- 出版社:柏書房
- サイズ:20cm/318p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7601-2701-1
魔王と呼ばれた男北一輝
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- 税込価格:2,520円(72pt)
- 発行年月:2005.4
- 発送可能日:1~3日
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商品説明- 「魔王と呼ばれた男北一輝」
2・26事件で処刑された北一輝。彼の法華経信仰や霊的体質などといった「霊的側面」に光を当て、「革命家」や「ファシスト」といった称号では言い尽くせない北一輝のもう一つの顔を描き出す。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「魔王と呼ばれた男北一輝」
藤巻 一保
- 略歴
- 〈藤巻一保〉1952年北海道生まれ。作家・宗教研究家。仏教・陰陽道・神道や易占などの東洋思想をはじめ、西洋の神秘思想にも造詣が深く、数々の著作を発表している。
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ユーザーレビュー- 「魔王と呼ばれた男北一輝」
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2007/10/07 07:25
神秘主義者と革命家
投稿者:cuba-l(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
北一輝について、その神秘主義的行動から解析を試みた異色の評伝である。
戦争への不安と社会不安が渦巻く昭和初期における北は、天才思想家、社会主義者、国家主義者、革命家、恐喝屋、事件屋、等々相矛盾するような様々な顔をもち、国家を揺さぶる様々な事件に暗躍した巨大な影としても知られるが、理想を追求する求道者のような謹厳さと、豪奢な生活と夜ごと遊興を繰り返す卑俗さを合わせ持ち、二・二六事件後に銃殺された後今なお混迷の時代にあって妖しい光を失わない存在である。だから北一輝は研究の対象としても世俗的な興味の対象としても様々なイマジネーションをかき立てる人物だ。
この本ではそんな北一輝を、神憑りの神秘主義者としての面から足跡を追っている。北一輝には長く執拗に綴った「霊告日記」などの著作もあるが、これまではこうした活動を真正面から取上げた評伝や研究は少なかったようだ。むしろ、政治犯としての当局の追及を逃れるためにカモフラージュとして宗教がかった言動をしていたと簡単に片付けるものすらある。
しかし、幽霊を恐れ自らを法華経の行者であると認識している北一輝にとって、「心霊との交流は間違いなくリアルな現実そのもの」であったようだ。
卓抜した頭脳を持つことの自負。病弱な体と若くしての失明。徴兵検査も通らず進学もままならないことに加えて失恋に実家の没落。結局は通常の社会に居場所がなく、猛烈な自負と劣等感を抱えた自我を扱う場所としては、北一輝と言う存在にしかなかった。
そんな北が、実力があるのに世俗的な後ろ盾や権威もなく、各界に大物振りをアピールし影響力を維持していく存在でありつづけるための支えとしては、誰よりも明晰な頭脳と自負と虚勢だけでは足りなかったのかもしれない。
北は日本改造法案や国家改革のプログラムを生み出し、やがて激動の時代の中で策動の求心力として本人の好むと好まざるとに関らず巨大な座に至ってしまった。国家改革者として期待に応え続けねばならない重圧や負担も並大抵のものではなかったはずである。コンプレックスをバネにしたパワーだけではそんな自分をまかないきれないとき、一方では理性を超えた霊的な気づきこそが発想の源泉という意識もあっただろう。
そうした様々な要素があって最終的には霊的な支えこそが巨大な影響主としての北一輝を北一輝であり続けさせたという解釈もまた可能なのかもしれない。







