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坂の途中(集英社文庫)

  • 出版社:集英社
  • レーベル:集英社文庫
  • サイズ:16cm/214p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-08-747827-0

坂の途中 (集英社文庫 おいしいコーヒーのいれ方)

村山 由佳 (著)

  • 全体の評価 42件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:42012pt
  • 発行年月:2005.6
  • 発送可能日:1~3日
  • 文庫

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ユーザーレビュー- 「坂の途中」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/08/11 11:48

展開が停滞気味?

投稿者:ロングボーダー(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

村山さんの著書は
青春・恋愛ものがほとんどだと思います。
大人の一歩手前で感じるジレンマや悩み、
それに対し、もがき苦しむ登場人物たちの姿を
解りやすく文章にのせているように感じます。
大人になると忘れてしまうような
甘酸っぱい気持ち?を思い出させてくれます。
「坂の途中」は”おいしいコーヒーの入れ方”
シリーズの7作目。
初めて村山さんの著書を読んだのは、
この”おいしいコーヒーの入れ方”でした。
このシリーズは、まさに純愛中の純愛を
書き綴っているのだと思います。
帯に記されている
「恋をすると、人は強くなれるんだろうか。
それとも、弱くなってしまうものなんだろうか。」
という、主人公”勝利”の言葉に、
登場人物たちの現状の全てがあらわされています。
このシーリズは、文庫化される前に
村山さんの公式サイト上で公開されているので
内容の大半は読んだものでした。
Special Side Story「CALLING YOU」が
巻末に収録されています。
これは、本作登場人物である星野りつ子の独白です。
こういう、脇役のストーリーがあることで、
小説の世界がぐっと広がる気がして、
好きです。こういうの。
”おいしいコーヒーの入れ方”シリーズだけしか
読んだことがないと、村山さんの著書は
ある意味、甘ったるい恋愛物なのかな?
ってイメージがあると思いますが、
他の作品では、積極的過ぎるくらいな
青春・恋愛物もあります。
高校生サーファーが主人公の
「海を抱く BAD KIDS」という作品もあったりします。

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2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/08/23 22:57

勝利とかれんの進む道。

投稿者:オレンジマリー(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 一人暮らしさえすればかれんといつでも二人の時間が持てると思っていた勝利。心理描写が相変わらず繊細で具体的なので、実際に自分もそういう気持ちを味わっているような感覚になるのが村山さんらしい。どんなふうに緊張しているのか、どんなふうに衝撃を受けたのか、どんなふうに焦ったのか。そして、どんなふうにかれんのことを大切に思っているのか。

 “失恋”は痛くて仕方がなくても乗り越えなければならないこと。後々、あれは良いスパイスだったと思えるような未来に立てるように前向きにならなくちゃいけない。だけど、星野りつ子は体調を崩し、拒食症気味になり、倒れ…。本人は、前向きにならなくちゃいけないのを知っているようだけど、思いとは裏腹になっていってしまうと葛藤を抱えている。その葛藤もよく分かる。だけどそろそろ、いい加減立ち直らなくちゃいけない時期ではないかと思う。勝利にしても、気になってかれんへの後ろめたさも蓄積されていく一方だ。

 なんにも出来なくて、守ってやりたいと思わせるようなかれんだけど、本書で思い切った決断がある。自分で立てるようになりたい、という意志も感じ取れるし、それが何も勝利から離れようとしていることではないことは分かる。だけど、勝利にとっては距離問題が大きいらしく、バイトでも失敗を重ね、立ち止まってしまった。喝を入れてやりたくなるような姿。一時そうやって立ち止まってクヨクヨしても、心を強くして歩んでいかなくちゃいけない。時には、なんとかなるさという気楽な心構えで、成り行きに任せることも一つの手だと思う。本書はなんだか、登場人物のクヨクヨした姿が目立って「しっかりしなさい!」と背中を叩いてやりたくなりました。だけど、純粋さがそこには確固としてあるので微笑ましいし、現代を生きる私たちも決して忘れてはいけない部分なのではないかと思う。

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