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金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか(光文社新書)

  • 出版社:光文社
  • レーベル:光文社新書
  • サイズ:18cm/501p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-334-03306-7

金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書)

吉本 佳生 (著)

  • 全体の評価 52件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,26036pt
  • 発行年月:2005.5
  • 発送可能日:1~3日
  • 新書

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8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/03/06 01:14

どこかで見た、あの広告。

投稿者:関東蒲公英(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

「外貨預金、今ならキャンペーンにて片道手数料無料!」、「定期預金、元本保証で金利は1%」、「個人向け国債は当行で・・・」、「○○証券、○万円までの株式売買手数料無料」。
投資に興味のある人でも、お金は堅実に貯金あるのみと言う人も、最近こういう広告を沢山目にする機会が増えている事だろう。
大抵の場合、※印が記載され、広告の隅に小さな文字でリスクの説明がなされている。
この小さな文字に気がつかない人は論外だが、小さな文字を熟読し、リスクを十分理解したつもりであっても、気がつかない所に広告には載っていないような「リスク」という物は存在する。
「金融商品に興味はない。定期預金なら高金利で確実。」と思っている人も、少し立ち止まって本書を読んでもらいたい。
最近、他行よりも高金利である代わりに中途解約不能、或いは中途解約時に元本を下回るリスク性のある定期預金も増えている。銀行なら安心という時代でもなくなってきているのだ。
評者は金融商品について人並み以上には勉強をしてあるつもりでいたのだが、定期預金や、外貨預金についての意外なリスク、個人向け国債の利点等の項目には思わず目から鱗が落ちるような内容も多かった。使うつもりの無いお金なら、インフレが起こらないならば、定期預金に拘束されたとしても損はないだろうというのは、実は危険な事なんですね。
さらに、「もっと有利な商品があるのにも拘わらず、リスクの高い不利な商品を、我々は知らないうちに銀行や証券会社に押しつけられているのではないか。」そんな事も考えるきっかけになった一冊でした。
新書にしては一際分厚い本書ですが、前半にカラーで実際にありそうな金融広告の例が記載されています。また、所々でそうした広告の例が図示され、どちらの広告の商品が有利であるか等のクイズもあり、飽きずに最後まで読むことが出来ます。
投資を煽る物ではなく、金融広告の中にあるリスクをあぶり出し、適切な商品を選ぶ手がかりにしようという趣旨の本なので、投資嫌いな人にもお勧めできます。
問題は、この手の本をしっかり読む人は、金融商品に騙されにくいという事でしょうか。筆者が一番読んで欲しいと思っている層には、本書は読まれないのではないかなと思うと残念な気がします。
金融の世界では、リスクの勉強をそれなりにしている人からも金銭を騙し取る悪徳業者が少なからず居ます。しかし、それは全体から見れば少数の悪徳業者。実は、誠実な企業であっても「勉強しない無知な者から金銭を騙し取る事には躊躇しない」というのが金融の世界と言っても過言では無い様です。
金融機関にとって「都合の良いお客」にならないように、我々も最低限の知識は身に付けたい物だと、改めて思った一冊でした。

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/10/24 17:47

金融リテラシーと難しく考える前に本書の金融広告の解説を読んでみよう

投稿者:rindajones(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

橘玲の著書を先月から続けて数冊読んで、その中に本書の記述があったのがきっかけで手に取った。多くの種類の金融商品の広告を題材に、具体的に良し悪しを評価するもの。大半が「悪」なのだが...。

本書を読めば、「はじめに」の章にある

銀行、証券会社、保険会社などの金融機関を歓楽街にある”風俗産業”と同じような商売のやり方をしていると思っておけば、おおむね正しいイメージでつきあうことができる

という指摘に納得します。

怪しげな金融機関ははなから容易に除外可能だとしても、大いに名の知れた金融機関が「風俗店」だということに、多くの人は気づいていないかもしれない。いわゆる「金融機関神話」は未だに健全だと思う。私自身もそうだった。「そうだった」と言えることが先ずは進歩だと喜びたい。

本書で取り上げられる金融広告は全て架空のものですが、確かに何処かで見たことがあるような内容で、「これどういう意味だろう」と不思議に思いながらも契約してしまった自分を大いに恥じた。しかも、これらの金融商品を購入しても「風俗産業」ほどには楽しくない、という変なオチに苦笑いしてしまう...。もともと「風俗産業」は楽しめない性質なので、もっと始末におえなかったりする...(泣)。

幸いなのはそれらが大きな痛手ではないここと、まだまだリカバリーできる年齢ということ。つくづく本書を読んで良かったと思う。

著者は決して金融機関を闇雲に非難している訳ではない。悪意のある広告は除いたとしても、むしろビジネスとしてその存在を容認している。そしてこのような広告や金融商品が無くなることも夢見ているが、著者のいうようにそれは夢物語でしょう。その原因は金融機関にない。「風俗店」が決して無くならないのと同じ原因です。

ちなにみ、本書の末尾に「この著者の本を読もう!」には、橘玲の名前がある。更には、私も評価している山崎元氏の名前もある。そう考えると、自分の思想やテイストはどこかで首尾一貫しているのだろうと確信した。そして、そのテイストはそれほど誤りではないことに自信も、ちょっとだけだがついた。

ずっと以前の頃、自分の職業選択の時に真っ先に除外した職業が金融機関だった。時はバブル崩壊直後、バブル経済や世の中をずっと嫌悪していた。今ならばその理由は言葉に出来るが、当時は感覚でしかなかった。職業選択に金融機関を除外した理由は、単に「お金のことを考えるのは好きじゃない、ましてや他人のお金などはもってのほかだ」、程度のことだった。むしろ「お金」に関わることから逃げていたのが正確な表現。

今は少し違う。「お金」から逃げられない資本主義経済の世の中を受け入れ、更には世界が以前より見渡せるようになった現在は、「お金」を通して物事を考えるのは色々な意味で有益だと考えられるようになった。「お金が全てではない」という単純過ぎる思想は、実は「後ろ向き」だったと思っている。

No Money No Freedom という言葉は意外と深いのであった。

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