- 出版社:講談社
- サイズ:20cm/261p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-06-212597-8
車掌さんの恋
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- 税込価格:1,680円(48pt)
- 発行年月:2004.9
- 発送可能日:7~21日
- 本
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商品説明- 「車掌さんの恋」
大人に憧れる少年、自由に生きたい女子高生、過去にしばられる男…。それぞれの思いを乗せて電車は行く。そこにレールのあるかぎり−。電車がはこぶ、どこか懐かしい5つの物語を収録。『小説現代』掲載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧- 「車掌さんの恋」
| 車掌さんの恋 | 5-54 | |
|---|---|---|
| 中吊り泥棒 | 55-104 | |
| ボックス・シート | 105-154 |
著者紹介- 「車掌さんの恋」
有吉 玉青
- 略歴
- 〈有吉玉青〉1963年東京都生まれ。ニューヨーク大学大学院演劇学科修了。著書に「黄色いリボン」「ねむい幸福」「私はまだまだお尻が青い」など。
ユーザーレビュー- 「車掌さんの恋」
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2005/01/13 00:11
線路は続く……。人生を乗せて走る電車。
投稿者:花の舟(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡いピンクの表紙が、はんなりと優しい装丁。5篇からなる短編集です。
どこかとぼけたような印象のタイトルが示すように、電車にまつわる話が、それぞれ趣を違えながらいい味わいを出しています。主人公たちは、各編で異なっていて、同じ時、同じ車両内の人々について描いたのではないのですが、全体を通してみると、まるで同車両に乗り合わせたかのように、各主人公の想いや日常のひとこま、人生模様がうまく収まっていると感じられます。
表題作の「車掌さんの恋」は、忘れがたい過去の恋人への想いと毎日の生真面目な勤務の様子が綴られていくなかに、突如出現するイレギュラーな小事件が、小気味いいアクセントになっています。前方確認、指差し確認、「発進」のかけ声など……、一定のリズムで寸分の狂いもなく行われる車掌さんの動作と、過去の恋を逡巡する気持ちが、アンバランスな対比で面白い効果をあげていると思いました。
中学1年生の太一が、青春時代に突入していく諸々を描いた「中吊り泥棒」は、特徴的な登場人物が脇をかためて、わくわくする展開でしたし、「きせる姫」は、湊(みなと)と尚子、2人の女子高生の友情が現代っ子らしく描かれ、この年代特有の心の揺れが、ある意味爽やかさを誘う話でした。
「あみだなの上」が、何と言っても掉尾を飾るにふさわしい好篇でした。人生を線路に喩えて語ることはよくあることかもしれませんが、その終焉の時を、走る電車と重ね合わせて、走馬燈のように過去に想いを巡らせる主人公がなんともいい。
苦く切なく、未だ呑み下せないわだかまり。
人間は綺麗事で生きられるほど単純なものではなく、たった一人のたった一度の人生に、点々と染みを遺しながら、死の時までを生きるものだと感じたのでした。
しかしながら、生きてきた道筋はこんなにも愛おしく、過ぎてしまえば夢のように脳裏に立ちのぼってくるさまが、しみじみとした味わいの物語でした。
5篇それぞれの妙味を満喫して、“ちょっとそこまで”の旅をさせてもらった本でした。
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2004/11/12 19:54
電車に乗って
投稿者:オクヤマメグミ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞の書評欄に掲載されていて気になった一冊。
「車掌さん」という少しレトロな響き。まずはタイトルに惹かれたのだと思う。本書には五つの物語が収められている。
全ての舞台が電車内というわけではなく、一場面として取り扱われる程度だが、通勤や通学で慣れ親しんだ空間でこんな物語が生まれることもあるんだ…と新鮮な気持ちで読んだ。
「きせる姫」が印象に残っている。
帰りの電車で交わされる台詞がいい。
どうしようもなく落ち込んだ気持ちを、予想外の言葉が救ってくれる時がある。わかりあう二人の明るい笑い声が聞こえてくるようだった。







