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ないた赤おに

  • 出版社:金の星社
  • サイズ:31cm/47p
  • 利用対象:幼児 小学生
  • ISBN:4-323-03882-8

ないた赤おに (大人になっても忘れたくないいもとようこ名作絵本)

浜田 廣介 (作), いもと ようこ (絵)

  • 全体の評価 55件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,47042pt
  • 発行年月:2005.5
  • 発送可能日:1~3日
  • 絵本

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商品説明- 「ないた赤おに」

赤おには人間たちとなかよく暮らしたいと思いました。家の前に「どなたでもおいでください」という立て札を立てますが誰も来ません。仲間の青おにのおかげで、人間たちと友だちになれたのですが…。昭和63年白泉社刊の再刊。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「ないた赤おに」

浜田 廣介

略歴
〈浜田廣介〉1893〜73年。早稲田大学英文科卒業。作家。
〈いもとようこ〉兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油絵科卒業。著書「ねこのえほん」「そばのはなさいたひ」でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞。

ユーザーレビュー- 「ないた赤おに」

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7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2011/02/03 22:32

大人になって読み返すほどに響く青おにの手紙

投稿者:wildcat(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

先日、父に「ないた赤おに」は家にあるかと訊かれた。

FMの本の紹介で聞いて読みたくなったのだそうだ。

持っていなかったので、職場から家までの途中の図書館に寄るも、
絵本版はすべて貸出中だった。

近所の本屋に寄ったところ、本書があったので、購入して帰った。

父は、自分でも職場近くの図書館に寄って、児童コーナーに案内され、
子どものいすに座って読んできたのだそうだ。

本書も興味深そうに読んでいた。

絵は、いもとさんの絵なのだけど、
オリジナル作品ほど個性を前面に出した絵といった感じではなく、
元のイメージの鬼を崩さずに、
でも、やっぱり、いもとさんだ、という雰囲気である。

父と娘の会話は、普段からも淡々としている。

父は、きっとこの本を学級会で話題にしたら、
いくらでも議論できるだろうなと言った。

それから、大人向けの作品だ、とも。

他に本の感想を語り合ったりしたわけではなかったが、
大人になってから絵本の話をできたことはなんとなく嬉しかった。

さて、本書の鬼は、鬼の姿をしているけれど、
心はその見かけとは違っていた。

仲間の鬼をいじめたことはないし、
いたずらっこに小石を投げつけられても、
にっこりわらって見ているような鬼だったのだ。

「わたしは、おにに生まれてきたが、おにどものためになるなら、
できるだけよいことばかりをしてみたい。

いや、そのうえに、できることなら、人間たちのなかまになって、
なかよくくらしていきたいな。」

そんな気持ちを心にしまっておけなくなった鬼は、
やさしいかな文字を使って、立て札を立てる。

その立て札には、心のやさしい鬼が住んでいて、
おいしいお菓子とお茶を用意して待っているということが書いてある。

ところが、人々はなかなかそれを信じようとしない。

やさしいけれど、短気なところもある赤おには、
立て札をめちゃめちゃに壊してしまう。

そこに、友人の青おにがやってきて、
赤おにに人間と仲良くなるためのある秘策を授けるのだった。

この作品のエッセンスは、
最後の赤おにが青おにを訪ねていくところに集約されている。

残されていた青おにの手紙と赤おにの反応。

余計なことは何も書いていないのだ。

会って一緒に仲良く交流しているのも友だちだが、
会えなくてもどこまでも思ってくれる存在もまた友だちだ。

自分は誰かをそんな風に思うことができるだろうか。

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6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/09/11 10:17

