外道忍法帖 (河出文庫 忍法帖シリーズ)
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- 税込価格:893円(25pt)
- 発行年月:2005.4
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ユーザーレビュー- 「外道忍法帖」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/01/08 13:02
戦中派・山田風太郎の痛烈な一撃!
投稿者:東の風(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
黄金の埋蔵場所を示す十五個の鈴。十五人の童貞女の秘所に秘められた十五の鈴をめぐって、由比正雪(張孔堂)配下の甲賀衆十五人、松平伊豆守配下の天草党(伊賀者)十五人、前述した童女(大友・くノ一)十五人の忍者たちが、三つ巴の死闘を繰り広げるストーリー。
己れの傷がそのまま相手に反映される「忍法 山彦」。皮膚が刃も通さないなめし皮に変じる「忍法 肉鎧(にくよろい)」。女の愛液、男の精液を摂取することで、女、男のいずれにも変身することが出来る「忍法 おんな化粧」「忍法 おとこ化粧」。砂によって絵を描く大道芸の砂絵の如く、自分の分身を描き出す「忍法 水絵」。などなど、忍者たちの奇奇怪怪、不思議の忍法の数々が面白いですね。よくもまあこれだけ色んな技を考えるものだなあと、作者の奇想の妙に恐れ入りましたってな感じ。
ただし、忍者の総数が多いため、話の半ばからどちらが甲賀者か伊賀者かよく分からないうちに、忍法が繰り出されてはどんどん死んでいく。話のテンポがモルト・アレグロ(非常な急速調)で進撃していくところにわくわくした反面、『甲賀忍法帖』のトーナメント十番勝負などと比べるとせわしない印象を受けました。
とまれ、奇天烈な忍法が矢継ぎ早に繰り出されていく面白さは、やはり並のものではありませんね。ラストは、戦中派・山田風太郎の痛烈な一撃と言うしかないなあ。
スピーディーな展開と相俟って、存分に楽しんだ一冊。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/04/09 23:14
肩の凝らない娯楽作品。怪奇ではあるが、エログロではない。
投稿者:萬寿生(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
天正少年使節団がローマ法王より下賜された百万エクーの金貨を追って、15人組3群の忍者集団の三つ巴の闘争が描かれる。一組は隠れキリシタンの十五童貞女、くの一である。他は松平伊豆守の伊賀忍者と由井正雪の甲賀忍者である。奇怪な忍法が多数登場する。山田忍法帖の全忍法が登場しているかのようである。登場人物が多いために自分の忍法を披露する前に倒されてしまう者もいる。物語の最後までに主要登場人物45+2人を全員殺すために、とにかく話の展開が速い。ほとんど相打ちで死んでいく。怪奇な忍法同士の戦いは面白いが、この物語の背景となる徳川幕府草創期のキリシタンや長崎の風俗等も綿密に調べたうえで書いているようである。登場人物間の人情関係も描かれているが、肩の凝らない娯楽作品である。怪奇ではあるが、エログロはない。







