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Black Jack The best 11 stories by Osamu Tezuka 17 (秋田文庫)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:12,155円(110pt)
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紙の本
健気なピノコが愛しく感じられる一巻
2005/09/20 07:45
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
少年チャンピオン・コミックス版、それも新装版ではなく旧版の「ブラック・ジャック」は全巻持っているのですが、私が持っている版には収録されていない作品がいくつかあるということを最近初めて知りました。その未収録作品のうちの3つがこの秋田文庫版17巻で読めると聞き、この巻を手にした次第です。
確かに私がこれまで読んだ記憶のないものがあります。それは以下の3話です。
「金!金!金!」
「不死鳥」
「おとずれた思い出」
「不死鳥」は手塚の代表作のひとつ「火の鳥」を意識した作品です。
少年チャンピオンで連載時に一度は発表されていながら、なぜその後単行本に収録されなかったのか、その経緯はわかりません。本巻にもその事情はつまびらかにされていません。
この巻に収められた「おとずれた思い出」「ピノコ再び」そして「台風一過」の三作品では、ピノコの切なさが胸を打ちます。
ブラック・ジャックが硬質でストイックな倫理観を大上段から振りかざす一方で、ピノコは健気で一途な姿勢で人の心に迫ってくるのです。
紙の本
ピノコ賛歌
2003/09/09 00:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
手塚漫画の魅力を、この巻の解説者である里中満智子さんは「社会性」「ストーリー性」「あぶないお色気」「暗さ」「重さ」「キャラクターの多彩さ」と分析している。里中さんは、一ページあたりのストーリー展開のスピードに言及して、それが手塚治虫の本来のリズムだと感嘆する。自身が漫画家であるだけに、手塚の文体の魅力がよく見えているのだろう。里中さんはそんな職業的な専門的解説の中で、さりげなくこんな一文を書いている。「ピノコのあぶないお色気も、手塚作品の底に流れる主旋律の一本だ」(259頁)そのさりげなさの中に、里中さんのピノコに対する愛情のようなものを感じる。
この秋田文庫版第17巻は「ブラック・ジャック」生誕30周年を記念して、3年ぶりに発売されたものだ。その第一話が「ピノコ再び」という作品である。あえて記念すべき巻の巻頭にピノコの挿話を持ってきたともいえるほど、ピノコは漫画「ブラック・ジャック」において重要で、人気の高いキャラクターだといえる。里中さん同様、ピノコファンは多い。
ピノコはブラック・ジャックが創造した人造人間である。ピノコは「畸形嚢腫」(秋田文庫版では第1巻収録)という物語で初めて登場した。ある身分の高い女性の腫瘍から彼女は誕生する。ピノコはそのことを知らないし、腫瘍を切断した女性はピノコの姿を見て「いやらしい子」と吐き捨てる。漫画「ブラック・ジャック」という作品は、そのようにして生まれ、姿かたちは幼児のまま、言葉も舌たらずの発音だが、思考はりっぱな女性であるピノコの、ブラック・ジャックに寄せる一途な愛の物語ともいえる。「ピノコ再び」ではピノコを里子に出そうと決心したブラック・ジャックが自身の病気を通じてピノコの存在を肯定する物語だが、捨て子同然のピノコにとってブラック・ジャックと暮らせる生活は憧れだったにちがいない。挿話の最後の場面で、ブラック・ジャックから同居を認められたピノコの表情の美しさはどうだろう。この時初めてピノコは、手塚漫画の個性豊かなキャラクターとして誕生したといえる。
この巻にはその他「畸形嚢腫」の続編ともいえる「おとずれた思い出」や台風の中一人ブラック・ジャックの棲家を守るピノコを描いた「台風一過」も収められている。ピノコの魅力が思う存分味わえる、貴重な一冊である。
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カプセル
2023/10/15 05:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ないものねだり - この投稿者のレビュー一覧を見る
カプセルが喉に引っかかると涙が出てくる。普段全く自覚の無い自身の体の構造を痛い程思い知らされる事になる。