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北村薫のミステリー館(新潮文庫)

  • 発行年月:2005.10
  • 出版社:新潮社
  • レーベル:新潮文庫
  • サイズ:16cm/515p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-137329-9

文庫

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北村薫のミステリー館 (新潮文庫)

北村 薫 (編)

紙書籍

761 ポイント:7pt

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収録作品一覧

きいろとピンク ウィリアム・スタイグ 著 11-44
夜枕合戦 岸本佐知子 著 45-48
枕の中の行軍 岸本佐知子 著 49-51

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ユーザーレビュー

全体の評価 4
4.0
評価内訳 全て(6件)
★★★★★(1件)
★★★★☆(3件)
★★★☆☆(2件)
★★☆☆☆(0件)
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よんですぐ傑作!って思うものから、二度読んでやっと腑に落ちるもの、長女と一緒に首をひねりながら、あ、っと思った原倫太郎/原游日本変換昔話「少量法律助言者」まで

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/12/16 19:56

評価4 投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

じつは、この本の先駆けとなった『謎のギャラリー』を私は読んでいません。だから、この本の成り立ちというか、生まれる背景や編者である北村薫の意図について全く知らないわけです。ただ、北村薫が編んだもの、ミステリー館とある以上、北村の目に叶ったミステリ(つまり本格推理小説)が沢山詰まってる、そのくらいの認識でいたわけです。
ところが、そんなに甘いものじゃあ全くないですね。最初に本を開く、そこで違和感があります。まず飛び込んでくるのが絵本なんですね。それについては解説というか巻末の対談で、宮部みゆきと北村薫は絶賛するんですが、そしてその読み込みには感心はするんですが、それほどかな?なんて思ったりします。それに、この絵本では色がかなり重要なんですね。本来の色とはちがっても、単純な色なんですからカラー印刷してもよかったんじゃないか、そんなことを思います。
で、今も書いたように巻末に宮部みゆきと北村薫の対談がついていて、ここで収録作品18編について、本当に丁寧な解説がされています。北村薫が作品を選んだ意図から、宮部にFAXで作品を紹介する、それを受信者が喜ぶ、同じ事務所の大沢在昌が文句をいうといったことがよくわかります。ですから、個別の作品紹介はしません。目次を書き写そうと思ったんですが、これも長すぎて断念。記憶に残ったものの内から、さらに選んで書いておきます。
恥ずかしながら初めて読む作品ばかりで、朧に読んだ記憶があるのが高橋克彦「盗作の裏側」と塚本邦雄「契戀/桃夭樂」の二作だけです。北村はどんなことから、こんな作品を発見したのだろう、と思いますね。ただし、です。どれも1回読んですっと楽しめるかというと、そんな単純な話ではありません。私など二度読んで、何となく納得したようなものから、今になってもぴんと来ないものもあります。
北村という当代きっての読み手が(書き手でもありますが)選んだから、とか、あの宮部みゆきが共鳴しているから、と面白くないものまで一緒になっヨイショなどせず、素直な気持ちでいるのが一番。で、私が一番感心したのは、原倫太郎/原游 日本変換昔話「少量法律助言者」でしょうか。正直、この本は一つの話と次の話の切れ方が分りにくくて、この文章をまとめるまでは、これは出久根達郎「神かくし」の中の一篇だと思い込んでいたんですね。さほどに出久根の作品はわからない。でも、同じ不明でも、原のそれには、その違和感の正体を突き止めたい、と思わせる不思議な魅力があります。私など5回も読んでしまい、?????が??くらいになったかな、なんて。
その点、高橋克彦「盗作の裏側」は上手いものだと思います。ハイスミス「クレイヴァリング教授の新発見」も、怖い。セシル「告げ口」は二度目に読んで納得。奥泉光「滝」は、納得はしませんが圧倒されます。逆に、ムロージェク「犬」、フェリー「虎紳士」、キロガ「息子」、出久根「神かくし」、稲垣「本が怒った話」、マーティン「バトン・トゥワラー」は、何だかな、って感じです。
素適なカバー装画は、山口マオ。

