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ソニー本社六階

ソニー本社六階

竹内 慎司 (著)

  • 全体の評価 41件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,47042pt
  • 発行年月:2005.4
  • 発送可能日:7~21日

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商品説明- 「ソニー本社六階」

国際的優良企業からの転落。そのときソニーでは、何が起きていたのか? 本社「6階」経営企画部からソニーの内幕を見続けた元社員が、その特異な体験を語る。先進的企業の代名詞、ソニーの知られざる世界が今、明らかに!【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「ソニー本社六階」

竹内 慎司

略歴
〈竹内慎司〉早稲田大学政経学部政治学科卒業。ソニー株式会社入社。経営企画部、本社投資企画室、経営戦略部等を経て、欧州系証券会社に転職。現在、英国の政府機関のマネジャーを務める。

ユーザーレビュー- 「ソニー本社六階」

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/04/16 17:24

腐った官僚的大組織を告発する愛するが故のソニー批判。

投稿者:まさぴゃん(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

ソニーのインサイダーによる暴露本。ちなみに、読みやすく、これまでの国際優良企業ソニーのイメージを、ひっくり返してくれるので面白かった。ソニーの低迷振りの理由が、よく理解できた(笑)。
これは80年代多角化した日本大企業のダメぶりの内部告発。『任天堂がプレステーションをつくっているソニーの子会社よりも高い利益を安定的に上げていることや、ソニーがLCD(液晶ディスプレイ)の分野で合弁を組んだ韓国サムソン電子がソニーの1年分の利益を1ヶ月あまりで稼ぎ出していることを認識していない社員は、意外に多かったりする』というフレーズは、低収益率でコングロマリットディスカウントにして大企業病の現状をよく表わしている。ipodで携帯音響機器の分野をアップル社にかっさらわれたり、パソコンも薄型テレビの分野も乗り遅れている理由が納得できた。
著者の主張は『自尊心ばかり強い大賀社長(当時)の批判を許さない経営者としての無能さが、「人事と投資への評価体系」を崩壊させて災厄を招いた。そして一番はコロンビアピクチャーズの買収に伴う巨額(数千億円)の損失を出し、それを会計処理で隠すことで自浄作用を失ったこと』というもの。また全体を通して、大企業の官僚主義がいかにビジネスを阻害しているかということがわかる。また広告宣伝能力の高いためそれが世間に伝わらず、流動性のない社員も自尊心ばかり高くなり現実が見えなくなっていると指摘する。
ただ著者がソニーを辞めた落ち武者なため「ものごとの両面の公平性」が欠けていると思う。というのは、チャレンジをして大やけどを負わなければ、やはり新しい価値は生み出せない。つまり馬鹿のような無駄な投資や野放図な海外進出は、それが必ずしもマイナスばかりではないと思うからだ。ソニースピリッツ「初めて」への挑戦は、重要なことだ。曲がりなりにも生き残っているのだし。とはいえ1兆円を超える有利子負債を抱えるダメ組織は、確かにヤバイが。
あと経営企画室という雲上人の本社スタッフのみの視点は、そもそも「ものづくり」という泥臭いメーカーの現実がまるで実感できておらず、「一面」しかわかっていない気もした。話題が終始、組織論と投資効率に絞られている部分も、その意を強く感じる。彼のソニーの腐りきった現状への絶望は妥当な批判だと思うが、エリートのわがままの気もする。会社の費用でハーバードに留学し31歳でヨーロッパをまたにかける投資案件を任せてもらっている著者の姿は、ため息が出るほど羨ましい。人材への投資と懐の甘さは、限りなく日本企業。多摩大学学長の中谷巌が日産時代にハーバード社費留学を結局ただで会社を辞めたことや、作家阿川弘之の息子で米国公使阿川尚之が、ソニーにロースクールに3年も留学させてもらいすぐ辞めたことなどを思い出す。フリーライダーの典型。MBAと会社を辞められるだけのキャリアは、彼の主張するとおりエレクトロニクス部門が爪に火をともしコストダウンしている中から生まれているのだ。とはいえ自浄能力を失った会社に嫌気が差したのは分かる。が、本社企画戦略スタッフには、その自浄作用を創りだす神聖な義務と使命があるのだと僕は思う。弱い立場の一サラリーマンとして物凄く共感できるが、同時に甘い意識だなとも思った。もちろん僕が同じ立場ならやはり、これ以上できたかというとそれは疑問だけど。会社を辞めた竹内さんは、ある意味真摯で誠実で純粋な人だったんだと思います。そして、この本もソニーを愛するが故と言う印象を強く受ける。まぁ内部告発は、自浄作用を失った組織への最後の手段ですからね。

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