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ロールズ 正義の原理 新装版

  • 出版社:講談社
  • サイズ:19cm/309p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-274360-4

ロールズ 正義の原理 新装版 (現代思想の冒険者たちSelect)

川本 隆史 (著)

  • 全体の評価 31件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,57545pt
  • 発行年月:2005.12
  • 発送可能日:7~21日

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商品説明- 「ロールズ 正義の原理 新装版」

「公正としての正義」はどのようにして達成可能か。「最大幸福原理」のみを追求する功利主義の克服をめざしたロールズは、社会契約説を現代の視点から再構成した「正義の二原理」を提唱する−。ロールズの思想の解説書。〔初版のタイトル:現代思想の冒険者たち 23〕【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「ロールズ 正義の原理 新装版」

川本 隆史

略歴
〈川本隆史〉1951年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。同大学大学院教育学研究科教授。著書に「現代倫理学の冒険」など。

関連キーワード- 「ロールズ 正義の原理 新装版」

ユーザーレビュー- 「ロールズ 正義の原理 新装版」

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6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/07/21 20:05

ロールズ入門

投稿者:半久(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

翻訳物ではないロールズ理論の入門書としては、定番とされている。その通りだと思う。というか、ロールズに的を絞ったいい入門書はあまりないんですね。本書も初心者には理解しにくい箇所がある。「広義の反照的均衡」を、ノーマン・ダニエルズの図を使って解説したところなどがそれ。なので、定番と認めるとしても消去法的なのだけれど。

ただし、単に理論を解説するだけでなく、ロールズの評伝を横糸にしているのが、本書の良さになっている。ロールズ自身は実直な学究者で、ゴシップ的な派手なエピソードがあるわけでもない。伝記物としては地味だが、なんといっても「ロールズ・インダストリー」とまで呼ばれた一連の知的営為の始祖であり、常に各界からの注目を浴びてきた人だ。論争史としては、派手な道を歩んできたと言えるかもしれない(本人は直接応答しないことが多かったとしても)。

まずプロローグとしてロールズへの「架空インタビュー」があり、その後は、1950年代から90年代まで10年ごとに区切って章立てしている(1921年から50年までは1章分)。年代記のような構成で、ロールズの業績や批判者と擁護者の議論を、著者の所見を交えて紹介している。時代状況を踏まえながらふり返ってみると、ちょっとした政治思想史としても興味深く読める。
代表的著作『正義論』についての解説は、逐条的なダイジェスト版になっている。ここを詳しくやってほしいと不満に思う人もいるかもしれないが、あんまり分厚くなるよりはいいのではないか。

著者は日本では名の通ったロールジアンなので、全体としてはロールズに対して好意的な評価をしている。ただ、当然のことではあるが、この本の情報だけでは足りない点もある。
例えば、ヒロシマへの原爆投下は不正だったとするロールズの力強い論調は感動的だ。「しょうがない」などでは済ませない人が、アメリカにもいるのである。しかし一方で、ロールズは核抑止論そのものは是認している。本書はこれには触れていない。想像するに、おそらく意図的なものではなく、出版時点では不明だったのであろうが。

2005年に出た本書は、略年譜や読書案内に最小限の追加はなされているが、基本的には1997年発行の新装版にすぎない。その後も研究は蓄積されているし、ロールズ本人の著作も出ている。本書に対する批判もなされているので、いずれはそれらへの応答も含めた改定新版を出してもらえればありがたい。

追記
本書中で、ロールズの『政治的リベラリズム』の邦訳版が近日中にでるとの予告がなされているが、いまだに音沙汰がないのはなぜだろう。ねえ、出版社さん!

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