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評価3 投稿元:ブクログ

2006/04/15 09:53

全18編のアンソロジー。本格ミステリーものの短編や高橋克彦、ヘンリー・スレッサー、

ハイスミスといった推理作家の作品もあるがそれ以上に純文学、絵本、怪談等バラエティに

富んだジャンルの短編が収録されている。これまで読む気のなかった、あるいは知らない

作家の作品が大半で北村薫の読書範囲の広さにまず驚く。どれもが語りのテクニック、

描写のトリックが凝らされ一編ごとに違う世界が展開し、たいへんに読み応えがあった。

巻末には北村薫と宮部みゆきによる各作品の面白さについての対談を収録。これが読後感を

倍増する内容の濃さ、お二人と一緒に読んではしゃいでるような気分になる。一編一編を

読み終わっていくのがこれほど楽しいアンソロジーというのも久しぶり。特にお気に入りは

岸本佐知子のごく短い二つの短編「夜枕合戦」「枕の中の行軍」。今年の「本の雑誌」

11月号の書評家座談会で大森望、豊崎由美と共に参加していたのが岸本佐知子だった。

掲載された書評の文章が自虐的な冷たい怒りのこもった文章で面白いし、変わった発想を

する人だと思っていたら書く短編もシュールで不思議な味わい。文章も癖になるものが

あってこの人のエッセイ集や作品集が刊行されたらぜひ手にしたいです。

評価3 投稿元:ブクログ

2007/01/03 19:32

もう何度も言っているけど、わたしは翻訳物の文章が読みにくくてニガテ。
「虎紳士」とか「息子」みたいな、「何言いたいんだ?」ってお話がダメ。
途中で投げ出しそうになったけど、でも「告げ口」以降はシンプルな分かりやすい話が続くし、後半は日本の作家だったからなんとか最後まで読めた。
一番のお気に入りは高橋克彦さんの「盗作の裏側」。
松本清張さんっぽい。
あと面白いのは、一寸法師を翻訳ソフトで英語にして、その英語をさらに翻訳ソフトで日本語にしたもの。
全く意味不明。ちんぷんかんぷん。
でもこの試みって、面白い。
っていうか、誰しも一度はやったことがあるのでは。(わたしだけ?)
最後に入っている北村薫さんと宮部みゆきさんとの対談「ミステリー館の愉しみ」を読むと、お二人がほんとにミステリー好きなのが分かる。
わたしは新本格の世代なんだなぁ。
確かにこの本に載ってる作品は面白かったけど、ちょっと物足りない。

評価4 投稿元:ブクログ

2010/08/16 22:08

ミステリー館って名前だけど
いろいろなジャンルのお話がつまってます。
中でも奥泉光の「滝」は秀逸。
宗教の政治的意思とか限界状態の少年たちとか。
あと日本語を自動英訳機にかけてまた和訳機にかけた
「少量法律助言者」が面白い。
擬態語は名詞として扱われちゃうのね。
アンソロジーは新しい出会いが多くて好き。

評価5 投稿元:ブクログ

2008/06/24 12:32

読書の面白さ、ミステリの奥深さを再確認させてくれる、そんなアンソロジーです。ミステリと言っても事件が起こり探偵役がそれを解決するというものばかりでなく、編者である北村薫がどこにミステリ的魅力を感じたのかを考えながら読むのも楽しいかも。

評価4 投稿元:ブクログ

2010/04/14 19:44

先日読んだ、北村薫の『自分だけの一冊、北村薫のアンソロジー教室』(新潮新書、2010年1月)に出ていたおすすめの文庫本。好きな作家が、「面白い本だよ!」などと言うものだから、ついつい読んでしまう。ほんのさわりだけのつもりが、どっぷりとはまって、結局完読。文庫版なのだが、あとがき代わりについている、宮部みゆきさんとこの本の編者・北村薫さんの対談が良い。

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