ちょっと難しいところですが、先の2作に感じた「しんどさ」はないですね。
読んでいくうちに丹念に描かれた日常生活が、少年少女の暖かな心象風景を映し出し、しみじみとした気持ちになりました。ちょっと甘すぎるかなあ、とは思いましたが、読後感の良さがうれしい。
疲れたあなたにお勧めです。

それにしても、この啄木の歌は、良いですね・・・・・

2004/10/16 13:49

投稿元:ブクログ

『時と人の3部作』の3冊目。戦時中から物語は展開します。求め合う魂はきっと出会える、そういう素敵な奇跡の物語。主人公のひとりはお育ちのいいお嬢さんなのですが、当時のお友達との遊びや日常のシーンの描写が一番好きなところです。かわいらしく、目に浮かぶようです。3部作の中で一番お勧め。

2004/10/24 23:26

投稿元:ブクログ

もっと早くこの本を読んでいれば「獅子座流星群」に執着していただろう。
とはいえ、ちょうどオーストラリアにいたんだっけ・・自分。(2001.12.19)

2007/11/06 20:07

投稿元:ブクログ

「時と人」3部作の3作目 最後に読んだのがこれでよかった・・・と思わせます。  文章がとても美しくやさしくそして切ない  運命?いやもっと深い何かでやっとめぐり合った二人、そしてまたやってくる別れ、その後は・・・まためぐり合えるのだろうか?  

2004/10/29 10:18

投稿元:ブクログ

「時と人」シリーズその3。主人公の子供時代の描写がとても丁寧。前2作とだいぶ感じが異なり、最初は読み辛かったが、読めば読むほど味が出てきてグー。

2004/11/20 04:18

投稿元:ブクログ

北村薫さんのスキップ・ターンに続く時と人シリーズの第3弾のお話。太平洋戦争の時代に出会った真澄と修一は引き裂かれながらも生まれ変わりを繰り返し現代で三度出会います。ストーリー全体に流れる空気も優しくて3作の中で私は一番好きですね。

2012/03/20 17:27

投稿元:ブクログ

しばらくは「これも『時と人のシリーズ』?」と読んでいたけれど、三部作の中ではこれが一番ロマンティック。でも私は『スキップ』や『ターン』の方が好き。ヒロインの年齢や時代設定(戦前~戦後がメインだから)からそう思うのかな。ただ戦前のお嬢さまの日常生活や戦時中の生活ぶりなんかは結構興味深く読めた。
こんな風に、ただ一人の人と巡り会うために生まれ変わってみたい。

2004/12/23 08:14

投稿元:ブクログ

「時と人」のシリーズ3部作の最終作です。しかし、この作品は前の2作とは全然違う雰囲気です。前の2作も類似性があるとは思わなかったけど、この作品を読むとかなり似ていると思うほどです。

前2作は、時が過酷な試練を主人公に与えます。それも容赦ない感じで。特に第1作の「スキップ」では、最後まで救われることはありません。しかし、「リセット」ではある意味、時はやさしく動いています。しかし、その分、主人公は時の流れに流されているような感じです。「スキップ」は時が過酷な分、それに流されることなく、受け入れて立ち向かう主人公の姿が眩しい感じでした。

この「リセット」は、そういう意味のでシリーズとしてみるか単独で見るかで評価が分かれるかもしれません。

個人的には・・・・
最初は太平洋戦争時代の少女の静かに流れる時間とともにスタートします。私の生まれる前の時代ですが、こうした時代は意外と好きだったりします。しかし2部になってから、話がよく見えなくなります。しかし、次第に明かされるとてつもない出来事、なるほど、これが時と人のシリーズなんだ、、って思っていました。

「スキップ」と言う作品が私のお気に入りです。しかし、その作品と比較することが出来ない次元の作品であると言うだと思います。そういう意味で、この3部作とも全てを読まれるのは、まるで、フルコースの料理を食べるように楽しいものでした!2004.12.17

2004/12/11 10:09

投稿元:ブクログ

『時と人』シリーズ第3弾。想いはきっと時を越える・・・。

ぶっちゃけで言いますと。
初めどうしても物語に入り込めませんでした(汗)
微妙・・・。と(笑)
だけど、最後まで読んでみれば納得して
ステキな話だって感動しました。
読んで良かったと思った作品。

2009/11/13 23:31

投稿元:ブクログ

最初と最後の繋がりが粋でした。うおお―。時を越え世代を越え繰り返す命と記憶。
昭和初期の上品な女性のむかし語りで始まります。戦争の足音もまだ聞こえなかった時代から、とうとう食べるものに不自由していく様、学校の授業がどんどん少なくなり、いつしか軍事工場と化してしまう様。
北村氏は男性なのに、ものすごく裕福で上品な女性を表現するのがうまいなあ・・・と思います。
しかもただ上品な女性じゃなく、戦争時代を学生で過ごした女の子、という設定をとてもうまく表現していると思う。
本当に戦争時代を生きた女の人が描いた日記を読んでるようでした。
主人公たちは戦闘機作りにかり出されます。
そこでも悲壮感は少なく、ただ毎日を淡々と、それでも時々は誰かが焼け死んだりする日常を生きる普通の女の子。
中盤でいきなり場面が変わり、今度はあるお父さんの話になります。設定が「オレンジガール」っぽい。
今度はある男性の少年期のお話。ある時貸本をボランティアで行っている女性の家を訪れますが、そこで彼に異変が・・・という内容。ここらへんからだだだ~!と怒濤のように前半と話がつながったかと思うと悲劇がかぶさり奇跡がかぶさる。
二つの物語が合致するところから予想外の展開で、やられた!て感じです。うまいなあ・・・。
驚きと感激の繰り返し。最高の盛り上がりであの幕のひきかたはすごい!やられました・・・
めちゃ面白かったです。