友達とは・・・

投稿者:泉 妃佳(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

何度読んでも切なくなるお話です。大切な友達、赤鬼の為に自分を悪者にしてまで頑張る青鬼の姿。新しい友達を得た時、本当に自分を大切に思ってくれていた友の存在、気持ちに気づく赤鬼の切なさ。いじめや希薄な人間関係の中に身を置く子供達に、是非触れさせたいと購入していた本ですが、涙無くしては読めず・・未だ読んであげれていない本なのですが、今、二人の子供達に読む時なのではと、手にとり、読み返し、この書評を書いています。1年生の娘は友達が大好きです!まだ傷つくことを知らず恐れない娘は、出会う人に声をかけ、友達になって!と笑顔いっぱい!!時には自分をぶつけ、喧嘩をしながらお互いを受け入れあい友達の輪を広げていっています。5年生になった息子は、少し複雑になった友達関係の中で些細なことをからからかわれ、嫌がらせを受けたことがあります。息子自身に解決をさせましたが、たまたま耳にした相手の親からの言葉に驚きました。「もし庇って一緒にいじめられたら嫌だから、庇ったり!とは言えない。」なるほど、いじめはなくならない・・・そう納得できる一言でした。確かに矢面に立つのはつらく、覚悟のいることでしょう。でも、全ての人が我が身可愛さで目をつぶっていたら・・。たった一人の勇気から、たくさんの勇気に繋がり、皆で戦えれば変わる事があるのでは・・と思わずにはいられません。人間と仲良くなりたい、自分をちゃんと知って欲しいと、真剣に悩み奮闘する赤鬼のひたむきさ。そんな友の気持ちを知り、何か出来ないかと手助けを買って出る青鬼の優しさ、強さが読んでいる私達に伝わってくる優しい本です。ほんの少しの優しさ、ほんの少しの思いやり、一人より一緒に笑い合える楽しさ、喜びを私は子供達に知ってもらいたい。そして、自分の出来る事をしてあげられる本当の友達を作ってもらいたい・・・自分より相手のことを考え、自分を犠牲にしてでも大切な友達である赤鬼君の為に動けた青鬼君のような、優しい気持ちを忘れずに育って欲しい・・・。そんな気持ちを込めて、是非この本を子供達に読んであげたいと思っています。

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5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/12/05 18:00

泣く鬼は鬼ではありません

投稿者:kumataro(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

ないた赤おに 浜田廣介作 いもとようこ絵 金の星社

 読み進めるうちに、わたしの心の中で、物語に登場する「鬼」は「オニ」となり「おに」となります。絵にある 赤鬼の顔は鬼の顔で あって、鬼の顔ではありません。人間になりたい鬼です。ベム・ベラ・ベロ(マンガのタイトルは忘れました。)創作のヒントはこの童話にあったに違いない。もしかしたら マンガ「どろろ」もそうかもしれない。
 読み始めてまっさきに浮かんだ鍵になる言葉は「人間不信」でした。こどもの気持ちになって読んでみます。ひとりぼっちの赤おにさんはかわいそう。ところで、おにって何? ほんとうにいるの? 鬼のような人はいるけれど、本当の鬼といえる人はいません。鬼は冷酷非情な生き物です。人間は、情に流されやすい生き物です。鬼でいつづけられる人は人間ではありません。赤おにさんと青おにさんの やりとりを見ているとドリフターズのコントを思い出します。いかりや 長介さんと高木ブーさんです。高木さんはウクレレを弾いています。雷様(鬼)も歳をとるし、家族もちです。
 だれかと別れるとだれかと出会います。青おにくんは、犠牲になったという設定ですが、犠牲では ありません。 この世の自然ななりゆきです。青おにくんには新しい友だちができますし、恋人もできるでしょう。 だって、青おにくんは、優しく正義感のあるいい性格をしているからです。
 わたしはこの本を読んだこどもさんに質問します。赤おにになりたいか、それとも青おにになりたいか、どっちをあなたは選びますか。さらに、人間と仲良くなる方法はほかにありませんかと。どちらがいいというこたえは ありません。ただ、意図的に人を利用してはいけないということは言えます。
 青おにくんは、自分が旅に出るところまで計算していました。おとなです。赤おにくんは、青おにくんを探す旅に出て、見つけた彼と一緒に村人たちに嘘をついてしまいましたと詫(わ)びるべきです。 村人たちはふたりを受け入れてくれます。村人たちは村人たちで、自分たちも悪かったと反省するのです。

