- 出版社:筑摩書房
- サイズ:21cm/1冊
- 利用対象:一般
- ISBN:4-480-81634-8
テーブルの上のファーブル moonshiner
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- 税込価格:1,575円(45pt)
- 発行年月:2004.5
- 発送可能日:1~3日
- 本
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商品説明- 「テーブルの上のファーブル moonshiner」
すべては机上の空論から、すなわちテーブルの上から始まってゆきます。空に昼月、机上に昼酒。酔いがまわったら、昼寝もまたよし。雑誌のようで、絵本のようで、雑誌でも絵本でもない。あたらしい本のスタイル。【「TRC MARC」の商品解説】
ユーザーレビュー- 「テーブルの上のファーブル moonshiner」
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2004/06/09 14:38
本の中に迷い込んでしまったような時間。
投稿者:ポカ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の中に迷い込む。
そんな感じだ。
例えば、
森の中に迷い込んでしまって、
鳥の声を聞いたり、
森の空気をすいこんだり、
森の家のおばあさんに美味しいシチューをごちそうになったり
ときには、狼とかがでてきて驚いたり、
夜の闇におびえたりしながら、
なんだか不安だけれど、
なんだかたのしい。
そんな感じ。
ワタシたちが、迷い込む森を
テーブルの上で作り出してしまった。
クラフト・エヴィング商會の技。
さすが!である。
迷い込んでも、
帰り道のヒントはいろんなトコロに散りばめられていて、
フフフってな感じです。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2004/05/31 21:10
夢かうつつか、本というものの不思議を感じた一冊
投稿者:風(kaze)(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
本のタイトルを見て、ファーブル昆虫記の虫の世界を題材にしているのかなと思っていたら、全然違いました。ここでのファーブルというのは、fable 「寓話」のこと。発音は本来はフェイブルなんですが、本書が世に出るそもそものきっかけになった「机上の空論」をアレンジして、テーブルの上のファーブル。語呂もいいしね、ということでタイトルはこれで行こうとなったみたい。
なので、テーブルの上に立ったファーブル先生がランプの周りを飛び回る蛾を観察しているとか、そういうシーンは出てきません。ただし、虫たちの研究の合間の気晴らしに、ファーブル先生がヴェルヌの『八十日間世界一周』をテーブルの上で読み耽っていた、ということはあるかもしれないけれど。
もといっ。本書の内容なんですが、空に昼月、机上に昼酒を置いたふたりの人物がテーブルを挟んでの雑談あり、「もぐり酒場」なる場所でささやかれた独り言あり、鉛筆たちの対話あり、とりとめのない夢想と言ってしまうと悪く聞こえますが、まあ、不思議と夢がブレンドされたみたいな話が並んでいるっていったらいいのかなあ。本の内容の説明が下手でごめんなさいなんですが、うまいこと説明しようとしたそばから蜃気楼のように文章が朦朧としてしまう、夢かうつつかグレイゾーンの世界に溶け込んでしまう、そんな味わいの本です。
なかでも本書の白眉として読みごたえがあったのが、「吉田健一の「酒は代用にならないという話」を読みながら考えたこと」。本書を開いたその中に、吉田健一のエッセイが本を開いた形で読めるようになっているんですね。そして吉田健一の開かれた本の周りに、本書の筆者の独白というか感想が書き留められています。この「本の中の本」という趣向がいかしてるなと思ったことと、吉田健一の文章の味わいが素敵だなと思ったことと、その文章にエールを送る筆者のつぶやきがいいなと思ったことと、この三つの点でとても心地よい読みごたえを堪能しました。
たまたま最近、吉田健一の『怪奇な話』という文庫本をネットで購入していたこともあり、いいタイミングで吉田健一の文章に接することが出来たなあ、読みたい気持ちに誘ってくれたなあと、私の芋蔓式読書にかなう一節でした。乾杯!
翻訳家、岸本佐知子さんが飛び入りのように本の中に登場したのには、意表を衝かれました。数日前に読んだのが、ミルハウザーの『エドウィン・マルハウス』だったから。翻訳されていたのが、岸本佐知子さんだったんで、こういうタイミングの良さはなんかいいなあと。
クラフト・エヴィング商會の本は、これと『クラウド・コレクター(手帖版)』の二冊きり読んでいないので、あれこれもっと読んでみたくなりました。
本というものの不思議な存在、在りようについて思いをめぐらすことのできた一冊です。







