- 出版社:文芸春秋
- サイズ:16cm/278p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-16-763103-2
センセイの鞄 (文春文庫)
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(4件のユーザーレビュー)
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- 税込価格:560円(15pt)
- 発行年月:2004.9
- 発送可能日:24時間
- 本
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商品説明- 「センセイの鞄」
【谷崎潤一郎賞(第37回)】【「TRC MARC」の商品解説】
ユーザーレビュー- 「センセイの鞄」
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/12/25 01:54
淡々と・・・じわじわと
投稿者:かさ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡々と真面目な会話がじわじわと染みてきました。
ツキコさんとセンセイの話。
センセイって結局何歳なんだろうか??
なんて考えつつ何歳でも恋愛はするよなぁとも思えました。
センセイが頭を撫でるシーンが好きです。
素直にいいな〜って思ってしまいました。
ツキコさんは表面上は冷静な人だと思うんです。
でもセンセイの前だと子供なところがあって。
好きな相手にだけ見せる表情とか可愛いらしくて。
話が淡々と進んでいくので,恋愛に発展していくのが分かりにくい気もするのですが。
それでも恋愛って,好きな人がいる生活っていいなと思えます。
短編が集まってて,まとまった時間が無くても読みやすいです。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2004/09/07 23:09
何回読み返しても心に響く名作である。
投稿者:トラキチ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰にでも思い入れの強い作品というものがあるであろうが、私にとってはこの作品はとっても思い入れの強い一冊である。
読書好きのあいだでは読まれた方の方が多いと思えるが、敢えて文庫化に伴い再読してみた…
何回読み返しても心に響く名作である。
ツキコさんとセンセイ。
まさに理想のカップルである。
二人がお互いをいたわっている姿に胸を打たれない読者はいないはずだ。
きっと私たち読者が純粋に本を愛するような感覚で二人は愛し合っているのであろう。
愛という言葉を使ったが、本作においては恋という言葉の方がふさわしいかな。
私たちが忘れかけつつあるあの頃の人に恋する気持ち(胸が締め付けられたりあるいは胸がキューンとなったり)を体感出来ることが出来る作品である。
文庫本で約270ページの作品であるが、いろんなシーンが脳裡に焼き付いて離れない。
『よくわからないや。
わたしはつぶやいて、センセイの家を後にした。
もう、どうでもいいや。恋情とかなんとか。どっちでもいいや。
ほんとうに、どちらでもよかった。センセイが元気でいてくれれば、よかった。
もう、いい。もう、センセイに、何かを望むのはやめる。そう思いながら、わたしは川沿いの道を歩いた。』
ツキコという名前は“月並み”という言葉から名づけたのかなと私なりに解釈している。
それだけ月並みな事柄が多い。
きっと大勢の読者の方がいろんな過去の想い出があるはずだ。
本作の読み方も十人十色である。
過去の自分の恋愛と比べる人もいるだろう。
現在の自分の周りの人に対する接し方を考え直すのも良い。
私は、本作に出てくるような居酒屋で女性と一緒にきんぴら蓮根をつまみにして一杯飲みながら本作について語り合いたいなと思った。
それが私の理想の恋愛像なのかな。
でも私はビールをついでもらいますが(苦笑)
『遠いようなできごとだ。センセイと過ごした日々は、あわあわと、そして色濃く、流れた。
センセイと再会してから、二年。センセイ言うところの「正式なおつきあい」を始めてからは、三年。それだけの時間を、共に過ごした。
あのころから、まだ少ししかたっていないのに。』
淡々と語られる川上さんの独特な文章。
しかしながら読者にもたらす感動はとっても深遠である。
未読の方は必ずツキコさんやセンセイの魅力に酔いしれるはずである。
本作を読んでツキコさんやセンセイとともに過ごせた時間を強く感謝しなければならない気持ちで一杯である。
そういう読み方がこの作品の本来の趣旨であろうと信じたい。
トラキチのブックレビュー
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/11/08 10:49
境界線上に長く滞在したふたり
投稿者:kumataro(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
センセイの鞄 川上弘美 文春文庫
肩の力が抜けた、ゆったりとした上手な文章です。リラックスできます。ツキコさん37才と30才ぐらい年上の元高校国語教師(ツキコさんが教わった。)居酒屋で偶然出会って飲み友達になりました。恋愛関係があるようなないような感じで物語は始まりました。
センセイの人生は淋しい。食べ物の話が物語を引っ張っていきます。ツキコさんはいったい何の仕事をしているのだろう。(最後まで記述はありません。)
ツキコさんの人生は、結婚をあきらめている人生です。彼女のこれから過ごす人生には何も予定がありません。そんな生活にちょっぴりほしいのが「愛情」です。彼女の女性としての魅力は何だろう。年寄り向けの魅力あり? 彼女はセンセイがらみで悩みます。彼女の気持ちはよくわかるけれど、わたしにはセンセイの気持ちはわかりません。センセイの心は「無」です。
この本は、30代女性にとっての絵本です。夢の中です。センセイと生徒の関係を引きずっている部分があります。60代と30代をひきずっている部分もあります。制限された範囲内での恋人同士です。妻を亡くした男性と未婚の女性です。ひとことで言うと「境界線」です。超えてはいけない線上にふたりは長い間滞在し続けます。ふたりからかもし出されてくる柔らかな雰囲気が本の中いっぱいに満ちています。こういう生き方もあるのだなあと思わせてくれます。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2005/01/12 22:39
恋愛小説だったのね…がっかり。
投稿者:うさしー(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
37歳、独身のツキコさんは一人で飲み屋に行ってしまうような人だ。
そこで高校の恩師と再会する。
特に約束するわけでもなく、飲み屋で会えば会話を交わし、好きな物
を食べ、酒を飲む。酌なんかしなくていいし、勘定も別だ。
親子以上に年の離れた二人だが、この関係がいいなあと思った。
センセイの唐突に始まる話も良いし、「はあ」とか相槌を打つツキコ
さんもいいよなあと思った。
予備知識ゼロで読んでしまったのがいけなかったのかも知れないが、
二人には「恋愛」して欲しくなかった。
二人の年齢を考えると、ツキコさんのセンセイへの気持ちは「憧れ」
程度にして欲しかったと思う。そしてセンセイはどうしてツキコさん
と「おつきあい」する事にしたのか、それがどうしても理解できない。
残念ながら私には二人の恋愛については納得できなかったが、多くの
人から好評を得ている作品である。
また短編をつないで一遍になっているようなこの小説の雰囲気自体は
とても良かったので他の作品も読んでみたいと思う。