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4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2011/03/20 08:11

生き方を教わった

投稿者:夏の雨(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 浜田廣介の童話『ないた赤おに』を初めて読んだのはいつだったろうか。
 しかもそれは読んだというより、誰かから読み聞かせてもらったかもしれない。それほどにこの童話と最初に出逢った記憶がないのだが、その内容はいつまでも忘れられない。
 「大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本」とあるように、いもとようこさんの、柔らかで温かい絵で再読できるなんてうれしい。

 物語は多分みんな知っているのではないだろうか。
 心やさしい赤おには人間と友だちになりたいと願っているのだが、村びとたちはやはりおにを恐がって近寄ってこない。そんな赤おにを助けるため、友だち青おには偽の乱暴者を引き受ける。赤おにがそんな青おにをこらしめることで人間の信頼を得ようというものだ。
 二人の計画はみごとに成功して、村びとたちは赤おにを友達と受け入れる。偽の乱暴者になった青おにはといえば、二人の計画がばれないようにと長い旅にでるのである。

 美しい友情物語だ。それだけでなく、生き方の指針でもある。
 青おにの最期の手紙に涙するのは赤おにだけではない。こんな青おにになりたいと、子供の私は思ったし、おとなの私も思う。
 この童話を通じて、他者をおもう自己犠牲を学んでいく。そういうことはもう古いだろうか。いや、きっといつまでもそれは大事なことだ。
 宮沢賢治ではないが、「ソウイウモノニワタシハナリタイ」。
 これからもこの童話はたくさんの人々に愛されつづけるだろう。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/02/03 00:46

鬼の話の中では一番心に残る名作

投稿者:チャミ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

ひろすけ童話の名作と言えば「ないた赤おに」ですよね。こんな心温まる鬼の話を節分の日に読んであげるのも子供たちにとってはいいかもしれません。。。
山にひとりで住んでいる赤鬼は優しくて素直な鬼。人間たちと仲良くなりたくて、誰が訪ねてきてもいいようにお茶やお菓子を用意して待っています。
「ココロノ ヤサシイ オニノ ウチデス
ドナタデモ オイデ クダサイ
オイシイ オカシガ ゴザイマス
オチャモ ワカシテ ゴザイマス」
こんな立て札まで立てて。。。
ところが誰も怖がって訪ねてくれないことにガッカリした赤鬼。
しょんぼりしていると、友人の青鬼が提案します。
「僕が村で暴れるから、君が助ければいい。そうすれば、君はいい鬼だと人間たちは分かるだろう」
このアイデアが功を奏し、赤鬼のうちにはたくさんの来客がくるようになりました。赤鬼も嬉しくてしかたありません。
そして、ふと青鬼のことを思い出し、彼の家を訪ねてみると…
「君と僕とで交流があると人間に不審に思われるので僕は旅に出ます。
ドコマデモ キミノ トモダチ 青オニ」
私たちは、この童話を読んでどこで感動するのでしょうか?
なんとかして人間と仲良くなりたいと思う赤鬼に協力する青鬼が、じぶんが犠牲になっても、その赤鬼の願いを叶えさせたいと努力するいじらしさでしょう。
村人の前で一芝居うち、さらに赤鬼のことを思って、旅に出る青鬼。
この童話には、友情や愛情のほか、細やかな気配り、そして真心など、人が忘れてはいけない大事なことがいっぱい詰まっているお話です。
優しさが失われつつある今の世の中で、子供たちに読んであげたい童話のひとつです。
いもとようこさんのふんわりとしたイラストが、物語を優しさで包み、情緒あふれる作品に仕上がっています。

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