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- カテゴリ:幼児
- 発行年月:2005.8
- 出版社: ハッピーオウル社
- サイズ:26cm/32p
- 利用対象:幼児
- ISBN:4-902528-10-X
紙の本
ぼくのシチュー、ままのシチュー (おはなしのほん)
くまちゃんは、るすばんちゅう。ままがかえってくるまで、あまーい、すっぱーいりんごや、ぴっちぴっちはねておよぐさかなのえをかいて、はさみできって…。さあ、なにができるのかな...
ぼくのシチュー、ままのシチュー (おはなしのほん)
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商品説明
くまちゃんは、るすばんちゅう。ままがかえってくるまで、あまーい、すっぱーいりんごや、ぴっちぴっちはねておよぐさかなのえをかいて、はさみできって…。さあ、なにができるのかな?【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ほりかわ りまこ
- 略歴
- 〈ほりかわりまこ〉1965年東京生まれ。東京藝術大学大学院修了。東京、京都などでの絵画作品による個展を中心的に活動。
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紙の本
こんな風に遊びたい!
2005/10/16 10:56
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うっちー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ままがお買い物に行っている間、おるすばんのくまくんは、せっせとお絵かき。おなかがすいたので、りんごを描いたり、にんじんを描いたり。この、くまくんの描く絵がステキ!クレヨンで、しっかりと生き生きと上手に、でもみごとに子どもの絵になっているのだ。
さて、この後がユニーク。くまくんは、こうして描いた絵を、今度は切っていく。りんごはくるくると皮むきの要領で、野菜やさかなも乱切りや千切りに。そして、まぜてシチューにする。あぁ、子どもって、こうやって遊ぶんだなと、読んでいて楽しくなってくる。車も千切りにされて、シチューの中に入っているのが、また、おもしろい。
そして、次のページは、風にとばされて、くまくんのまわりに散る絵の切れ端。それを口をあけて、ぼーっと見るくまくんの表情!この、時間が一瞬止まったかのようなシーンがとてもいいと思った。こうして一生懸命遊び、「ぼーっと何かを見る」時間が子どもにはとても大切だと、語っているかのように思える。
帰ってきたママが買ってきたのもシチューの材料。こうして、くまくんの遊びの時間が、ママの作るシチューによって完結する。あぁ、幸せなくまくん!ベッドで、きょうの遊びを夢見ながら寝ているくまくんの姿が、一日の子どもの満足を表しているかのようだ。読み手にとっても満足のいく絵本♪
紙の本
このクマの絵は、プーさんとはちがって如何にもホントーらしいところがいいですね。しかも、料理にハサミでジョキジョキ、これって子供の夢かもしれません
2005/10/16 09:43
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、本来、新宿にあるジュンク堂書店で2005年の6月に開かれた児童書作家フェア第6回『ゆらちゃん・りまちゃん』に合わせて出される予定が、様々な理由で間に合わなかったと漏れ聞いています。
そこらの事情は理万子さんのHPを覗いてもらえば分りますが、そこにお詫びの文とともに、一枚の絵がついていて、それがこの本の扉になっています。画家さんというのは洒落たことをするものだなあ、などと感心してしまいます。閑話休題。
この絵本は、堀川理万子初めての創作絵本だそうです。彼女は今までも、数多くの本に挿絵を描いてきました。その彼女がはじめて、お話そのものから創ったというのですから、堀川にとってもこれはエポックメイキングなホンであるに違いありません。
既に書きましたが、絵の一枚は、以前、本が予定通りに出来ないと分かった時、HPで見てはいました。でも、あれと本では絵の大きさが違うので、タッチをこんなに変えたんだ、と感心。今までのイラスト・タッチから大きく絵本になっています。画材:アルビオン・ケントにグアッシュ、油性クレヨンとあります。やはりクレヨンの使用が大きいですね。
話そのものは、るすばんをしているこぐまがおえかきをし、はさみできり、シチューをつくる。そして、それがどうなるか-。というものです。
絵は、いかにも幼児のための絵本らしく、子供自身が描いたような、ある意味、ヘタウマふうです。クマさんとなると、プーさんのイメージが現代の日本人にはあるのでしょうが、実際はもっと鼻というか全体が細くて長いですね。生まれたての小熊はともかく、走り回るようになるとプックリというよりは、スリムというのが本当の姿です。で、この本でのクマは本物に近いです。
如何にも実際の小熊を徹底的に観察したんだろうな、と思います。で、さらに、クマさんが絵を描き始める、クレヨンをもつクマさんの足の指を見ます。堀川はそれを、絶対に人間のそれのように描きません。ちょっと見に変でも、これでいい、っていう主張を感じます。
その点、ウサギはちょっと口元がミッフィー風で、プロポーションが、我が家の長女が持っているピッチという指の大きさの人形そっくり、いやプーさんに出てくるコブタ君を思わせます。でも、似てる、とか何々風というのは、否定的な意味ではありません。ともかく、子供がすなおに受け入れることができれば、その世界に入り込むことができればいいのです。ともかく、いろいろなところにさり気無く顔を覗かせるウサギは、クマさんにとってだけではなく、この絵本にも、堀川にも不可欠な存在なのでしょう。
そしてリンゴを描く場面で、お、理万子さんでたな、とにやついてしまいました。そして、描いた絵をはさみでチョキチョキやり始めたところで、きっと堀川は、これをやりたかったんだろうなあ、と考えました。ともかく、圧巻です。コラージュっていうか、実際の絵を切ったんでしょうが、これは大胆ですね。見ていて思うんですね、これって闇鍋かな、って。
そして、最後に帰ってきたお母さんの優しいこと、まさに絵本の王道です。
でね、繰り返しますが、やはりカギはウサギじゃないでしょうか。関係ないのは分ってるんですが、ともかくウサギがポイント。その詮索はしませんが、我が家のピッチもウサギ風。ここらは娘に確認しますが、根っこは同じじゃないかな、なんて思います。巻頭のオモチャ箱にクチャってしてるところ、いいですね。
再び堀川のHPの記事になりますが、彼女は、これで創作絵本が予想以上に面白くて、もっと作品が出来そうだ、みたいなことを書いています。五味太郎も『絵本を作る GOMI TARO PICTURE BOOK WORKSHOP』のなかで、話がどんどん生まれてきて仕方がないようなことを書いていますが、彼女にも絵本の神様が微笑んだのかもしれません。