日本の歴史をよみなおす (ちくま学芸文庫)
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- 税込価格:1,260円(36pt)
- 発行年月:2005.7
- 発送可能日:24時間
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商品説明- 「日本の歴史をよみなおす」
〔「日本の歴史をよみなおす 正・続」(1991,1996年刊)の合本〕【「TRC MARC」の商品解説】
書店員レビュー- 「日本の歴史をよみなおす」

本日2月27日は、歴...
ジュンク堂さん
本日2月27日は、歴史学者・網野善彦先生の命日です。
定説とされてきた日本の歴史観に異を投げかけ、真に歴史を論じるとは
どのようなことかを問い直し独自の網野史観を創り上げた大いなる存在。
日本の歴史に興味が無いとしても、その視点、発想の持ち方など
一度は触れておきたい。
ただし、その後に歴史の面白さに釘付けになるかもしれませんがーー
網野日本史の入門におすすめなのが、この『日本の歴史をよみなおす』です。
編集部に対する語りを書き起こしたものなので、非常に分かりやすく
そして面白い1冊。
【折々のHON 2011年2月27日の1冊】
関連キーワード- 「日本の歴史をよみなおす」
ユーザーレビュー- 「日本の歴史をよみなおす」
12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/01/01 19:32
百姓=農民ではない。文字から見ればあたりまえ!。これまでの日本史では無視。
投稿者:萬寿生(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
百姓=農民ではない。文字から見ればこのあたりまえのことが、これまでの日本史のなかでは無視されていた。日本は古代から海で隔離されて孤立した、農耕社会であったという、歴史の常識が、古文書を丁寧に読み解くことで覆されてきた。百姓とは文字どおり、種々の職業に従事する人々のことだったのである。貧しい水呑み百姓に分類されていた人々が、実は大々的な交易や、各種産業・事業を経営する、裕福な事業家だったのである。また日本列島は周囲を海で隔離された孤島だったのではなく、海や河川を交易路として、海外とも緊密な交易を行ってきていた、貿易立国でもあったのである。しかしこのような見解は、未だに中学高校の日本史の教科書には反映されておらす、学会に認められている見解ではないようである。
世間や学会の常識となっている思い込みを修正するためには、多大な努力と信念が必要であろう。著者は地道に事実を掘り起こすことで、この道を歩んできた。著者が発見発掘したこのような真実はいずれ学会の主流となるであろう。そのようなことが予感される著作である。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2012/04/18 10:02
歴史を検証する試み
投稿者:moriji(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
1991年発行の正、2005年発行の続、をあわせて全一巻とした網野史学の全体像が実に読みやすくまとまった好著です。コンテンツを見ると、「文字について」「貨幣と商業金融」「畏怖と賤視」を始め、女性、天皇、「日本」の国号、日本は農業社会か、悪党海賊、重農主義と重商主義などなど、いずれの章も、著者が日本の歴史感の定説を崩していった問題が満載されています。
どの章を読んでも非常にスリリングな論考が展開されていて、読み応え十分なのですが、私が特に魅かれたのが「畏怖と賤視」の章です。
特に、死穢、産穢など、かつてそれらを「清める」仕事として、ある意味尊敬の対象であった職能集団が、やがて「ケガレ」を扱う賤民として差別されていく変遷の問題。「清め」が「ケガレ」に変化して行く意識の構造の変化。なぜこのような変化が起こってきたのかを、著者は次のように述べます。「ケガレを恐れる、畏怖する意識がしだいに消えて、これを忌避する、汚穢として嫌悪するような意識が、しだいに強くなってきた」そしてそれに伴って、「ケガレを清める仕事に携わる人々に対する、忌避、差別観、賤視の方向が表にあらわれてくるようになったのだと思います」と極めて明快に述べています。
「畏れ」を失った人々。この言葉は現在の「なんでもあり」の風潮に対する、強い批評ともなっています。
このほか、中世から江戸期にかけての、百姓=農民 という常識をひっくり返す試み。例えば「水呑百姓」という言葉には、「土地を持たなくても生活して行くことのできる」職能人でもあったという指摘。「村」という言葉に含まれるイメージの誤り。女性の活躍、子どもたちの実際、海は文化を隔てるか?という問題などなど、目から鱗の歴史を堪能することが出来ます。
「これまで常識とされて、いまも広く世に流通している日本史像、日本社会のイメージの大きな偏り、あるいは明白な誤りの根はまことに深いものがあり、これを正すことはわれわれが現代を誤りなく生きるためには急務であると考えている」とあります。「歴史を学ばない国は亡びる」とは加藤周一の言葉ですが、常に歴史を検証していく試みもまた、非常に大切なことだと考えます。







