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日本の右翼(ちくま文庫)

  • 出版社:筑摩書房
  • レーベル:ちくま文庫
  • サイズ:15cm/377p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-480-42050-9

日本の右翼 (ちくま文庫)

猪野 健治 (著)

  • 全体の評価 51件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:88225pt
  • 発行年月:2005.4
  • 発送可能日:1~3日
  • 文庫

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5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/09/27 20:26

「右も左も蹴っ飛ばせ」を思い出しました。

投稿者:佐々木 昇(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 右翼と言うと、黒塗りのバスに日の丸、軍艦旗をはためかせ、軍歌をがなりたてる暴力的な集団というものを連想する。そういうイメージを抱いている人は、まずもってこの本を手に取ることもないだろうし、ページすらめくってみようとも思わないだろう。

 孫文の辛亥革命を支援した宮崎滔天について知りたくなり、書店の棚をなぞっているときに本書が目にとまり、たまたま目次をみたらば宮崎滔天の名前があったので手にした次第だった。
 二部構成になっていて、第一部が歴史と変遷、第二部が人物と思想とに分かれていて、そもそも「右翼とは」というところから説明が始まるのがうれしい。「またそんな右翼的なこと言って」とか「左翼的なこと言って」と他人を自身と異なる位置に置きたいときに使ったりするが、使っている本人が右翼、左翼という意味も知らずに用いているケースは往々にして多い。

 そして、第二部の人物と思想だが、普段、あまり馴染みのない人々の名前が多いために概略がつかめずに苦労した。むしろ、冒頭に出てきた頭山満や内田良平などについては夢野久作の『近世快人伝』で読むほうが人物像がつかめておもしろいのではと個人的には思った。
また、日本の占領政策を主導したGHQの右翼に対する締め付けがきつかったため、笹川良一、児玉誉士夫の名前は知っていても、今に至っても右翼の実態はタブーとなっていて曖昧模糊となっているのが残念である。
しかしながら、丹念に読み進んでいくと戦前の右翼と左翼とが共同行動をとることがあったという事実に感心した。頭山満と伊藤野枝が同郷ということを省いても、このことによって大杉栄と後藤新平とが結びつく背景が理解できた。
 そして、市川房江が右翼とも関係があったことに驚くが、確か、民主党の管さんは市川房江の政治支援をしていたのでは。

 宮崎滔天のことを調べていて手にした本書だが、中村弥六がフィリピンの独立革命軍の資金を横領していたのには驚いた。このことで孫文の辛亥革命も窮地にたたされたのだが、中村弥六はなぜ横領したのだろうか。その金で何をしようとしたのだろうか。
 疑問が残ってしまった。



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