- 出版社:文藝春秋
- サイズ:20cm/277p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-16-324430-1
凸凹デイズ
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- 税込価格:1,680円(48pt)
- 発行年月:2005.10
- 発送可能日:7~21日
- 本
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商品説明- 「凸凹デイズ」
恋愛じゃなく、友情じゃなく、仕事仲間。彼らがいつも、そばにいた。弱小デザイン事務所・凹組クロニクル。キュートでコミカル、ちょっと切ない、オシゴト系長編小説。『別冊文藝春秋』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「凸凹デイズ」
山本 幸久
- 略歴
- 〈山本幸久〉1966年東京生まれ。中央大学文学部卒業。会社勤務を経て、編集プロダクション勤務。2003年「笑う招き猫」で小説すばる新人賞を受賞し作家デビュー。著書に「はなうた日和」など。
ユーザーレビュー- 「凸凹デイズ」
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/09/08 21:07
自分自身の輝ける居場所探しに恰好の1冊。
投稿者:トラキチ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的な意見であるが、これから次世代の直木賞を狙える男性作家として本作の山本幸久さんと三羽省吾さんのお2人を注目している。
お2人とも今後のエンタメ小説界を背負って立つに相応しい逸材だと信じて疑わない。
本作は山本さんのいいところがギュッと詰まった傑作だと言えそうだ。
作者のいいところは次の2点あたりがあげれるだろう。
まず作風がとってもハートウォーミングな点。
次に登場人物が皆個性的でキャラが立っている点。
本作は上記2点が巧みにミックスされ、“山本ワールド”を見事に構築させた作品である。
凹組はとある小さなデザイン会社。
どんな小さな仕事も引き受けている。
過去(10年前)も今も男性2人と女性1人で運営している。
名前の由来がユーモラスで面白いのであるが、男性は努力型の大滝と天才肌の黒川。この2人は不動のメンバー。
女性は変動していて過去は現在ライバル会社QQQを経営している醐宮、現在は物語の語り手をも担っている凪海(なみ)。
物語は現在をデビゾーとオニノスケの作者でもある凪海が語るパートと、凹組結成のいきさつが語られる過去のパートとが交互に描かれている。
この作品を読んでもっとも巧いなと感心したのは、作者の醐宮というキャラの描き方である。
初期の凹組の中では紅一点ながら一番の野心家で、事務所を飛び出して独立したいきさつがある。
取りようによったら裏切り者的な要素も合わせ持つ彼女であるが、実はそういう側面的な思考は排除しなくてはならない。
とにかく山本さんが描くと憎めないのである。
結果としてだが、彼女は凹組の男性2人では到底掴めない才能を得るために一旦離れたのである。
そして取りようによっては憐れではあるが、大きく成長した姿で戻ってきたのである。
凪海が醐宮の会社QQQに出向して、彼女に近づいていろんな点を学んで成長していく姿が印象的だ。
そこで終始見極めれ、醐宮の凹組復帰を推薦した凪海、物語を通して一番成長したのはきっと彼女なのであろう。
デビゾーとオニノスケと再結成した凹組4人。
凹組の将来は明るい。
私もお裾分けしてもらった気分で本を閉じることができた。
人によって友情でもよい、信頼でもいい、あるいは仕事のやりがいでもいい。
そう、本作は何か確かなものをつかみ取れる小説なのである。
活字中毒日記
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2007/06/21 00:16
どうしてこうも、愛おしい!!
投稿者:由季(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
幸福ロケットで、物凄く気に入った山本幸久さんの、凸凹デイズを読んでみました☆
やっぱりこの人の書く本好きだわ!!
なんか雰囲気とか登場人物、扱ってるものとか場所が物凄くしっくり馴染む(*´艸`)
今回は小さなデザイン事務所凹組(ぼこぐみ)と、大手デザイン事務所QQQが、とある遊園地のキャラクターデザインを手掛ける話。
物語は凹組を中心に進んでいきますが、かつての仲間がQQQにはいて…
デザイン事務所という、カラフルな業界がまさにカラフルに描かれていて、これぞ青春!!
他の作品も絶対読もうと思います!
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2005/12/03 20:42
仕事小説ホロリ系
投稿者:ナカムラマサル(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の舞台は、デザイン事務所「凹組」。黒川と大滝という図体のでかい男たちと下っ端の凪海の3人でやっている小さな事務所だ。この凹組は、10年前に黒川と大滝が当時バイト仲間だった醐宮純子と3人で立ち上げたのだが、その後醐宮は独立して、現在はQQQというライバル事務所を経営している。
凪海の視点で語られる現在の章と、大滝の視点で語られる過去の章が交互に現れ、凹組がどういった経緯を辿って今に至っているか、章を追うごとに面白くなる。
特筆したいのは、登場人物たちのキャラクターが立っている点だ。天才肌の黒川、努力型の大滝、一生懸命な凪海はもちろんだが、醐宮純子がいい。嫌味な口調、居丈高な態度、女を武器にする狡猾さを持った女をこれほど魅力的に描けるのは、これまで平安寿子ぐらいしか思い浮かばなかったのだが。
本書を簡単に説明すると、「ホロリ系仕事小説」だ。手柄を横取りされた悔しさや、どんなに人間的に劣ったやつでも顧客であれば頭を下げなければならないやるせなさに、読んでいて一緒に憤りを覚えることもあれば、何も考えずにやっていた自分の仕事ぶりが誰かの起爆剤になっていた嬉しい驚きに、思わずホロリとしてしまう。前二作を読んでも、山本幸久はちょっとした「ホロリ」を描くのが上手いとは思っていたが、本書でそれが大きく開花した感がある。
読み終わった後、「仕事って楽しかねえ」(凪海の母の訛)という気分にさせてくれること請け合い。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/11/06 20:00
仕事仲間ってサイコー
投稿者:かつき(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
社員3人の小さな広告デザイン事務所・凹組(ぼこぐみ)に勤める凪海(なみ)は、埼玉の遊園地・慈極園(じごくえん)のデザインコンペで、自分がデザインしたキャラクターが採用されます。ところが、広告代理店の下請け広告代理店の磐井田は、ポスターなどのロゴはQQQが採用されたと告げます。かなり変則なコンペ結果でした。
このQQQは凹組から独立した醐宮(ごみや)のデザイン事務所。ゴミヤはナミの憧れのデザイナーでもあります。しかし、凹組の黒川と大滝とは怨恨を残したままの独立でした。
仕事のためにQQQに出向したナミから現在の話が進み、同時進行で大滝がこの業界に入り、天才・黒川や美人のゴミヤと知り合い、喧嘩別れするまでを語ります。
ユーモアタッチで描きながらも、ホロリと人情を入り混ぜます。最後の大団円にはホッ。
物語を読む楽しさを充分に伝えてくれます。中毒になるおもしろさとあったかさ。本書の後、山本幸久を次々と猛読してしまいました。







